桜風堂ものがたり(上) (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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本棚登録 : 278
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569768809

作品紹介・あらすじ

勤めていた書店をある「万引き事件」がきっかけで辞めることになった月原一整。彼は旅先の田舎町で、ある小さな書店と出合うのだが……。

感想・レビュー・書評

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  • 自分の人生に満足できるような人間になれ。
    自分の居場所を見つけ、小さくともそこに光を灯す人間になれ。

    皆誠実で真面目で気を使いながら信頼し合って愛情豊に生活している。
    いつまでもそんな日々が続くといいのだけれど、意図せず新しい居場所を作らなくてはならない時も訪れる。
    それでも力になってくれる人がきっと現れる。自分も誰かの役に立てるように生きたい。

    読んでいて心地よい物語だ。書店員さんの苦労や気持ちが伝わってきて応援してしまう。
    読書感想文でなく「読書感想画」というのが出てきた。
    この本を読んで貰いたいという一心でPOPの絵を描く書店員さん尊敬します。
    今度書店でPOPの絵を見つけたら書店員さんの気持ちを想像してみます。

    上巻は桜風堂の店主に出会うまで。
    下巻もほっこりしながら読み進められそうです。

  • 村山早紀の空気感が、春にはピッタリだと思う。

    いつになったら桜風堂が出て来るのかと思いきや、出て来たら涙が出そうになった。
    まだ上巻ですよ、早すぎる(笑)

    時勢によって苦しくなっていく書店経営の中に佇む、一整の書店員としての姿が、好きだ。
    どれだけ懸命に働いていても、今はインターネットの暴力の前に、成すすべはないのだろうか。

    本屋という場所に関わった人なら、きっとわかる、楽しさや苦しさ、業界のことにも触れられている。
    物語ではあるけれど、ノンフィクションな部分もあって、不思議な感触の文章だった。

    本棚は、生き物なのだ。
    自分がかつて、任された棚への愛着を思い出す。
    この一冊が売れたらいいな、と思い、それが何冊にも増えていった時の、言い知れぬ嬉しさも。

    今は離れてしまったけれど、書店に行くと、やっぱり棚に触れたくなる。
    生きているなぁと感じる棚を見ると、またこのお店に来ようと思う。
    大切にされていた店がどんどんなくなっていくことが、淋しくて仕方ない。
    そんな人間が、ここにもいる。
    だから、世の中にあまたいるはずの、本に関わる方々は、どうぞ存分に息吹をかけて欲しい。

    下巻にススム。

  • 沢山棚に並べられている中から目当ての本を探す宝探しのようなあの感覚、見つけた時のあった!という小さな喜び、それを買ってブックカバーを付けてもらい家に帰るまでの早く読みたいなって言うワクワク感。そういうところから"本を読む"という行為が始まっているのかもしれません。

    自分の目当ての本を探している途中に全然違う本に偶然出くわすことも本屋さんの醍醐味だと思います。
    電子書籍化が進み本屋さんを訪れる人も減っているのかも知れません。でも私は宝物が沢山詰まっている本屋さんは永久に存続してほしいなと切に願います。

  • 本を愛する者にとってかけがえのない1冊

  • 気になっていた作品なので、文庫化ありがたかったです。
    少しファンタジー要素も漂う(あくまで漂う)不思議な世界観に引き込まれました。
    万引き事件、最悪の結果にならずに済んでよかったけど、彼が離れざるを得なかったのは、分かっていても苦しかったなあ。
    その後の船乗りの老人との再会シーンがまた泣けまして……個人的に上巻のクライマックスかなと。
    まだ半分読んだだけなので、人物や設定把握で終わった感じがしますが、ここからどう話が展開するのか楽しみです。
    「言葉を愛する者は、言葉を綴らずにはいられない」このフレーズが忘れられなくて好きです。

  • GWに父からもらった一冊。書店での出来事が「あぁ、あるある」と共感。万引き犯を捕まえるところからまさかこんな運命になろうとは人生何が起こるか分からない。主人公と2人の女性、どちらとの恋が実るのか続きが楽しみ。下巻の装丁の女の子はどっち?‬

  • 有川さんの言葉が書かれた帯を見て、手にとる。人に傷つけられるけど、人に救われ、支えられるのだよなぁと思わずにはいられない。こんな本屋さんがそばに欲しいし、残っていってほしい。

  • 本屋大賞だっけ?その時から気になってたけどやっと文庫になったので。。。
    この上巻では色んな蕾が散りばめられてますよね?どんな風につながって、からみあって、キレイな花を咲かせていくのか。。。
    一整に幸せを!苑絵と渚砂に幸せを!猫のアリスに幸せを!
    下巻に続きます。

  • 古びたデパートにある書店の店員が不幸な出来事によって退職。知人から押し付けられたオウムと一緒にやってきた、不便な田舎町にある書店桜風堂。元職場の人たちは一人抜けた穴を意識する。ちょっと不思議な書店員の物語上巻です。

  • 単行本で読んでいても、文庫化となれば、改めて迎えに
    いかずにはいられない。
    辛い思いで勤務先の書店を辞した一整。
    仲間たちの温かさが、いっそう切ない。
    ネットの恐ろしい面を目の当たりにしてそれを憎み悲しみ
    ながら彼の行く道を懸念して。
    先を知っていても、やっぱり一整くんが気がかりで。
    このお話、上下巻同時発売でよかった。
    そうでなかったら、下巻が待ち遠しくてたまらない
    毎日を過ごしただろうから。
    だって、あの出会いの先が、救われていくだろう心が
    どんな風なのか、知らずにはいられないもの。

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著者プロフィール

作家

「2020年 『星をつなぐ手 桜風堂ものがたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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