秘蜜 黒の誓い

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569806600

感想・レビュー・書評

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  •   ひとりの天使が、恋に――堕ちた

    リンレンの切ない歌声と美しいPVに魅せられ、楽曲時からずっと好きで追いかけてきた作品です。
    楽曲からさらに深みを増して広がったふたりの世界を見ることができるので、ファンの方には是非とも読んでいただきたいです。

    基本的にはほぼすべてリン(レン)の視点から綴られる物語なので、もう少しミクの気持ちが語られるシーンが欲しかったかな、とは思いますが、それでも十分切なくて哀しくて愛おしい、素敵な恋物語です。

  • ボカロ曲の小説。
    頭の中が、曲で溢れてしまう。

    ボカロキャラが沢山出てくるけど、正直、わざわざそこに合わせる必要ないよね……とも思ってしまった。というか、あのキャラってこんなイメージだっけ??と逆に疑問になってしまって、話がよくわからなくなる。
    私もボカロに詳しいわけではないし、『名前を借りてるだけ』と思って読めば違和感もないのかもしれないけど。

    物語は曲の通りだけど、正直、曲の通り過ぎてそこから外れるものがない。
    あえて言うなら『天界の設定』が小説で詳しく語られてるけど、天界の物語?え?人間と天使の悲哀だけど、『人間界の話』ではなかったのか……と思ってしまった。

    人間のミクと天使のリンの恋愛ものというのは、曲からも分かった。ミクには婚約者がいる事と、天使であるということが恋愛の障害になるということも。

    でもまさか……メインが『リン』側で、ミク側の婚約者なんて名前も出てこない酷い扱いだとは思わなかった。花嫁に逃げられて、名前も出てこないってあんまりじゃない?

    曲では『婚約者がミクを殺した』ような気がしてたけど、小説を読むとそうではなかった。
    ミクを殺したのはリンに好意を持っていた上司のカイト……。え?そっち?

    三角関係かと思えば、リンがミクよりもモテてる。
    え?あれ?曲のイメージと何か違うぞ。

    さらには曲ではさほど出てこなかったけど、意外と重要な役どころの『赤い髪の悪魔』と『リンの過去のパートナー。緑の瞳の天使』

    ちょっと待って。聞いてないんだけど?というキャラが出てくるけど、結局それらは『謎』のまま終わる。


    なぜ、二人の悲哀部分だけにしなかったのだろう。あれもこれも詰め込み過ぎていて、曲のイメージが本当に『いいとこどり』だったんだなというものに変わった。

    天使と悪魔のアレコレとかどうでもいいんだ。人間と天使だけに焦点を絞って話を詰めて欲しかった。でも、作者がものすごく楽しんで書いているのは分かる。あとがきでも楽しかったとなってるし、小説本文もこれは楽しいだろうなぁ……というのが分かる作りになっている。作者が楽しい=読者も楽しいではないだけで。


    しかも、ラストに『子供が出来ている』事になってるけど、これも安易だなと思う。
    人間になるって結局、生殖機能を持つって事なんだなと思った。天使に生殖機能はない。だから、リンは男の姿の人間になりたかったのかなと。

    所々あった誤字脱字も少し気になった。一番気になったのは『満点の夜空』。誤字なのか、意図的なのか判断がつかないけど、前後の文章からおそらく『満天の夜空』ではないのかなと。でも、それだと二重表現になるので『満天の夜』もしくは『満天の星』が正しい。


    『いいとこどり』の曲だけでよかったかな。
    小説にはいろんな意味でがっかりしてしまった。単に『天使の設定のアレコレ』と『天使たちのキャラ』が分かるだけ。
    私は、曲は好きだったけど、別にそこまでのファンではなかったようだ。

  • 原作のボカロ曲が大好きで、この本もいつか読みたいと思って気づいたら十年以上たっていた。
    そして、ブックオフでたまたま見つけて、そのまま買って読み始めていた。
    ひとしずくさんの書き方が自分的に合わなかったけど、曲で語られなかったストーリーを知ることが出来て嬉しくなった

  • ひとしずくさんの世界観がふんだんに散りばめられた素敵な一冊でした。
    動画には描かれなかったことも描かれていて、とても楽しかったです。
    (2012/10/31)

  • 私は元々この美しい原曲が大好きでひとしずくさんの曲のファンです。ここ数年で量産されていると言ってもいいVOCALOIDの小説だけれど、これは非常に良かった。原曲のイメージも壊さず、といって世界観を広げすぎて収拾が付かないなんてことにもならず、良いノベライズでした。

  • 原曲のファンで購入して読んでみました。
    一言で言うと、最高です。

    リンとミクの想いが強く、形は違うけど2人がお互い守り合ったところは感動的でした。

    不器用で優しい天使、どこか抜けていておっとりしている天使。
    その他にも、沢山の素敵なキャラたちが綺麗に描かれているので、そこも含めて本当に素晴らしい作品です。

  • 原曲のファンでノベル化したと聞いてずっと読みたいなあと思っていた一冊。が、近くの本屋に行ったがなかなか手に入らなかったんだこれが。少し大きめの書店で見つけて即買い。買ってからは楽しくてあっという間に読んでしまった。
    大体原曲のPV通りのあらすじだけど天使と人間の舞台設定とか土地設定など独特の世界観が盛り込まれわくわくしながら読みました。文章も長すぎず短すぎずで非常に読みやすく、読み始めたら止めるのが難しかったくらい引きこまれてしまった。
    ミクに恋焦がれるリンの心情やらレンに惹かれるミクの葛藤などもうじれったいやら恥かしいやら。この小説ではリンとレンは同一人物なんですね。PV見た時もうっすらそうかなと思っていたけれども二人別人の説も捨てきれなかったので同一人物と分かってすっきりしました。ミクとレンの日常生活は何とも甘々…何だか新婚さんみたいだ。
    でも緑色の瞳の青年とかリリィの正体など明言されなかった設定も多くあったなあという印象。緑の瞳の青年はミクオかと思ってまさかミクも元天使!?とか考えていたけれどもそんなことはなかった。赤髪の悪魔、レオン隊長など、オリキャラ多数。外伝は緑の瞳の青年と赤髪の悪魔のお話。最初の振りで緑の青年が堕天したとあったけれども結局外伝まで読んでもそれは分からなかった。赤髪の悪魔に何かしてあげたかったからかな?
    総じて原曲好きな人にはぜひ一度読んでいただきたい一冊です。曲聞いて読んで曲聞きたくなること必至。
    原曲PV担当の銀ノ助さんの美麗な絵も素晴らしい。どれも相変わらず美しいですがこの中だと特にりんごをおいしそうに食べる口絵のグミの絵がかわいくて好きです。

  • イケリンすぎる

  • 楽曲発表当時から書籍化してほしいと思っていた作品。
    曲を聴いたとき想像していたカイトの性格と、実際の性格がかなり違った。
    リンを優しく見守る兄さん大好きです。
    緑の髪の青年はミクオ?

    外伝冊子の内容に笑わせていただいた。

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著者プロフィール

楽曲制作者

「2015年 『からくり卍ばーすと 上 白き狼の閃光』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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