- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569769554
作品紹介・あらすじ
2020年の大河ドラマの主人公は、明智光秀! 青年期から本能寺の変、そしてその後まで、豪華作家陣による小説でたどる傑作アンソロジー。
感想・レビュー・書評
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冲方丁、池波正太郎、山田風太郎、新田次郎、植松三十里、山岡荘八による光秀にまつわる六篇の短編集。
それぞれの作風というものが続けて読む事でより楽しめる気がした。
それぞれ楽しめたのだが山岡荘八の生きていた光秀が特に短いのに見事で良かった。
それぞれの著者の時代小説も少しずつ読んでいこうと思う。
2021/11詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2020年の大河ドラマの主人公ということで、色々読んでみました。
光秀自身と信長との関係を描いていた最初が 一番面白いと思えました。
他には、いろいろな角度からの光秀があって、興味深く読めました。
大河ドラマでは、たくさんの謎に包まれた明智光秀をどのように描くのか、本当に楽しみです。 -
大河ドラマに乗っかった光秀ブームがこっそり嬉しい光秀好きです(笑) すでに世を去った作家のものから、この本のための書下ろしまで、さまざまな「光秀」像が詰まった一冊。作家ごとの解釈や想像(妄想?)の違いも楽しめます。
個人的に一番のお気にいりは、冲方丁「純白き鬼札」。本能寺へと至る光秀の心の動きがしっくりきて、自分の中の光秀像と合致したような感じがしました。
……しかし、こうも色々なパターンを見ると、史実、というか、一般的な解釈がなんだったか分からなくなってきますね(笑) -
若く野望に燃えていた青年期を経て、織田家での異例の出世、そして本能寺の変へ。2020年、NHK大河ドラマの主人公・明智光秀の謎に豪華作家陣が迫るアンソロジー。
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作家の個性を感じられるので、こういった作品集は面白い。初めて読む作家さんもいるので、自分の読書の幅が広がって楽しい。
好みだけどやっぱり冲方さんのが一番良かったかな。 -
短編集、明智光秀を題材。人気歴史作家6人による。
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池波正太郎や山田風太郎など豪華作家陣による名作短編集です。
過去に描かれた(昭和44年?)作品らしいですが、新田次郎作「明智光秀の母」が惹きつけられました。
丹波国、高城山の八上城を包囲する明智軍と、丹波国守護代の波多野秀治勢の攻防がじっくりと描かれています。
山城攻めの難しさ、兵糧攻めで死に物狂いの敵勢、一年半に及ぶ八上城攻略の難渋ぶりが細かに描かれ、読む側も忍耐が求められる心地がします。
石心寺の会見、波多野三兄弟を捕らえる際の策略などでは、光秀の冷淡・狡猾な様が描かれていて、当然ですが、大河ドラマ「麒麟がくる」のような温厚さは感じない、旧来の狡猾な謀反人のイメージで描かれています。
戦の最中にあって、物語のポイントとなっている光秀の母、吉利支丹である志野が示す、死を恐れぬ高潔な信仰心。
そして、秀治の甥・弥兵衛とその妻となる朝路の祝言、死を前にした一夜の契り、「死のうぞ、皆の者、共に死のうぞ」と叫ぶ流血の落城には、とにかく切なさが残ります。 -
明智光秀を題材にした短編小説集。それぞれ全く違う光秀の印象を持たせてくれるもので面白かった。特に『純白(しろ)き鬼札』で描かれる光秀の信長への想い、本能寺の変までの経緯は自分の中でしっくりとくる感覚があり、実際もこうであったらいいなと何となく感じた。明智光秀とはどんな人物だったのだろうか、様々な側面から考えさせられる作品集であった。
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以前、持っていた光秀の印象は三日天下の愚行を起こした我慢のできない人。から、最近では文武両道の良識人の印象があります。見方が変われば評価も変わる、何がどう変わるか分からない所も面白いですね。