凛(りん)とした日本人

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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569796635

感想・レビュー・書評

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  • 1934年、台湾生まれ、金美齢氏、歯に衣着せぬ物言い、また、その見識に好印象を持っています。誰もが自分以外の誰かを思い、この日本のために気力を振り絞った「東日本大震災」、避難を呼びかけ自らは津波に呑み込まれた役場の方、入浴支援はしても自分たちは風呂に入らず、温食を提供し自分たちは冷えた缶めしを食べる自衛官、内陸に行けと車を誘導し殉職した警官・・・、そして、大地震、大津波、原発事故の三重苦にあって、略奪、放火、全くなし。「凛とした日本人」、2011.7発行です。

  • 台湾人でありながら日本に帰化した金美齢さんのいま日本の抱える問題点を痛切に謳ってくれている。
    まず民主党政権の脱官僚、親中華、自虐外交、教育、一人での生活の美化、義務と権利の履き違い。
    やはり、中国との接し方は自民党政権になっても要注意。今の安部総理の進んでいる方向を支持する。
    中華思想、中国人に一歩譲れば二歩攻め込まれる。
    魯迅ですら、打落水狗といっている。(水に落ちた犬は叩け!)

  • 東日本大震災によって図らずも思い出されることになった日本人の資質。自助の精神と静かな秩序と威厳。

  •  テレビ討論などの論客として良く知られる著者の金美齢氏は台湾の出身である。もうすぐ80歳になろうかという彼女は、70歳を過ぎてから日本国籍を取得したそうだ。台湾で日本の統治に触れ、その後日本に留学した彼女のメンタリティは日本人以上に日本人だと言える。

     本書の中で彼女は日本人に対して数々の警告を発している。それはいちいちもっともである。我が国には今や個人主義がはびこり、昔ながらの連帯感や仲間意識、また日本人の得意であった団体行動などがどんどんすたれてしまった。特に中国に関しての忠告は聞くに値する。彼女が台湾出身であるだけに、余計に説得力を持つ。
    「中国人に一歩譲ったら、二歩攻め込まれる」
    そうだ。尖閣諸島沖の事件が良く物語っている。また、「無孔不入 無悪不做」という諺があるそうだ。“つけ入る隙のない孔(穴)はなく、できない悪事はない”という意味だそうで、最近流行りの「愛国無罪」に良く似ていないか。かの魯迅も「打落水狗」という言葉を残している。“水に落ちた犬は叩け”という意味だそうだ。

     今や中国は太平洋上のあちこちで強引に進出を図りトラブルを起こしている。我々日本人はただの「お人よし」にならないよう気をつけなければならないのだ。金氏のような人たちが警告を発してくれているうちにである。

  • 国籍を移った者から見る「日本人」、「日本」という国。
    自身が「日本人」であることを如何に考えるか。『日本人』を「外交」、「天皇」、「愛国心」、「メディア」というキーワードを基に語る同書籍は、その考える方向性を掲示してくれた点、常識の広がりを与えてくれた。
    終盤は筆者の生き方と照らし合わせ、『縁』を持つことの意味を考えさせられた。
    総括して、『人』として、日本という国でどう生きるか、その指針となろう書籍だ。

  • 金さんの本は初めてだが、期待どおり。久しぶりに通勤電車で落涙した。文句なしで星5。
    本書のタイトル「凛とした日本人」。
    ご本人は、今の日本人に向かって、凛とした態度でいなさいという叱咤する意図でつけられたタイトルだと思うが、金さんご本人が代表的に凛とした日本人だと感じる。
    TVでたまに拝見する際の、容姿、態度、発言、いずれをとっても、まさしく凛としたという言葉がぴったりな素敵なおばあさんである。
    先日読んだ小説「阪急電車」にお孫さんを連れて登場するおばあさんを思い出した。

    本書の中でもっとも同感したのは、今の日本は(特にマスコミは)綺麗ごとを言い過ぎるということ。安全安心だとか、子供の健康だとか、災害が起きれば絆だとか、やれ平和憲法だとか、沖縄米軍基地が問題だと騒ぎ立てながら、地に足のついた議論がなされない。どんな問題も単純にステレオタイプに悪者(原発、東電、自衛隊、米軍)を設定して、ただつるし上げるだけの水戸黄門的な勧善懲悪リンチ報道に嫌気がさしていたので、金さんのきっぱりした文書は痛快だった。

  • 日本人の底力をベースに、東アジアで日本がリーダーシップをとるために、変えなければならないこと、守らなければならないことについて書かれた書籍です。
    東日本大震災後に執筆されているので、我々が抱える問題点、誇るべき事例がリアルに表現されています。
    日本は民主主義国家であり、個人の思想や理念は統制されていません。そして、個人が自由に自身の意見を持てる、良い社会です。しかし、この本で述べられている「愛国心」や「国家」と「個人」、「自助」と「我欲」など、義務教育課程で是非使用して頂き、日本人全員が共有したい内容だと感じました。

  • 本書では、昨年3/11の震災後に書き下ろされたもので、日本人に対して、「戦後民主主義」が及ぼした影響を今一度考えるよう促している。26頁で著者は、オイディプス王から「いかなる運命からも学ばない時だけ、人はその悲運に負けたことになる」と引用した。また、未曾有の平和を満喫している私たちへ、「平和の毒」すなわち「ひたすら物欲を満たすための金(カネ)」をこだわっていることに警鐘を大きく鳴らしている。

    以前より一貫して主張している外交姿勢の問題点は、今回も3章で取り上げている。一部の国から指摘される批難に対して、それを検証することなく、無条件でこうべを垂れて、信じ切ってしまっている。そして、自分たちの父祖の名誉はどこかに忘れてしまっている感覚は、折に触れてくりかえし話題にしないとならないものに違いない。

    震災からもう少しで1年が経ち、多くの人が自らの価値観の点検と見直しを迫られたと思うが、日本人としての価値観の見直しに確かな方向性を示してくれている。

  • テレビなどで、背筋をピンとのばし、物事を的確に、とてもわかりやすく発言される金さんを、よく拝見する。そのテレビから受ける印象そのままの歯切れの良い、心に響く文章である。3・11後に執筆されたことから、東日本大震災のエピソードに絡む筆者の思いは、熱く深い。エピソードひとつひとつ、自然と涙がこぼれた。また常々、「なんかおかしい」「これってどうなの?」と、もやもやしながら思っていたことが、事実を交え、明快に金さんの意見が述べられている。溜飲の下がる思いだ。特に序章と第7章がいい。序章は、ここだけでも、私は読んだかいがあったと思った。ただ、結婚したが、子供ができず、親に孫を抱かせてあげられない身としては、第8章は辛かった。もちろん、金さんは「おひとりさま」で自分勝手に生きる良さを洗脳されつつある若者たちに、家族の良さを教えてあげたい、という思いだろう。十分わかる。だから、もちろん否定はしないし、正しいと思う。ただ、個人的に、胸が痛いということで、☆4つに。

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著者プロフィール

金 美齢(きん びれい)
1934年台北出身。59年に来日し早稲田大学第一文学部英文科入学、71年に大学院文学研究科博士課程修了。多くの大学で講師を歴任、早稲田大学では20年以上英語教育に携わる。75年ケンブリッジ大学客員研究員。88年にJET日本語学校設立。2000年には台湾総統府国策顧問に就任。2009年日本国籍取得。現在は評論家として活動を続けている。著書に『凛とした日本人』『家族という名のクスリ』(PHP研究所)、『戦後日本人の忘れもの』(WAC BUNKO)、『夫婦純愛』(小学館)他多数

「2020年 『愛国心 - 日本、台湾ー我がふたつの祖国への直言 -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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