- 本 ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569790992
作品紹介・あらすじ
「あれは内応しておるのではないか」▼裏切りと内通の噂が飛び交い、大坂方か徳川方か、どちらが勝つか最後までわからなかった関ヶ原合戦。お家を、領地を、そしてわが身を守るために、あるいは野心を実現するために、この一戦に勝負を賭けた武将たち。▼天下分け目の戦いは、人生の分かれ目。栄達か、しからずんば死か――。でも実際は、誰もがとまどい、迷っていた。▼敵中突破しての大坂行き。でも、同行者がヘンだ!(「大根を売る武者」)/毛利家の野望と、安国寺恵瓊の野望は相性が悪い?(「百尺竿頭に立つ」)/両軍にいい顔をしたら、わが城が東西の境目に!(「日本一幸運な城の話」)/手勢わずか六百。なのに勝敗の鍵を握らされた!(「草の靡き」)/老獪さでは一枚上。家康の狂言の駒にされた吉川広家(「すべては狂言」)。▼勝敗の帰趨を決した武将から、脇役を演じた小身の武士まで、野心と謀略が渦巻く関ヶ原合戦に振り回された男達を、温かく(?)描いた傑作短篇集。
感想・レビュー・書評
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家康でも三成でも無い脇役達の関ヶ原。家老、兵卒、小大名、後継候補。それぞれの立場で知恵を絞り天下分け目の大戦を乗り切ろうと奮闘する。
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歴史の表舞台の裏では、無数のドラマがあるということ。
なかなか楽しめました。 -
関ヶ原といえば「三成VS家康」というのが王道だが、これはその周囲の、なかなかスポットが当たらない武将たちを描いている。
特に印象に残ったのは「松の丸燃ゆ」。鳥居元忠といえば、伏見城で奮戦した忠義の将というイメージが強いが、初めから討死覚悟というスタイルは、なるほど一般の(というのもおかしいかもしれないが)兵卒にとってはいい迷惑だったのかもしれない。新たな面から関ヶ原を見ることが出来る、面白い短編集だった。 -
関ヶ原の戦いに翻弄された武将たちのお話。
戦自体では無く、安国寺恵瓊、吉川広家、秀忠と大久保忠隣、石川光吉などその周囲を取り巻く武将たちのエピソードが中心となって描かれています。
誰が敵か味方かわからない、そんな状況がコミカルに書かれていて非常に読みやすいです。
個人的におすすめしたいのは石川光吉と犬山城を主題とした「日本一幸運な城の話」!
光吉を始め、稲葉貞通・典通父子、 加藤貞泰、関一政、竹中重門など、犬山城を任された武将たちの境遇やそれぞれの立ち振る舞いがらしくて面白いです。竹中家好きとしては重門と貞泰が仲良さげで嬉しかったです。竹中好きの方は是非に! -
関が原の合戦前後でとまどう武将たち。
有名な武将たち以外の武将たちの関が原の物語を切り取った短編。
地味なストーリーだが話しは面白い。 -
関ヶ原をマニアックにテーマに取り上げてる短編集。伏見城の話が個人的に好き(*´ー`*)
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10/09/19 関ヶ原ものは読むのがつらい。結果がわかっているだけ に。
著者プロフィール
岩井三四二の作品





