孫正義のエネルギー革命 (PHPビジネス新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569805238

作品紹介・あらすじ

日に日に深刻さを増す原発論争、電力不足、電気料金アップ…震災以降、正面から向き合わざるを得なくなった日本のエネルギー問題。解決困難に見える問題が山積する中、稀代の革命児が壮大な未来図を語り上げた。本書は、孫氏がエネルギー改革について講演で話した内容等を編集した、肉声の伝わる一冊である。その核となる「アジアスーパーグリッド構想」について、知識のない人にもわかりやすく読めるよう解説している。

感想・レビュー・書評

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  • 日本のエネルギーについて知りたくて読書。

    東日本大震災での原子力発電所事故をきっかけに40年以上も思考停止に陥っていた原発安全神話があっさり崩れた。2014年2月の東京都知事選でも国政であるはずのエネルギー問題が脱原発として争点の1つになっている。

    日本は思考停止の期間が長った分だけエネルギー政策が遅れてしまったのだと思う。

    現在の10電力体制は少ない資源を効率くよく安定供給することを目的とした先の大戦直前のものが原型だとは以前学んだことがあったが、電力以外にもこの時の国家管理体制が続いているのものは他にもあると記憶している。

    原発依存を減らし、自然エネルギーの割合を増やす目的は安全であることはもちろんである。同時に持続的な経済活動をするために電力価格を下げることも重要だと言える。日本は高い電力価格がネックとなり海外からの投資に影響が出ていると指摘されるので、電力価格を下げることは大いに国益になると思った。

    アジアスーパーグリッド構想は面白い。
    国家の根本である電力を他国に依存するのは危険だとは思うが、電力ピークのズレを利用して相互補完するという考え方は合理的だと思う。また、物価のマジックを利用した電力売買は、まさに現在のBPO、オフショアビジネスと同じ発想だと思う。

    交流送電方式が送電ロスが10~20パーセントあるの話は、学生時代に学んだことがある。現在は、直流送電のスーパーグリッドでロスが大幅に減らせるらしい。これはさらに調べたくなる情報。

    送電ロスが大きな現在の方法だと家の近くに大型送電線による人体の悪影響も心配。マンションや会社のすぐ隣りに大型送電線がある環境が体にいいわけがない。

    その地域の電力はその地域で生み出し使う手段として、忘れ去られていたバイオマス発電や中小電力発電なども併用してより安定した電力を安く利用できるようになるといい。

    著者は成功したインターネット事業からヒントを得ているようにも感じる。著者のような異業種からの大胆な提案が意外な発想と変革をもたらせてくれるのではないかと期待したい。

    読書時間:約55分

  • アジアスーパーグリッド構想、再生可能エネルギーの話はなるほどと思わせる。ただそれらが機能するための技術的な根拠(相当な容量の送電容量が必要?)やコストが示されていない。一部誤った情報もあるが概ね、電力問題がよくまとめられている。

  • 2030年自然エネルギー60%を目指しているようだ。今後の日本のエネルギー事業に影響を与えるであろう事業家のひとりの最初の布石となる一冊。

  • 日本がこれから進むべき「エネルギー政策」の指針が、わかりやすく、しかも非常に具体的にまとめられている。
    ソフトバンクの、というより自然エネルギー財団会長の孫 正義氏が、エネルギー政策について講演で話した内容や、使用した資料などを基に編集されたものであるが、まさに縦横無尽というか、さすがに発想が柔軟で、日本の政界の硬直状態とは対照的だ。北海道から九州まで日本を貫くスーパーグリッド網。さらにはインド、ブータン、中国、ロシア、そして東南アジアの拠点都市を結ぶアジアスーパーグリッド構想と、ビジネスベースできわめて現実的なモデルが提示されている。現在の日本の電力問題を再確認する意味でも、一読をお奨めしたい1冊だ。

  • 内容はともかくわかりやすい!プレゼン力が素晴らしい。

  • 自然エネルギーへシフトするための難題やヨーロッパの取り組み、アジアの壮大な未来図を大量の根拠とともに力説してある。孫氏が設立した自然エネルギー財団監修。
    ドイツが脱原発に舵を切れたのはヨーロッパのスーパーグリッドのおかげ。多国間でスーパーグリッドを組めばピークタイムシフトが可能であるし、天候に左右されるような風力、太陽光発電の無駄やムラも標準化できる。日本の主要箇所を直流高圧送電網で結ぶことで国内の問題も解決へ進める。日本独特の法規制と既得権益への切り込みはもちろん必須。

  • 初心者でもわかりやすい内容。アジアスーパーグリッド?…まじかよ!と思うようなことに本気で挑む。その結果タイトル通り「革命」が起きるかもしれないと思った…。何事もダイナミックに考えなきゃ根本的な解決にはつながらないのかもしれないなぁ(´・ω・`)

  • アジア中の送電線をつなぐスーパーグリッド構想で、電力のピークシフト。
    砂漠で太陽光発電、モンゴルで風力発電して電力の輸出入。

  • 東日本大震災は多くの方々に悲しみや苦しみ、絶望をもたらした違いありません。
    しかしそれはまた大きな夢への一歩を踏み出すきっかけにもなったのでしょう。
    自然エネルギー普及の為に出来ることをしていきたい。

  •  「反原発」という単純な主張ではなく、今後のエネルギー問題をいかに解決していくか、という趣旨。

     ちょうど今日、電力の固定価格買い取りが始まったり、大飯原発が再稼働して、本書を読み終えてなんともいえない節目のようなものを感じた。
     地元長崎でメガソーラーが稼働したというニュースもあったけど、規模がどれぐらいなのか想像がつかない。
     この夏帰省したときには見学に行ってみようと思う。

     それにしても、「アジアスーパーグリッド構想」やらゴビ砂漠での発電やら、先日よんだ吉田修一の小説に似たようなことが描かれていた。氏はそのへんを意識して書いたのかもしれないなぁ。

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