- Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569766607
作品紹介・あらすじ
死の商人と呼ばれた男の真実とは!? 大成建設、帝国ホテルなどを設立し、一代で財閥を築き上げた大倉喜八郎の生涯を熱く描く長編小説。
感想・レビュー・書評
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大倉喜八郎の伝記小説。何のコネもなく己の信ずる道を邁進し、大倉財閥を築きあげるプロセスには現代の経済界も見習う点が多い。死の商人と陰口を叩かれようと意に介さず、人のやらない事を率先して引き受け国家に尽す氏は一流の経済人である。将来にわたり、大成建設等の企業が氏の志と共に連綿と事業継続して欲しいと願う。
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好きな作家である江上剛さんの作品で東京経済大学の創設者である大倉喜八郎氏の生涯を描いた作品です。
ちょうど息子が東京経済大学に進学したので読んでみました。
渋沢栄一氏と同じ時期での活躍ぶり。
理解が深まりました。 -
「死の商人」と世間に言われながらも、日本とアジアの発展のために活動してきた商人・大倉喜八郎の人生を描いた小説。
約束を守り、どんな仕事でも丁寧に行う。現状維持に満足せず、変化することを怖れない。本書は大倉喜八郎の活躍を楽しむだけでなく、ビジネスで心がけるべきことも教えてくれます。 -
豪快な人生だなと思った。商人としての
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大倉財閥の生みの親である豪商・大倉喜八郎の物語。
幕末から明治、昭和にかけて豪商と言われた人々の中でも
特に「戦争屋」「死の商人」などと、とにかく悪評が高い。
それはよく知ればほんの一面に過ぎず、その人柄や功績は
もっと評価されるべきであるという作者の思いから
この小説は書かれた。
同時代に生きた渋沢栄一などと比べるとなんとも泥臭いが、
どんな相手に対しても信念を貫く強さやどことなく
親しみやすい風貌が運や人を惹きつけるのだろう。
一緒にいるとワクワクするような、ハラハラさせられながらも
そばにいて見届けたくなくなるような魅力を感じさせる
人でもあったらしい。
しがない乾物屋だった頃から喜八郎を支えた岡っ引きの常吉は
実在する人物であろうか。常吉の目線から見た喜八郎が読者を
冒険に誘い出してくれる。
そう、ちょっとした冒険小説みたいに読める本であった。
この小説を読んだからと言って悪評が覆ることはないように思う。
ただ、並々ならぬ冒険心と信念を貫き通す肝の座った生き様を
しめす人があの時代にはたくさんいて、大倉喜八郎も
まごうことなくその一人だったのだ。
幕末から明治にかけての激動の時代には、
本当にすごい人がいたものだと
ただただ圧倒されるばかりである。 -
渋沢栄一とは段違いの悪徳商人・大倉喜八郎。ここまで徹底して悪役だとむしろ清々しい。
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行動力、突破力が凄い。
商人とは、相手が必要としているものを知ること。
仕入れ先には早めに支払い、信用を得ること。
安く仕入れて利益は薄くても相手が喜ぶ価格で提供すること。
品物はきっちり相手に受け渡すこと。
これだけの気遣いをしてやっと一人前というフレーズが印象的でした。 -
一応、商人の端くれとして読んでみようかと手にしたのが文庫化された4年前。帯に「ビジネスマン、必読の一冊」なんて書いてあったりしたので。
積読の中から、今回の端午節の旅のお供として読みました。結果的に、中国に来てから今年読んだのが正解でしたね。喜八郎の中国にかけた情熱も感じられたし、今年の大河ドラマの渋沢栄一も出てくるし。
商人というより、建設にかける意気込みが強いなと思ったら、大成建設につながるんですね。大倉商事は破綻しちゃったしと思って読み始めましたけど。 -
大河ドラマにして欲しい。
そのくらいドラマティックで面白かった! -
戦争商人と呼ばれた大倉喜八郎の伝記。
時代に即して鉄砲屋ほかさまざまな事業を起こす。
他人と同じことはやらない
妾のたま子が引くところが良い。
また定吉と喜八郎の見えている世界の違いが面白い
著者プロフィール
江上剛の作品





