直感力 (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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レビュー : 185
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569804897

作品紹介・あらすじ

自分を信じる力。無理をしない、囚われない、自己否定しない。経験を積むほど、直感力は磨かれていく。生涯獲得タイトル数、歴代1位の偉業達成。

感想・レビュー・書評

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  • 前著の大局観や決断力とは内容の雰囲気を変えてエッセイのようなテイストに。

    先に挙げた本の中で見られた、読者まで明鏡止水の境地に誘うような文体は本書では控えめになり、淡々と項目ごとの記述を進めている。

    前著のようなまるで自分まで瞑想しているかのような読書体験を求めて読むといささか拍子抜けするかもしれない。

    あくまで著者の直感についての考察が書かれた本であり、その意味では良くも悪くもタイトル通りの本である。

    その点を踏まえて直感について興味があるなら一読をオススメする。

  • 僕は何かを選択する時に直感というものを日々の生活の中で大切にしている。
    将棋の世界で一流のプロ棋士である羽生棋士が考える直感力とは何か、一流の人の直感力を学んで自分の人生に生かせるものを探してみたくてこの本を手に取った。

    『この本を通じて感じたこと』
    「直感で決めました。」と聞くと、行き当たりばったり的、責任感の薄い選択というような印象を受けることはあると思う。
    しかし、羽生さんは、直感とは論理的思考の蓄積により導かれるものであると言う。
    つまり、直感とは、今までの経験に基づいた無意識下で行われる瞬間的な論理的思考により下される決断。
    この言葉を聞いてとても納得させられた。

    そして、直感力を磨くために最も必要なことは「経験」であるらしい。
    経験をどれだけたくさん積み、多様な価値観を自分の中に持ち、選択の可能性を広げること。
    それによって何か選択や決断をしなければならない時、周りの意見や世間体などの外部環境に惑わされることなく、自発的な行動によって得た自分の内にある経験、知識に基づき形成された自分の人生の軸に従って選択、決断をすることができる。
    これによってその選択がベストでなかったとしても、それなりに自分自身の選択に納得感を持てるし、次の選択でミスする可能性が小さくなると言う。


    将棋はひとつの場面で約80通りの可能性があり、その中から一瞬で2つか3つの可能性に絞り込み、残りの選択肢を捨てるらしい。それでもミスをすることはあるし、ベストな選択ができることは稀だと言う。
    まさに直感力が必要とされ、それを磨かなければベストな選択どころかベターな選択すらすることは難しいだろう。

    この話を聞いて将棋は人生に例えられると僕は思った。
    私たちは日々の生活の中のあらゆる場面を選択の連続によって過ごしている。
    例えば、今日のお昼はご飯にしようかパンにしようか、今日の夕食は友達と外食しようか帰宅して家で自炊しようか
    といったささいなものですら。
    よく人生は選択の連続と言われるが、私たちは受験校を決める時や就活、告白のタイミングといった重要なターニングポイントでない限り、ほとんどの場面においておそらく無意識下で選択を瞬間的に行なっている。
    それでもそれらの選択は全て自分自身の中にある経験、人生観に基づいていると思う。
    将棋であれば「目の前の相手に勝つ」ことが棋士にとっては最大の目標であり、最大の喜びであるだろう。
    同じように膨大な選択肢の中から自分の人生の幸福度を最大化する選択をできたら、今日より明日、明日より明後日とより良い人生を送ることができると思う。
    そのためには悩んだり考えたり、失敗したり、時には無駄だと思うことでもいつかきっと役に立つと考えて取り組んだりする「快くない経験」を若い時にたくさんすることが直感力を磨き、選択の可能性を広げ、幸せになる近道なのかな。
    楽して幸せや成功はつかめないんだなと改めて思った。


    また、羽生さんの生き方、考え方を知り、人生そんなに焦らなくていいんだよ、無理しなくていいんだよっといったメッセージを自分は受け取って少し心が軽くなった。
    例えば、、、
    完璧主義に囚われないこと、時には潔くあきらめること、思い通りにならない自分を楽しむこと、変化を楽しむこと
    どれも心に余裕がなければできないことだと思ったし、その余裕は圧倒的な経験から来るものかなと思う。


    『好きな言葉』
    自分が予想しなかった何らかの出来事で状況が変わることがある。それは自発的な行動の中から生まれてくるものでその小さなきっかけを意識的にたくさん作っておけば、訪れる転機の回数も増える。
    転機とは、天気のようなものでいつどのように変わるかは分からない

  • 羽生さんが日々心がけていることが将棋の話を交えながら語られ、羽生さんや将棋の世界について知るキッカケになりました。データや情報といった知識の集積と、人間が本来持っている動物的な勘。そのいずれを選ぶのかは直感によるものであり、「何を選ぶかは、選ばなかったことに対してどれだけ多くの創造力を働かせることができるか」によります。羽生さんのように日常的に論理的な思考をしたり多様な価値観を持ったり幅広い選択肢を持つことが、直感を鍛えるために大事なのことなのだと思いました。

    p21
    以前、カーネギーメロン大学の金出武雄先生と対談をさせていただいたときに「論理的思考の蓄積が、思考スピードを速め、直感を導いてくれる。計算機の言葉でいえば、毎回決まったファンクションが実行されているうちにハードウェア化するようなものだ。それまでは毎回発火していた脳のニューロンが、その発火の仕方がいつも同じなので、そこに結合が生まれ、一種の学習が行われたということではないか」と指摘してもらったことがあった。
    つまり、直感とは、論理的思考が瞬時に行われるようなものだというのだ。
    勝負の場面では、時間的な猶予があまりない。論理的な思考を構築していたのでは時間がかかりすぎる。そこで思考の過程を事細かく綿密に理論づけることなく、流れの中て「これしかない」という判断をする。そのためには、堆く積まれた思考の束から、最善手を導き出すことが必要となる。直感は、この導き出しを日常的に行うことによって、脳の回路が鍛えられ、修練されていった結果であろう。

    p25
    これまでで私が一番長く長考したときは、四時間弱かけた。しかしそれで素晴らしい手を指したかといえば、きわめて平凡な一手で、これなら三秒考えただけでも指せたというようなものだった。
    逆に、相手に四時間ほど考え込まれたこともあった。
    最初の二時間くらいはそれに付き合って、「どんな手でくるのだろうか」などと考えたりもしていたが、長くなり、時間が進むにつれ、およそ将棋とは関係ないことを考えていた。
    「三時間あれば日本中どこへでも行けるな」
    「お昼ご飯、何食べようかな」
    「このまま永遠に指してくれなかったらどうなってしまうだろう」
    といった、本当にたわいもないことだ。

    p32
    将棋は、ひとつの場面で約八〇通りの可能性があるといわれている。私の場合、その中から最初に直感によって、二つないし三つの可能性に絞り込んでいく。

    p33
    直感は、目を瞑ってあてずっぽうにくじを引くような性格のものではない。またその瞬間に突如として湧いて出るようなものとも違う。
    今まで習得してきたこと、学んできたこと、知識、類似したケースなどを総合したプロセスなのではないか。
    直感は、ほんの一瞬、一秒にも満たないような短い時間の中での取捨選択ぢとしても、なぜそれを選んでいるのか、きちんと説明することができるものだ。適当、やみくもに選んだものではなく、やはり自分自身が今まで築いてきたものの中から生まれてくるものだ。

    p34
    直感を磨くには、多様な価値観をもつことだと思う。
    直感は、だまっていても経験によって自然に醸成されていくものである。その醸成は日々の生活の中でも知らず知らずのうちに行われているはずだ。そうした経験も大切だが、そこから何を吸収するかはより重要だ。それによって価値観も変わるからだ。
    だからこそ、時には立ち止まって軌道修正が必要かどうかを確認しなければならない。直感のように感覚的なものはとても微細なものなので、少しのズレが大きな結果の違いを生むことも珍しくはない。
    そして、目の前の現象に惑わされないこと。
    近視眼的な成果にばかり目を奪われ、あるいはデータに頼って情報収集に終始することでは、おそらく足りない。それらに対する意識は不要とまではいわないし、またそれらはたいてい気づかぬうちに判断材料に入ってしまいがちなものである。しかし、であるからこそ意図的にそれらをセーブしなければならない。
    そして自分の思うところー自分自身の考えによる判断、決断といったものを試すことを繰り返しながら、経験を重ねていく。そうすることで、自分の志向性や好みが明確になってくる。
    「好み」というと単なる好き嫌いに聞こえるかもしれないが、それはとりもなおさず自分自身の価値観をもつことではないだろうか。
    つまり、直感を磨くということは、日々の生活のうちにさまざまのことを経験しながら、多様な価値観をもち、幅広い選択を現実的に可能にすることではないかと考えている。

    p39
    直感を磨くためには、無駄と思われることが大いに役立つことがある。
    たぶん無駄だろう、どうせ役に立たないけれど、というくらいの気楽な気持ちでやっていたほうが、たとえ直接的ではなくてもヒントになったり、何かのきっかけになったりする。

    自分ではぴったり合っていると思っていても、実は刻々と変化する状況の中で、徐々にズレていってしまう場合がある。現在の状況と、自分の状況認識の間に、少しでもズレがあると、そこから導かれる決断にもズレが生じる可能性が高くなってしまう。
    ★ロジカルに考えて判断を積み上げる力も必要だが、無駄と思えることを取り入れるのも大事だと思う。

    p60
    ★そもそも世の中のもので"絶対"のものなどひとつもないのだから、曖昧さがあるほうが自然だと思う。しかし"絶対"という名の安心が欲しいのも自然な気持ちではあるので、物事がきっちり運ぶように願いつつも、万が一のことを考えて保険をかける、そんな認識でちょうどいいのではないかと考えている。
    言い換えれば、その場の状況に従う、成り行きを受け入れる感じだろうか。

    p81
    心理学ではミラー効果というそうだが、相対した相手と同じ動きをしているうちに、心理的にも同調することができ、安心して相手の話を受け入れやすくなったり、相手に好意をもったりすることになるそうだ。

    p96
    ある程度の流動性を保っておくということ。目まぐるしく変わっていく時代の中にあって、その変化を大前提にして、状況に適応しながら考える。
    予想が外れることを前提にしていれば、対応もしやすいし、気楽ともいえる。

    p97
    もがけばもがくほどに状況が悪くなってしまうサイクル、あるいは分かっているけどできない、やれないことをどのように打破していくかだと思ってもいる。しかし、自信を失い不安を抱えている状況では最初の一歩さえ踏み出せないケースもあるのだ。
    スランプでちょっと勝てないだけならいい。それについて考え込む必要はないのだが、ただいかなる結果になったにせよ、それが全部そのときの自分の力だ。それはそれで事実として認めることが大事だと思う。
    そして、実力がないのであれば、要は実力を上げればいい。それには一生懸命努力するしかない。運に頼っていてはダメだ。一生懸命頑張って、根本的な地力をつけるしかない。

    p117
    人は必ず、アウトプットしながら考え、それを自分にフィードバックしながら、インプットされた知識や情報を自分の力として蓄積していくようにできているのではないかと考えている。

    p119
    ★創造性と情報処理能力ー感性とロジカルの両方を兼ね備えてバランスをとることが必要なのだ。
    加えて精神性。

    p120
    たとえばいま、何かを一生懸命やったとして、明日すぐに成果が出るなんてことは、なかなかない。半年、一年と経て、ようやく身になるものもある。
    その間に、いま自分がやっていることが間違ってはいないか、違うやり方もあるのではないか、他人の意見はとうなのかといった、考え始めるときりのない要素を数え出しては、そこでためらったり、迷ったり、立ち止まってしまったりすることはないか。たとえ立ち止まったとしても、そこからまた歩を進めることができるのか。
    積み重ねた分だけ成果が見えるような、性急な進化のみを目指してはいけない。そこに、人間ならではの進歩の秘密があるに違いない。
    いま現在あらゆるジャンルで拡大を続けるデータとか情報といったものは、いわば人間の知識の集積だ。したがってそこから打ち出される結論や道筋は非常に重要であることは確かだろう。
    また一方では、人間が本来もっている動物的な勘、野性の勘みたいなもの、そういうものもやっぱり欠いてはいけないのだという気もしている。
    それら双方を、自分の置かれたその場面や状況に合わせて上手に使いこなしていくということが、必要なのではないだろうか。そしてそのいずれを選ぶのかー決断はまぎれもなく自分自身の直感によるのである。
    何を選ぶかは、選ばなかったことに対してどれだけ多くの創造力を働かせることができるかによると思う。

    p123
    たとえば情報が収集しやすくなり、「もしも」を想定する材料が増えるのはいいことではあるが、それを集めて悪いほうばかりに考え、こんな可能性がある、こういう心配があるかもしれない、と心配の種を増やして不安がっているのは健全でない。
    もちろん、いざというときのために、事前にきちんと備えておく、心構えをしておくことは大切ではあるが、それがすべて起こるわけでもない。
    こういうときは、その不安要素を形成する情報をいったん整理してみることだ。
    そのひとつは、情報を、事実と予想や説とし発信されたものとに分け、時系列に並べてみることだ。
    そうすることによって大きな流れがつかめるし、ポイントとなる場面も浮き彫りになる。無駄な部分も明白になり、全体像がおぼろげながら見えてくるはずだ。そして、不確定な要素についても分かってくるし、どうなるかは分からなくても、実現する、しないの可能性は分かってくる。
    情報の山をただ漠然と眺めるのではなく、それらを並べ替え、分析することで見えてくるものはあるはずだ。その作業をいったん行った上で、いま必要なこと、しなければならないことを考えれば、自ずと不安がるだけのことからは離れられるだろう。
    不安なことを完全に取り除くことはできないが、少なくとも軽減することはできる。そして、少しでも少なくすることによって客観的、中立的な視点を得ることができるだろう。情報を、いかに不安を取り除く要素へと変換できるかが問われているのだと考えている。

    p132
    盤面上では自分が有利に、うまくいっている状態のことを考えでも仕方がない。こうすればうまくいく、というその手に辿り着いたところで満足しては、そこでもう思考停止となってしまう。
    そうではなく、不利な場面をたくさん想定し、実際には回避する。その積み重ねぎ「あきらめない」精神を築くことにつながっていく。
    また同時に、それは「ターニングポイント」を知る訓練にもなる。つまり、ここが勝負どころだとか、分岐点だとかいうポイントが、感覚として分かるようになるということだ。

    p133
    どこがターニングポイントだったのか。それはもうそこからどんかに頑張っても粘ってもダメという局面だったのか、細い道ながらも可能性はあったのかーといったことを、終わってからでもきちんと検証しておくことが必要だろう。
    勝った、負けたといった結果で終えるのではなく、その分岐点を見極めておくことだ。筋を読めたか読めなかったのか。事実上の決着はいつ、ついていたのかー。
    勝敗の分かれるターニングポイントを認識することができるようになれば、その先まだあきらめないで頑張るべきか、いやもうここはあきらめたほうがいいといった判断が明快にできるようになり、無駄な粘りをせず、必要な頑張りができるようになるだろう。

    p166
    現代の将棋では、どんな新手を考えても、いったん公になればすぐに研究かれ、対策も立てられてしまう。

    p167
    日々の事象に変化を見つけ、その先を想像してみる。そして一歩進んだら、それを具現化するものを創造してみる。それがかたちになったら、またその先を想像して……を繰り返すのだ。
    こうして想像力と創造力の両輪を回しながら、進んでいく。

    p170
    ただ私は、それら運、不運も天気と同じようなもので、たまたまの巡り合わせといった程度のものだと思っている。それを「運命」だとか「必然」だとか、ことさら大きな意味のあるものとは受け止めない。そういうものはあるだろうとは思っているが、あまりそれに固執しないようにしている。
    その結果に一喜一憂しないことだ。
    それですべてが決まるわけではない。むしろ、そのときその状況に対してどう考えるかということのほうが大事だと思う。
    運、不運や巡り合わせみたいなものがないということではなく、それらがあった上で、それでも地力があればそういう状態を乗り越えたり回避できたりするはずだと信じている。であるから、そちらに重きをおくべきだと思うのだ。


    p175
    自分の願いや希求するものを見つけたら、それをただひたすら追いかける。
    追いかけるのは気持ちの上だけのことではない。本当に追いかけるなら、動かなければならない。できたらいいなぁと考えているだけだったり、手に入れることを夢見ているだけの段階では、まだ本当に追いかけているとはいえない。
    追いかけるための行動を、具体的にとらなければならないのだ。

    p178
    人は、楽しい最中に「いまが楽しい」とは思わない。後で気づいて、楽しかったと思う。意図して、あるいは努めてそういう方向へともっていくことをしなくてもそうなるのが一番いい。

    p207
    先行きの分からない状況が続いてはいるが、そこでどうなるか分からないさまざまのことに心を砕き思い悩むよりも、まずは目の前にあること、何か自分の中で響くことに向き合っていくのがいいのではないかと思っている。
    何よりも自分の気持ちに響く、自分の中から湧き上がってくる直感を信じることだ。

  • 内容はひと事でいえば、直感の裏には、経験の蓄積がある、というもの。以下、印象に残った文章です。
    「自分がこれまで培ってきたものを信じる。拠り所にすると同時に、積み重ねてきた経験もどこかで否定しなければいけない、
    リセットする覚悟ももち合わせなければならない」
    「それらは、いずれかに結論づけるべきものではない」
    第一線で長年活躍する人の特徴が、この一文に表現されている気がしました。

  • 読了後、半月経った今、この本に関して覚えているのは「たまには何も考えずに歩くといい」だけ。

    タイトルすら忘れた。「羽生さんの本」という感じ。

    読んでいる最中は、達人の思考をなぞるような形で面白かったのだが、読み終わってみれば「何の本だったのかすら思い出せない」という状態。

    決してつまらなくはない、いや、むしろ羽生善治という達人の思考をめぐることができる、面白く・貴重な本ではある。
    しかし、得たところが「たまには歩こう」だけではちょっと……。

    なぜこんな残念なことになってしまったのかはわからない。
    しかし、この本に書かれていることが、羽生さんの「経験」に論拠をおくものであり、一般的な「論理」に論拠をおくものでないことが関係してはいそうである。

  • 2013年一冊目。
    昨年もかなり大きかったと思うのだが、今年はさらに大きな転機の年でもあり、まさに、直感に頼ることが多いのではないかと思い、書店で手にとってみた。
    直感とはこれまでの経験などの蓄積があって初めて直感となると。
    これはつまり、先天的な能力ではなく、経験に裏打ちされている以上、養うことができるものとなっている。
    理屈などではなく、置かれた状況のその場の情報だけで、最適解を提示することができる能力。それが直感力。
    いまの会社にまるっと10年在籍し、それなりに経験を積んできた。それらを活かすことができるのか。
    新しい門出にふさわしい一冊に出会って、新天地での不安を一掃するくらい心強い気持ちになれた。

  • 直感とは瞬時に理論的に説明できること。と、本書の一文でなるほどと思いました。

    そしてその直感はマグレではなく、経験と知識からなるもの。

    マグレの直感はその場限りのマグレで終わる。自然体で瞬時に物事を鋭く選択できるのが直感力と。

  • 羽生さんのような、いわゆる“凄い”人が何をもって判断しているか、羽生さんなりに自己分析された本です。

    個人的にですが、半分は共感できますが半分は共感できない、そんな内容でした。

    羽生さんはこの本を40代前半で記されているので、その年代に近い方々には、“自分を信じて判断してね”といった内容は響くと思います。
    一方、現在20代の自分には、その判断材料となる経験が浅く、またその経験の積み方にも不安があり、どうにも納得できませんでした。
    20代向けの自己啓発は大体、
    ・熱中できることを見つけろ
    ・熱中できることに集中できる環境に身を置け
    ・挑戦あるのみ
    と書いてありますが、羽生さんはそれを前提とした上で、
    ・集中しすぎないで
    ・空白の時間、他のことに費やす時間も大切にして
    と言ってる気がします。なので、上記を前提とした状況にある人には、今後頑張るエネルギー源になる本だと思います。

    久しぶりに自己啓発系を読みましたが、抽象化すればどれも同じ内容なので、後はそのバックグラウンドとなる内容が誰に刺さるかを考える編集者の腕が問われてる気がします。そういう意味では、中高年向けの表紙に対して20代の自分が手を取ったのがちょっと違ったのかもしれません。

  • ・同じ指示を出されても、人によって仕上がりは異なる。同じ単語でも、人によって解釈は異なる。→基本を踏まえ、一手ごとの選択をし、時にはリスクを冒して決断するといった経験を重ね、道のりを歩いてのちに、自然に個性は出てくる。

    ・色んな環境や関わる人、経験などによって、「その人」が出来上がっていく。例えば、たまたま長女に生まれたからこそ、責任感や面倒見が育まれる。私の場合、人と調和することよりも、自分が興味のあることをやりたい。その為には1人でも構わない。1人で参加すれば、初めての人とも関わることが出来る。

    ・向かうべき答えが分からない場面→何をしてどう考えるべきかが、非常に大切でありその人の個性が際立つ時。→昔からあるアイデアに今のアイデアを付け足していく。

  • ☆その日に済ませ、明日に持ち込まない。

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著者プロフィール

羽生 善治(はぶ よしはる)
1970年生まれの将棋棋士。十九世名人、永世竜王、永世王位、名誉王座、永世棋王、永世王将、永世棋聖、7つの永世資格を持ち、史上初の永世七冠に。さらに名誉NHK杯選手権者の資格を持つ。
多くの著作を記している。初の著書、『決断力』は一大ベストセラーになった。ほか、人工知能技術を使った将棋ソフト研究をたゆまず続けており、『人工知能の核心』といった書籍にも関わっている。

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