ねこだまり 〈猫〉時代小説傑作選 (PHP文芸文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569769905

作品紹介・あらすじ

今読むべき女性時代作家の珠玉の名短編! 愛らしくも、ときに怪しげな存在でもある猫の魅力溢れる作品を収録したアンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • にゃー

    版画家・イラストレーター 卯月みゆき webサイト
    http://www.uzukix.com/index.html

    ねこだまり | 宮部みゆき、諸田玲子、田牧大和、折口真喜子、森川楓子、西條奈加 著/細谷正充 編 | 書籍 | PHP研究所
    https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-76990-5

  • 2020年(令和2年)2月22日。
    今年のねこの日はいつもに増して2がいっぱい。
    ということで猫をテーマにした女性作家による時代小説アンソロジーを。

    ちょっと不思議な能力のある猫達のお話6編。
    時に人を助け時に人をこき使い、人と猫がピタリと寄り添い日々を暮らす。
    また本物の猫のみならず、猫の神様や猫の頭巾等、猫も様々。

    いつの世も猫を愛する人の気持ちに偽りはない。
    昔も今も、人にとって身近な存在の猫。
    人が猫に振り回されることは数あれど、猫が人に惑わされることは決してない。
    勘が鋭く人の言葉も考えも全てお見通し。
    しゃくにさわるが、膝の上で丸くなって寝られると、もう許してしまう。
    憎らしいけど憎めない、そんな猫が愛しい。

    特に『包丁騒動』『おとき殺し』が好き。
    元になった『鯖猫長屋ふしぎ草紙』シリーズ、『国芳猫草紙おひなとおこま』はせび読んでみたい。
    江戸の長屋の猫だまりで、のんびりモフモフしながらくつろぐ猫達に思いを馳せながら。

  • 女流作家による時代モノの猫短編集。

    やはり宮部みゆきさんは凄い、印象深い一篇。
    鯖猫長屋シリーズが気になっていたので、思いがけず読めて嬉しかった。時間が出来たら一気読みしたい。
    西條奈加さん、『猫の傀儡』が面白かったので期待したのだが…収録作は好みではなかったかな。

  • まさに猫三昧の一冊。
    ただシリーズの一部だったりして、続きと思うものがあるのが、残念。
    〆の宮部みゆきさんの「だるま猫」は既読済みだが、何度読んでも怖い。

  • 2020年2月PHP文芸文庫刊。諸田玲子:お婆さまの猫、田牧大和:包丁騒動、折口真喜子:踊る猫、森川楓子: おとき殺し、西條奈加:猫神さま、宮部みゆき: だるま猫、の6編の猫にまつわる女性時代小説作家アンソロジー。森川さんのおとき殺しにでてくる猫たちに驚いてしまいました。

  • 女流作家による、猫にまつわる江戸の時代小説アンソロジー。
    「お婆さまの猫」諸田玲子・・・嫁ぎ先のお婆さまが飼っている猫が
               行方不明になった。結寿は行方を追うが。
    「包丁騒動」田牧大和・・・包丁が絡む人情話。長屋の住民の心情と、
         絵師の拾楽と猫のサバのコンビの行動が事件の解決に。
    「踊る猫」折口真喜子・・・蕪村と主水の和やかな語らい。
               化け猫の絵の懐古が一つの作品を生む。
    「おとき殺し」森川楓子・・・猫の網を侮るなかれ。
     猫と話せる、国芳の弟子のおひなは、猫たちと事件の真相を探る。
    「猫神さま」西條奈加・・・木彫の猫神様は何処に?
        三治と勝平、逞しく生きる少年たちの知恵が騒動の解決に。
    「だるま猫」宮部みゆき・・・火消しになりたかった。だが自分は
         臆病者だ。そんな文治に角蔵が渡した“だるま猫”とは。
    様々な“猫”の話を集めた、女流作家による江戸の時代小説の
    アンソロジーです。
    ミステリーあり、人情ものあり、そしてホラーというラインアップ。
    長屋暮らし、武家、下働き等の生活に、“猫”を絡めた
    悲喜こもごもの物語が並びます。“猫”を探す、愛おしむ、
    一喜一憂する人々。でも猫は猫らしく生きて行動する。
    「おとき殺し」の猫たちの溌溂とした動きの小気味良いこと。
    「踊る猫」の“猫”は話に動きを与え、しっとりさせています。
    さすがに「だるま猫」は不条理なホラー感でゾクゾクしましたが。
    シリーズ物では、「狸穴あいあい坂」や「鯖猫長屋」の
    他の作品も読んでみたくなりました。

  • 猫って凄いです。どんな役割もこなせるし猫が出てくれば物語は必ず面白くなる。
    不思議な存在。どんどん読みたくなりました。先ずは鯖猫長屋シリーズかな

  • 女性作家の時代小説アンソロジー。
    シリーズもので、本作は猫がテーマ。

    宮部氏の「だるま猫」は「原色江戸ごよみ」収録作。
    猫そのものは出てこないが、猫の話で怖い。

    猫は不思議な力を持っていそうで、いろいろな話になりやすいかな。

  • 鯖猫シリーズ 田牧大和
    おひなとおこま 森川楓子
    だるま猫 面白かった 宮部みゆき
    おひなとおこまの続きが読みたい!

  • 「猫」が入っているアンソロジーは、猫につられて読み始めてイマイチとなることが多いのだけど、この本は、なかなかによいです。

    再読も、初めましての話もあったけど、それぞれによかったです。

    個人的には折口さんの踊る猫が好きです。再読だったけど、じんわりときて、文庫本の可愛い表紙まで思い出してしまいました。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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