あやかし 〈妖怪〉時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)

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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569767802

作品紹介・あらすじ

いま大人気の女性時代小説家による、アンソロジー第一弾。妖怪、物の怪、幽霊などが登場する、妖しい魅力に満ちた傑作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • もともと宮部みゆきさんが書く時代物が大好きで、三島屋シリーズで読んだものが入っているとわかっていたが、好きなタイプの時代小説を探したくて手に取った一冊。畠中さんのしゃばけシリーズはもちろん読破しているので、最初の1話はおいておいて、どれも面白かった。
    特に霜島ケイさんののっぺら同心は、とても気に入ったので、シリーズを読んでみよう。
    めったに手に取らない傑作選ですが、新しい作家さんの開拓にはよいですね。

  • 「あやかし」をテーマに、六人の作家が一編ずつ語る。
    今まで読んだことのない作家を発掘する楽しみとともに妖の世界を堪能できる。
    やはりイチオシは宮部みゆき。
    『三島屋変調百物語』から採られているのだが、改めて読んでみると、悲しみと、寂しさと、暖かさを感じられる物語になっており、胸を打つ。

    涙なしに読めないのが、『夜の鶴』。
    娘を亡くした若い母親。
    彼女を娘の元へ走らせた力は何だったのか。
    「でも三日目くらいになるとようついていかれへんようになって......。
    うちはまだ立ち止まって泣いていたいのに、周りはどんどん進んでいくんです。
    お日さんもどんどん傾いて行きよるんです。
    それでなんか嫌になって、朝起きられへんようになってしもて......」(271頁)
    本書を読んでいる時、米津玄師の「lemon」と言う曲を聴いていた。
    そして、あの、震災を悼む時期でもあった。
    悲しみの中にいる人にしか見つけられない温もり。
    目を閉じている時しか会えない愛する人の姿。
    悲しすぎて岩になってしまった人の昔話を聞いて、自分もそうなりたいと願うのに、なれない自分がまた悲しい。
    何より、悲しみが薄れていってしまうことが、悲しい。
    でも、また立ち上がれる日が来る。
    そう思わなければ、悲しみの淵からは戻ってこられない。
    私たちは、どんな理由であれ、今、生きている。
    だから、「また、必ずいつか」、そう思いたい。

  • 病弱な若旦那のために特別に注文された布団から、夜な夜な聞こえてくる泣き声の正体(「四布の布団」)、のっぺらぼうの同心のもとに持ち込まれてきた、奇妙な女からの訴え(「あやかし同心」)、「百物語」の場に来た少年には、可愛らしい少女の姿をした神様が憑いていた(「逃げ水」)など、妖怪や怪異を扱った時代小説アンソロジー。平成を代表する豪華女性作家陣の魅力が味わえる珠玉の短編六作を収録。

  • 6人の女性作家のアンソロジー。
    半分はこの本で初めて知った作家さんでした。
    アンソロジーだと初の作家の作品に出会えて愉しいです。
    怪談なのに面白く、可笑しく、そして哀しく切ない、それぞれ違った怪談で、面白かったです。

  • 妖怪物+時代小説が好きならぜひお勧めしたい本。
    しかも作者は全員女性! このジャンルは結構奥が深いのかもしれない。
    宮部みゆきさん、畠中恵さんはもちろん良かったが、それ以外にも気になる作家さんに出会えたことに編集者 細谷 正充さんに感謝します。視点は良かったです。他にもPHP文庫から同編者による同様のアンソロジーが出ているので読んでみたくなりました。
    木内昇さんは読んだことがありませんでしたが、しっとりとした心象描写で好きになりました。
    次に何を読むか悩む位の作品集でした。

  • 怖いというよりは、おもしろい。そして切ない。しゃばけと三島屋シリーズは読んでいるけど、他のも気になった。

  • 2017年11月PHP文芸文庫刊。宮部みゆきさん1987年デビュー、1990年デビューの霜島ケイさん、2001年デビューの畠中恵さん、2004年デビューの木内昇さんの女性あやかし時代小説作家6人のアンソロジー。やはり、大御所の宮部さんの三島屋変調百物語シリーズの「逃げ水」が、世界観、構成ともに盤石で良かった。

  • 畠中恵は「しゃばけ」、宮部みゆきは「三島屋」で既読。
    他四作も似たようなテイストのものだった。
    木内昇は他のも読んでみたいリスト入り。
    他の三つのシリーズも時間が許せば読んでみたいかも。

  • 畠中さんの鳴家のしゃべり方にいきなり???となる。むかしはこんなだったっけ?誰かが真似して書いたんじゃないよね(笑)なんてばかなことを考えてしまった。
    うわんは久々。2、3作目は手元にあるので、早く読みたくなっちゃった。
    あやかし同心は設定にびっくり。こういうの、斬新で好き。
    夜の鶴は切なかった。
    宮部さんは、もう謂うことなし。お旱さんと平太、三島屋のみんなの関係が温かくて好き。あの人のつんつるは、大笑い。

  • 女性時代作家の『妖怪』もの。

    畠中恵の『しゃばけシリーズ』
    宮部みゆきの『三島屋シリーズ』などから選ばれたもの。

    新作書き下ろしと思って買ってしまったので、ちょっと残念。
    でも、『あやかし同心』や『うわん』はまだ読んでいてなかったので、これから読んでみたいと思った。

    怪奇ものの時代小説のおすすめ本ですね。

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著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。
1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。
大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。
『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。

宮部みゆきの作品

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