何のために生まれてきたの? 希望のありか (100年インタビュー)

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (118ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569783000

作品紹介・あらすじ

絶望の隣にはきっと希望がある。史上最弱のヒーロー大人気の「アンパンマン」童謡「手のひらを太陽に」の生みの親が作品誕生の経緯と戦争体験や下積み時代を乗り越えくじけずやってきた元気の理由を語る。各界一流のプロの半生をインタビューで解き明かす人物ドキュメント、NHKBSプレミアムで放送中の「100年インビュー」。番組で語られた珠玉の言葉の単行本化、第10弾。

感想・レビュー・書評

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  • R4.5.2 読了。

     NHKの「100年インタビュー」という番組でやなせたかしさんが語られた言葉がまとめられている。
    90歳代まで生きられるか分からないから、やなせたかしさんの言葉は、まさに奇跡の言葉ですね。
     そうそう、子供の頃、絵本「あんぱんまん」は実家にあって、あんぱんまんが砂漠であった旅人に自分の頭を食べてと差し出すシーンがとても印象的だったので覚えています。そしてアニメのアンパンマンと違って8頭身でした。この本の中に挿絵があって当時のことを思い出しました。

    ・「自分がまったく傷つかないままで、正義をおこなうことは難しい。」
    ・「人生にムダなことは、何一つありません。全部、自分に役立つ、そして、やり続けることが大事。」
    ・「どんな時代も希望はある。それを信じて生きていく。」

  • やなせたかしさんと言えば、史上最弱のヒーロー「アンパンマン」の生みの親
    この本は、NHKBSプレミアムで放送された「100年インタビュー」で語られた言葉の単行本化されたものだ

    今では大人も子供も知らない人はいないアンパンマンも
    テレビアニメ化されたのは、やなせさんが69歳の時だそうだ

    40代後半まで代表作はなく、さまざまな仕事をこなされていた苦労人の言葉は重いが、私たちに勇気と希望を与えてくれる
    まるでアンパンマンそのものだ

    人生にムダなものなど一つもない。全部、自分に役立つ
    やり続けることが大事

    絶望せずに、一歩ずつ進む
    その気力を溢れさせるためにはちゃんと食べる

    どんな時代も希望はある
    それを信じて生きていく

    さまざまな時代を生き抜いてこられた93歳のやなせさんの言葉だ

    これらの言葉を残された翌年他界されたことになる
    他界されても、アンパンマンは、みんなのヒーローとして、これからもずっと生き続け、夢と希望と勇気を与えてくれるだろう

  • 93歳
    運・鈍・根

  • 美しいもの、わかりやすいものが好きで、そういうものをつくり、届けたい。
    そんなやなせたかしさんの思いが体現された、美しく力強くあたたかなメッセージがわかりやすく紹介されているインタビューの書籍化。NHKがしたいい仕事の一つ。
    新年一冊目がこの本でよかったと思う。
    なんのために生まれて、なんのために生きるのか。答えられる人生を歩みたい。そしてアンパンマンが世に出た時、先生が54歳だったこと、それまでしてきたシナリオライターや企画、編集の仕事などが役立ったことなども、心にとめておきたい。

  • やなせたかしさんの哲学。
    相手をなんとかビームで倒さない最弱にして最高のヒーローはアンパンマン。
    正義を振りかざす戦争は本当の正義ではない。正義を通そうとすれば必ず傷つく。
    貧しい人、いやひもじい人を助けるられる人が真のヒーロー。
    運·鈍·根の3つの言葉が心に残った。運をつかむために何かをやり続けること、鈍感力、そして根気。
    人生の指針になりそう。

  • ①前向きに考えよう
    ②おしゃれは気力です
    ③父に寄せる思い
    ④アンパンマンが生まれた背景
    ⑤正義を行う覚悟
    ⑥生きているからかなしい ★
    ⑦人生は「運・鈍・根」 ★
    ⑧"やなせメルヘン"を貫く
    ⑨復興への思い ★
    ⑩九十三歳が見つめる希望 ★
    ●一〇〇年後へのメッセージ

    ・アンパンマンのキャラクター誕生秘話
    ・「ぼくの道」
    ・悲喜交交(ひきこもごも)
    ・大量に仕事がきた時は、かえってゆっくりやる。
    ・自分のやっていることが世間にどういう影響を与えるかを考えれば、やるべきことは自ずと決まってくる。

  • 「何のために生まれて、何をして生きるのか。
    答えられないなんて、そんなのはいやだ!」

    「ぼくらはみんな生きている。生きているから悲しいんだ」

    馴染み深い歌詞とメロディだが、改めてとても深いなぁとやなせさんの言葉を読んで、思った。

    絵本『あんぱんまん』を出版した54歳までの漫画家としての模索や葛藤、また戦争の体験が、やなせさんのつくる歌詞や、アンパンマンという「正義」のヒーローの誕生にいかに影響したかが、わかった。

    やなせさんの前向きな姿勢と、単純だけれど、当たり前だからこそとても大事なことを大事にしている姿勢が印象的。

  • 始め図書館で読んだ本でしたが、良い本だと思い購入しました。が、感想を残せていなかったので、再読の際には感想を残したいです。

  • 子どもたちが小さかった頃、どれほどアンパンマンにお世話になったことか。
    アンパンマンなしでは我が家の子どもたちの幼少期は語れない。
    そんな我が家の救世主アンパンマンの作者、やなせたかしさんが亡くなったこともあってか、以前にも増してやなせ氏の著作をよく図書館で見かけるようになり、本作もたまたま目についたので借りてみた。

    NHKでのインタビューをまとめたもので、200ページ足らずな上に文字も大きく、本当に30分程度で読了するくらいの分量。
    それでもそのごくコンパクトな中に、やなせ氏の哲学がギュッと詰まっていて心をうつ。

    東日本大震災でアンパンマンマーチがとても人々の心をとらえたというエピソードも取り上げられているが、それはやはり、やなせ氏の哲学が、本当に助けを必要とする人が本当に必要としているものを訴えていたからなのだろう。
    普遍的なテーマは、いつの時代も誰にでも、まっすぐに人の心に届くんだなあ。

  • アンパンマンの作者、やなせたかし氏が94歳で亡くなりました。
    この本は、その一年前のインタビューです。


    この当時、すでに膀胱癌にかかり、
    心臓ペースメーかーも入っていました。

    胆嚢と膵臓の一部と片方の腎臓が、
    すでに手術で切除されていました。

    その体で、東北大震災の被災地をまわり、
    アンパンマンの絵を贈り、被災者を激励したのです。


    アンパンマンがヒットしたのは69歳になってからのことでした。
    若き時代は漫画家として芽が出ず、
    さまざまな仕事をして食べていたそうです。
    ほんとうにすごい方ですね。

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著者プロフィール

1919年生まれ、高知県出身。百貨店宣伝部にグラフィックデザイナーとして勤務の後、漫画家・絵本作家として活動を始める。絵本の作品に『やさしいライオン』『チリンのすず』『あんぱんまん』(フレーベル館)など多数。2013年永眠。

「2022年 『アンパンマンかみしばい③』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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