13歳からの作文・小論文ノート

著者 :
  • PHP研究所
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本棚登録 : 130
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (124ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569779911

作品紹介・あらすじ

作文や小論文は、ある事柄について、個人的な意見を書いた文章です。あなたの考えを読み手に伝えるために書くのですから、「作文は自由に書け」は間違いです。思ったことや感じたことを、ただ羅列したのでは、読み手は、あなたが何を言いたいのかわからず、「要するに何なの?」と思ってしまうでしょう。自分の考えをどのように述べるかは、理に適ったルールに従わなければならないのです。その基本が、(1)「要するに何」を決める、(2)それを支える理由として、何を詳しく書けばよいか考える、(3)(2)の「支える理由」を決めた後、「要するに何」を微修正する(支える理由が「要するに何」をしっかり支えているように)、そして、それから、(4)冒頭の段落を書き始める、という順序で書くことです。本書では、読み手を「なるほど」と納得させる文章の書き方を、2色刷りで、多くのイラストを用いてわかりやすく伝授します。

感想・レビュー・書評

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  • 論理本を多数書いている著者による少年向けの文章の書き方指南書。
    作文とあるが、論理的文章の作法を説く。
    124ページの中に理路整然とした文章を書くために必要なルールが網羅されています。
    字も大きく、ゆったりとした紙面で読みやすい。

    これ以上分かりやすくならないだろうというぐらいに分かりやすく説明してくれているので、覚えてしまうぐらい繰り返し読んでおきたい

    特に34ページ補足にある…
    argumentはargueの名詞形で、「何かを論じている発言や記述」の意です。これを「議論」と訳すと微妙に変な感じがしますね。そのような感じがするのは、日本語の「議論」という語が「言い争い」という意味で多用されすぎているからなのでしょう。

    というくだり。
    何時だったか、ある男(高卒)が「正論だった」という感想とともにネット上の文章をシェアしてきた。
    僕は読んだ上で「大した議論していないよ」とコメントしたのだが、その男は「議論してないけど…」とレスポンスした。
    僕はこの時に「議論の意味がわかっていないんだな」と思って訂正を加えたところ、横からもう一人(こいつも高卒…)がこちらに執拗なまでに詰問してきたのであった。
    僕は議論の意味を一から説明していたのだが、その人はそもそも僕のほうが「議論」という語句を誤用していると勘違いしていたらしい。その事に気がついた僕は閉口して匙を投げるのであった。

    このように日本では英語のargumentどころか、議論という言葉遣いも意味のすれ違いが起こる。学問しない人は特にもうひとつの意味を知らない。
    知らないばかりでなく、論理的に説明することも、そのための作法すらも日本ではあまり重要視されていないのかもしれない。国語表現という科目はパッとしないし。
    その意味で「14歳から〜」というタイトルの意義は大きいと僕は思いました。

  • 結論に説得力は無い。
    それを支える理由に説得力は生まれる。

  • 原則(主張1 に 説得的な支え のペアを作れ、複雑さを増してもその構えを崩すな)を半分ほど述べたところで、「文学的な表現はこの逆」「ただし平田篤胤の物語の書き出しは酷いので真似するな」「作文コンクールはむしろ語りが大事」などの例外をあちこちに散りばめているのが興味深かった。
    ところで、実際にこれを読むのは13歳からでもよいかもしれないけれど、うまく読み取れる水準は進学校の15-16歳くらいに設定しているようにも思われた。作者がどこまで自覚的であるかはわからないが、時に挟まれる英文や古文からは、受験国語・受験英語でよく見るような講義の型を、ノータイムで投げたがっているような印象を受ける。13歳で読み始めて、17歳あたりで会得するまでの長いスパンで記述を練ったのだろうか。

  • 読み手を「なるほど」と納得させる27のルール
    https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-77991-1

  • 資料ID:W0157244
    請求記号:816.5||O 67
    配架場所:本館1F電動書架C

  • 感想文の書き方がなんかわかんなくなったので。
    後ろの方にある。効果的と思う。
    高校生にも役立ちそう。

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著者プロフィール

東京大学医学部保健学科卒。同大学院博士課程単位取得。日本経済新聞社データバンク局に約6年間勤務。ICCF(国際通信チェス連盟)インターナショナル・マスター。JPCA(日本郵便チェス協会)第21期日本チャンピオン。JCCA(日本通信チェス協会、旧称JPCA)国際担当(ICCF delegate for Japan)。主な著者に『史上最強の論理パズル』『論理パズル「出しっこ問題」傑作選』『人工知能はいかにして強くなるのか』(以上、ブルーバックス)、『数学〈超絶〉難問』『数学〈超・超絶〉難問』(ともに日本実業出版社)、『13歳からの英語で自分の意見を伝える本』(PHP研究所)など多数。

「2022年 『3語でネイティブ英会話 [音声DL付]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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