翼、ふたたび (PHP文芸文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569767574

作品紹介・あらすじ

航空会社が経営破綻、大量リストラ、二次破綻の危機……崖っぷちからの再生に奮闘する人々を描いた、感動のノンフィクション小説!

感想・レビュー・書評

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  • 江上 剛さんの作品で、JAL再生の感動の物語(文中では「ヤマト航空」)。

    2010年1月、ヤマト航空は、経営に行き詰まり、会社更生法を申請した。
    そして、再建の切り札として招かれたカリスマ経営者。しかし、プライドの高い社員達からは、様々な反発も...
    果たして、アメーバ経営やフィロソフィー教育で、社内融和は図れるのか?

    そして、2011年3月に発生した東日本大地震。
    津波の影響を受けて、孤立した仙台空港。
    そこで、お客様を守るため、必死に奮闘する社員達の姿。

    老人ホームの人達の救助や大変なトイレ掃除、お乳の出ない母親に代わって、母乳をあげた女性社員など、全て実話とのこと。

    2012年9月の株式再上場までの道のり。
    『奇跡の復活』にウルウルです。

  • ●会社には業績に波はつきものです。そうした波は5~10年単位でやってきます。
    ●この本はJALの破綻から再建までのプロセスを人間を通じて、感動的に書かれている。そうした中には人間の醜い面もさぞやあっただろうと思い、読みました。

  • JAL再生の小説です。
    とても感動しました。
    今回また江上先生からは胸に刺さる言葉を沢山いただきました。
    特に、心に響いた言葉は、「能力×熱意×考え方」人間として何が正しいかで判断することが大事、ポジティブな考え方をすれば豊かな人生になる。
    そして、自分が果たすべき役割についての記述。胸に刺さりました。心に刻みたいと思います。

    私も東日本大震災では宮城県で様々な活動をさせていただのですが、私自身も被災地の方々から励まされ、勇気ををいただきました。
    読んでいて当時のことを思い出して涙が出てきました。特に仙台空港での、皆んなで助け合う姿、CAの心温まる対応には涙が止まりませんでした。
    翔と遥の絆にも感動です。
    東北の復興を願っております。

  • JALの再建と東日本震災の3日間を描かれたお話。

    仙台空港に閉じ込められた時のスタッフの頑張りの実話には何度ももらい泣きしてしまいました。

    同じベクトルに向かうというのは小さな会社でも難しいですよね。

    良い本でした。



  • JALの経営破綻から再生までをかなり事実に基づいたフィクション。
    稲盛和夫氏のアメーバ経営を皮切りに、会社更生法を申請し、バラバラだった社員が同じベクトルへ向かう中。東日本大地震が発生する。
    2011年から9年。今では、多くの国民の意識は2020年の東京五輪へ。
    風化させてはいけないな。未だ、完全な復興には程遠い。被災地に五輪施設などが建設されるが、金の使い方は果たして正しいのだろうか。
    一冊の読物として感動ものではあるが、こうして一つの作品として東日本大地震を題材にしたものは後世にぜひ残したいものですね。

  • JALの再生に興味があり一気に読み終えました。
    「自分が経営者だと思って責任を持って仕事をしていかない限り、利益も生み出せないし、再建もできない」という稲盛会長の言葉が印象的でした。
    また、困難に直面して判断に困った時、社員の皆さんはフィロソフィを行動の指針にしていました。今度は京セラフィロソフィを学んでみようと思います。

  • 楽しく読めるが、泥くさいところがない。

  • 航空会社の再建が、りあるで面白い。

  • JALをモデルに、会社の再生を描いた作品。
    東日本大震災のエピソードは実際にあった話らしい。
    実際にはもっといろいろなことが裏側で起こっていたに違いないけれど、物語はあっさりと再生に向かう。
    結局は社員一人一人が前向きに同じ方向に進むことが重要ってこと?
    会社の再生と、震災エピソードは、それぞれ別でもっと掘り下げてくれても良かったような気が。それぞれもっと深く読んでみたかったと思う。
    それでも、前向きな気持ちにはなれたので○。

  • 先日、作者の講演を聞く機会があり、その際にJAL再生を扱ったこの本の名前が出たので、興味を持って読んでみました。
    2010年のJALの破綻と2011年の東日本大震災については、それが起きたときには日本にいなかったため、テレビやネットでのニュースくらいしか知らず、大変なことが起きたとは思っていても、正直あまり強い実感というものがありませんでした。
    が、この本を読んで、航空会社の破綻というものの社会生活における影響の大きさや、大災害時における空港や航空会社の役割といったものを、まざまざと感じることができました。とりわけ、本書後段の震災直後の仙台空港でのエピソードはどれも感動的で、これらを知ることができただけでも、この本を読む価値があったと思いました。

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著者プロフィール

1954年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。77年、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。人事、広報等を経て、築地支店長時代の2002年に『非情銀行』(新潮社)で作家デビュー。03年、49歳で同行を退職し、執筆生活に入る。その後、日本振興銀行の社長就任、破綻処理など波瀾万丈な50代を過ごす。現在は作家、コメンテーターとしても活躍。著書に『失格社員』(新潮文庫)、『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫)、『我、弁明せず』『成り上がり』『怪物商人』『翼、ふたたび』(以上、PHP文芸文庫)、『50代の壁』(PHP文庫)など多数。

「2023年 『使える!貞観政要』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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