- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569790169
感想・レビュー・書評
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前に読んだ「子供の心のコーチング」と内容は似通っているものの、タイトル通り「子供のやる気を引き出すコツ」が満載!文中に出てくる「セルフコーチング(読者に考えさせる投げかけ)」を実践するだけでも、大きな気付きがあります。「子供の心のコーチング」と合わせて、子を持つ親には一読をお勧めしたい!
以下、参考になった点、引用、自己解釈含む。
・子供のやる気を云々言う前に、親として、どう子供を育てて行くかをしっかり考える。子育ての「軸」を持ち、あまりぶれないことが大事。場面場面で言うことが異なると、子供にも迷いが生じる。
・子供のやる気の源は「自己肯定感」にある。いかに子供の自己肯定感を育むかが、親としての仕事。
・サポートとヘルプを使い分けること。子供が自分で出来ることにまで、首を突っ込んでヘルプし続けることが、子供のやるきを削ぐ。自分で「任された!」という想いが、子供の心に火をつける。出来ても出来なくても、子供が取った「行動」そのものを肯定してあげる。
・子供は素直。親の期待に縛られてしまいがち。期待することは、子供を認めることと思う親が多いが、「期待」と「肯定」は違う。子供に対する発言の中に「自分自身の親としての期待」が紛れ込んでいないかを、チェックしてみる。
・子供の行動・言動にイラっと来た時には、自分自身が持つ「あるべき論≒固定概念」を確かめるチャンス。反射的に子供を叱る前に、本当に「そうあるべきなのか?」を、一度考えるようにする。
・子供が進んで何かをやろうとしているときに、アメを与えてしますと、やる気を削いでしまう。せっかくの自発的な行動が、アメのための行動にすり替えられてしまうから。アメは不要。ただ、その自発性を肯定する言葉掛けだけで十分。
・自分の発言した言葉は、自分の耳を通して、脳に刺激を与える。子供が語る内容を、十分に引き出し、子供自身の発言で、やる気を引き出せるようにする。
・子供の話を聞くときには①親の固定概念を参加させない、②子供が話したい内容に沿って聞いてあげる、③子供の気持ちをしっかりと受け取める、④その上で行動に移せるようにサポートを行う。
・思春期を迎えて、子供の行動・言動が理解できないなーと思ったら、留学生が来たと思って接してみる。子供は自己成長の過程で、親や世間が押し付けてきた常識を一度疑う時期が来る。従来の子供の考え方と当然変わってくるので、過去からの延長戦で考えずに、異文化コミュニケーションだと思って接するとストレスが減る。
・子供がやりたいと言ってやらせたのに、直ぐに飽きてやらなくなっても「お前がやりたいと言ったんだろ!」と責めない。こういう経験が積み重なると、子供はやりたいことを口に出さない方が良いんだということを学んでしまう。
・やりたいことが、子供の実力からかけ離れてた場合には、親が取るべき行動を分解して「スモールステップ」で行動を取れるようにサポートする。小さい出来たが、大きな出来るに繋がることを体感させてあげる。
・何を支援して欲しいかを伝えるのは子供の仕事、子供がやりたいことをサポートするのは親の仕事。このことを日頃から親子で確認しておく。
・小さいうちに、良い習慣づけを行う。習慣づけするときも「○○しなさい!」と押さえつけるのではなく、「○○すると◇◇が出来るようになるよ!」といった、子供のやりたいこと、なりたいものに繋げて習慣づけできるようにする。子供だけにやらせるのではなく、親がやってみせる、一緒にやるという姿勢が大事。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ガミガミ言わなくても“自分からやる子”の育て方
http://www.ys-comm.co.jp/ -
何の気なしにペラペラと眺めていたのですが、なんだかズキュンと心に響く感じはなんだろうと思いながら読み進めていくと、
『子ども』と書いてあるところを、
『部下』に置き換えて読むと、
ものすごくしっくりくるんです。
例えば、
子どもにいろいろ教えることは可能ですが、「考えること」を教えることはできません。「考える」というのは、実際に考えることを繰り返すことで身につく習慣です。それは子ども自身が自分の意思を使うことです。「お前も少しは自分で考えろよ」と言っても、考えて自分の問題を解決する習慣を身につけてこなかった子どもには無理な注文です。
なんてくだりは、子どもを部下に当てはまるとドキッとするほど、当てはまったりします。かなり新鮮な驚きです・・ひさびさにモヤモヤしていたものが、イメージとして降りてくる瞬間を味わいました。これこれ!!求めていたのはと。
あと、子どもを親の自己表現の手段として使ってはいけないと繰り返し、本書の中で説いているところに、社会の縮図をみるようでドキッともします。自分の出世のために部下を使うなと言われているようで・・
利益追求をする法人という中で偶然に出会うことになった人達を同僚と呼んだりするわけですが、その場を離れても付き合いたい人、そうでない人をわける大きな要素にもなっているような気がします。
一番最後の章で、子どもをいくつかのタイプに分けてコーチングのスタイルをする『エニアグラム』があるのですが、これもまた、部下のタイプを的確に表しているようで、ドキッとします。
なんだか伝えたい事がよく最近伝わらないんだよな、若者にと嘆く前に、自分の接し方を反省してみましょう!!っていう気にさせられます。 -
著者が伝えたいことは?
親として、子どもを愛し、余計な手だしをせず、人の役に立つ喜びを知った子どもに育てることが大切である。
子どものやる気を引き出す為には?
子どもが、やる気を起こす環境を整えること。仕組みを取り入れることである。
やる気を起こすよう環境を整えること
として、人の欲求を理解し、その欲求を満たす事が大切である。
人の基本的な三つの欲求として、
①有能さへの欲求
②自律への欲求
③関係性への欲求
この三つの欲求を満たすための重要な欲求が、自己肯定感である。
自分を好きだと思える子どもに育てること。
その為には、親の愛情が必要である。
子どもの成長に伴って、親が、子育ての態度をヘルプから、随時サポートへと変化させていくことが、子どもの順調な発育を心身ともに、促す。
自発的に動いたときに、責任を学ぶ。
やる気のタネは、人の役に立つ喜びである。 -
親とは何かを考えさせられる本。
子供は何を求め、親は何をすべきなのか。
子育てがうまくいかないと嘆く前に、この本を読んで自分を見つめ直して欲しい。
子育てがうまくいかない人から、まだ子供のいない人まで、すべての人におすすめです。