箱庭旅団

著者 :
  • PHP研究所
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レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569805276

感想・レビュー・書評

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  • 箱庭療法を気に入ったこどもが、箱庭の砂をならして作った世界。
    砂の海から空に向かって30センチのアクリル定規の橋を架け
    買ってもらったばかりの白馬の人形と共に、その子は忽然と姿を消して。。。

    箱庭という、誰にも邪魔されない小さな世界に閉じこもることに
    幼いながらも罪悪感を抱いていたのでしょうか。
    白馬に跨った少年は、時間を飛び越え、姿かたちを変えながら
    16の小さな物語のそこここに現れて、さまざまな世界を見つめるのです。

    アンソロジーに収められた『いっぺんさん』で、ひとめ惚れした朱川湊人さん。
    不思議で、ちょっと怖くて、でも温かい連作短編集です。

    ホラー小説のネタにしようと、幽霊が出るとの噂のあるアパートに引っ越しながら
    やたらと付近住人に人気の幽霊に嫉妬する作家の卵を描いた『ミっちゃんなんて、大キライ』

    うらぶれたそば屋「阿陰野庵」(あかげのあん!)の裏メニューのおかげで
    運命の歯車がカチャリと噛み合い、動き出す音が聞こえるような『さきのぞきそば』

    友人の祖母に振り込め詐欺を働くまでに荒んだ男の人生を
    車に撥ねられた犬がクリスマス・キャロルのように軌道修正する『クリスマスの犬』

    「プ~パ~」というのどかな豆腐屋ラッパの音とともに
    町の人の心を温かく包み、家族の運命をも変えるコウジくんがせつない『黄昏ラッパ』

    この4作がとても素敵です♪

  • 何気なく借りてきたが、これは面白かった。短編集で軽いテンポ、しかも面白かったのでサクサク読めた。
    幽霊やら、時空を越えたりやら、不思議な話が多い。読んでいるうちに繋がりのある内容が出てきて、おっ!ここで繋がってるのか!とニマニマしてしまう。
    読みやすかったので、また朱川さんの別の本も読んでみたい。

  • 連作短編集。

    ちと不思議で、怖くて懐かしくてほっこりするような話が
    いろいろ入っている。

    「黄昏ラッパ」が好き。

    • 円軌道の外さん

      わぁ〜
      コレ見逃してました(汗)(>_<)

      連作短編集なんですね♪

      少しずつどこかが繋がってる話って
      なんかドキドキし...

      わぁ〜
      コレ見逃してました(汗)(>_<)

      連作短編集なんですね♪

      少しずつどこかが繋がってる話って
      なんかドキドキして
      いろんな発見があって
      ツボなんですよね〜(笑)



      図書館で次探してみま〜す(笑)(^_^)v


      2013/02/06
    • メルさん
      円軌道の外さん
      コメントありがとうございます♪

      >ツボなんですよね〜(笑)
      同感(^艸^)

      なんともいえない不思議な世界観で...
      円軌道の外さん
      コメントありがとうございます♪

      >ツボなんですよね〜(笑)
      同感(^艸^)

      なんともいえない不思議な世界観です。
      読んでいて画が浮かんでくる感じが好きです。

      ちなみに、わたしも図書館派です(笑)
      2013/02/06
  • 大好きな箱庭の世界に入って旅をする少年
    死んだ孫が雨の日にだけお気に入りのおもちゃを探しに戻ってくる
    等々
    ちょっと不思議なお話を集めた短編集
    懐かしいような、切ないような
    そんな気持ちにさせてくれるお話たちです

  • 不思議な雰囲気の短編連作集。星新一チックな話や、О・ヘンリーっぽいのや、怪談ぽいのやら、とにかくいろいろあって飽きさせないし、後半になって「ミッちゃんてミツエちゃんなのか!」とか、「マギーってマーガレットなんだ!」とかちょいちょい楽しかった。私は、「黄昏ラッパ」が一番好きだったな。こんなにショートなのにウルッとなった。どれもいい話だったけどね!

  • 朱川さんの作品は素晴らしいものが多いが、その中でもこれは極めつけの1冊。冒頭の「旅に出ないか」から一気に物語の中に引き込まれる。その題の通り、読者は郷愁に満ちた物語の世界へ旅に出る。超自然的な要素の強い物語が多いのだが、それほど怖くはない。死後におばあさんの家をたずねる女の子が出てくる「秋の雨」のように切なさを感じる物語が多い。私が一番好きだったのは「黄昏ラッパ」。夕方に聞こえてくる豆腐売りのラッパの音と、コウジくんの笑顔が忘れられない物語。結末に嬉しい驚きが待っている点も素晴らしい。

  • 歌や詩や物語に実際的な力はないかもしれない。
    けれど人が悲しみから立ち上がろうとする時に、歌ったり読んだり、空想したりすることで、心の力を取り戻す——
    自分もそんな助けになるような物語を書きたいものだ。
    好きなエピソードは「クリスマスの犬」と「黄昏ラッパ」の二編。

  • 時代も場所もバラバラな世界を「箱庭」に見立てて、短編の妙手である直木賞作家が紡いだ、笑いあり、涙ありの少し不思議な連作小説集。

  • 短編集だけど、すべての物語がつながっていて、ほんわかした気分で読めました。

  • 怖い話は苦手だが、これくらいなら大丈夫だった。
    怖いというより、切ない。
    「黄昏ラッパ」が悲しい。

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著者プロフィール

朱川湊人(しゅかわ みなと)
1963年、大阪府生まれの作家。『都市伝説セピア』が直木賞候補。05年『花まんま』で直木賞受賞。ノスタルジックホラーというジャンルを開拓した。小説業のかたわら『ウルトラマンメビウス』の脚本も手がけるなど活動は多岐にわたる。著書に『サクラ秘密基地』『月蝕楽園』『冥の水底』『キミの名前』など多数。
2018年9月、『アンドロメダの猫』を刊行。

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