- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569787435
作品紹介・あらすじ
「あたりまえポエム」の著者が贈る、たった54字の新感覚ショートストーリー。意味がわかるとゾクゾクが止まらない90の物語を収録!
感想・レビュー・書評
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twitterのフォロワーさんの中に、54字の物語を投稿しておられる方がおられます。
その物語を時々目にしていたせいか、今回図書館でこちらの本が目に止まり、借りてみることにしました。
本書は企画作家の氏田雄介さんが書かれた「54字の物語」をまとめた1冊です。
副題のとおり、「超短編小説」なので、解説を含めてもあっという間に読み終わりました。
中には解説まで読んでようやく意味のわかるものもありましたが、ほとんどのお話は後半でのどんでん返しがすごく、「えっ!?」となるものでした。
なんというか、超短いコントを見ているような、時には格言のようにも見える物語たちでした。
巻末には「54字の物語」を書くコツがレクチャーされていましたが、超短編小説を書くには「あたり前を疑う」(普通を考える→普通じゃない状況を考える→どうしてそうなったのかを考える)なのか〜とおもいました。
これは、川柳にも通じる考え方ですね!
【特に好きな作品】
・「ただいま」と言えば「お帰りなさい」と返ってくる新生活が始まった。家賃も安いし、こんな一人暮らしも悪くない。(13ページ)
→ツッコミどころが多くて好きです(笑)
・登校時と下校時でカバンの重さは変わらなかった。今日は好きな人ができて初めてのバレンタインデーだったのになあ。(49ページ)
→次のページの「このお話、あなたは男の子と女の子、どちらの視点で読んだでしょうか?」(50ページ)という解説に、ドキッとしました。
なぜなら当たり前のように女の子視点(チョコを渡す方)で読んでいて、男の子視点(チョコを貰う方)でも読めるなんて思いつきもしなかったからです。
自分の視点がいかに固まっているかをおもい知らされました…
改めて男の子視点を意識しながら読んでみると…通じる…どちらの視点からも読める…!!!と二度びっくりでした。
この本には、そういう自分の中の当たり前に風穴をあけてくれるお話が詰まっていました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトル通り、54文字で綴られる物語。
様々なおはなしがあって面白い。
意味がわかると怖い話的なノリかなと思いながら読みました。
本書には怖いっちゃ怖いかもしれないけど、SFみたいな話や、視点を変えてみると意味が変わって面白い、みたいなおはなしが多かったように思います。
解説がついているので、これはどういう意味?わかんないと思っても大丈夫。
今まで自分にはなかった発想を知ることができます。
もちろん慣れてきたら解説されてる以外のおはなしの解釈を、自分で膨らませるのも楽しいかと。
読書好き&すでに成人している私には、似たようなお話もあってもう少しバリエーションがあったら面白かったな〜とは思うが、本書はこれらの物語を参考に、読者が54字の物語を自分で作ることを推奨しているので、そのための参考に似た話をいくつか織り交ぜたのかな?と思った。
大人が気分転換に、気軽に読むのにもよき。
けれどやはり、ティーンズや読書が苦手な人にこそ読んでほしい本。
小学校中学年くらいから楽しめると思った。
今回個人的な感想として星3.5のつもりでつけさせてもらったが、ティーンズの方々に薦めようとおもったら星4かな。それでも主観ではありますが。
超ショートショート、面白い。
これを読んで、傑作ショートショートをあなたも書いてみませんか? -
期待していたゾクゾクは得られなかったけれど、54字におさめる技術と発想力に脱帽。素晴らしい作家さんだと読みながら何度も感嘆した。モノの見方をたくさん知っている方だなあ。
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54字程度でかかれた超短編集です。
私は
第27話鳥取と島根
第42話斬新と前例
第53話原稿将棋
第71話This is a pen.
第72話名前で呼んでほしい
がお気に入りです。
クスッと笑えるものから、想像が広がり、考えさせられるもの、共感できるものとありました。
小学生向けに書かれたもののようですが、
大人が読んでも楽しかったです。 -
「超短編小説」の世界は、とても奥深い。
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1話がたった54字の超ショート・ショート。
星新一の作品を思いっきり短くした感じ。
あまりに短いためか各話には解説付きだが、解説はない方が想像が広がってよいと思った。 -
ショートショートの極致なのかもしれない。
和歌や短歌と同じく、短い文章で表現する技術は是非学ばねばと思います。
(54字のレビュー) -
54文字というジャンルを発明した人の本。
ショートショートと短歌の間みたいな感じですな。
一冊に何個か秀作があるものの、コスパはだいぶ悪い。
星新一・阿刀田高や俵万智のような天才が現れれば可能性はあるけど、この作家さんだけだと厳しいかな。星新一に傾倒しているので、もっと別テイストの作品を開発していけばあるいは生き残るジャンルなのかもしれない。 -
すべて54字で簡潔しているストーリー。
たったこれだけの文字数で、しっかり背景まで見えてくるのがすごい。
一度読んだだけでは意味がわからなくても、それを考える楽しさがあります。
もしわからなくても、解説があるので、もやもやしたまま終わることはありません。
ただ、自分で意味がわかった方が喜びがあるでしょうし、考える時間が大切かなとも思うので。
子どもから大人まで楽しめると思います。 -
よく考えないと意味が分からない話もあるが、解説があったから納得。
著者プロフィール
氏田雄介の作品





