アメリカの新・中国戦略を知らない日本人

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  • PHP研究所
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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569809885

作品紹介・あらすじ

アメリカ国防総省にある尖閣防衛の極秘計画、「シェール革命」で脱・中東石油が進むアメリカ、アメリカとアジアの軍事同盟が中国を包囲する。ワシントン情報から読み解く最新国際情勢。

感想・レビュー・書評

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  • オバマ前大統領は、反米的存在で反米政策を行った。
    歴史的な財政赤字、外交失敗、経済の低迷。
    これらの失敗は、福祉や不法移民の保護政策にお金をつぎ込みすぎて、白人のまじめに働いている人たちや、企業から多くの税金を取っているから。エネルギー政策の失敗。

    アメリカは、中国の政治体制が変わらない限り、日本と中国が接近するのを許さない。もし日本が中国に接近するならば、亡国の覚悟が必要であり、接近すべきではない。

  • オバマをアメリカ人だと思っていない人が多い。たしかに怪しい。
    オバマに明確に反抗しているのが、アメリカの力の源泉と言われている石油業界。
    中国の軍事力を脅威と感じているアメリカ人はすくない。アメリカ国民が内向きになっている。
    中国は長いこと戦争の経験がないが、アメリカは戦争している。
    アメリカは核兵器を保有していない国は一流とみなしていない。

    中国はアメリカに対抗する戦力を持っていない。戦略もない。核兵器は安全保障戦略上、無視できない。

  • 米中は、太平洋戦争で共に日本と戦ったという事実を忘れてはならない。

  • アメリカの衰退と中国の台頭。

    日本のメディアによって盛んに報道されるこの図式も、日高氏の目線で考えると全く違ったものが見えてくる。

    ワシントンリポートでおなじみのの日高義樹氏による本書は、アメリカ政財界や国防省、海軍などの重要人物に直接会って取材しているだけあって、その内容は極めて信憑性が高く信頼性が高い。

    再選されたオバマ大統領もヒスパニックや黒人に支えられてのもので、社会主義的政策を嫌う多くの白人層からはすでに見放されている事実。

    シェール革命が進行するアメリカで経済状況が大きく好転する可能性。

    太平洋で軍事的台頭を深めつつある中国、それに対して強い警戒感を持つ共和党とアメリカ海軍。親中派であるオバマにも揺らぎが生じつつあるようだ。

    本書の中で書かれている内容は、そのほとんどが日本のニュースには出てこないものばかりだ。
     
    報道されていなくても現実に物事は進行している。テレビや新聞だけで本当の世界を知ることはできない。
    未来を予測するのは難しいが、日高氏の本は先を見ようとする者に対して大いに参考になるだろう。

  • 少なくとも5年前までのアメリカは、財政赤字に苦しみつつも「世界の警察官」を演じなければならない国だったように思います。ところがこの数年に、アメリカで「シェール革命」が進行していることで、かなり状況が変わってきているようです。

    これは経済だけではなく、アメリカの軍事戦略にも大きく影響しているようです。日高氏の本は10年以上に渡って読んでいますが、彼は本を出す毎にその当時の最新の情報基づいて分析していますので、結果的に述べていることが異なることも多いのですが、これが動いている世界の現実だと思います。今回もアメリカで生の声を集めて書き上げた本だと思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・今回の大統領選挙で結果を左右するのは、「スイングステーツ」と呼ばれ、年によって得票が入れ替わる州で、オハイオ等の9州、オバマはこれらのうち、ノースカロライナを除く8州で勝利したが、ギリギリの勝利(p15)

    ・オバマの父親がケニア人、その父親が家族を捨ててケニアに帰った後、母親が結婚したのがインドネシアの回教徒という事実(p21)

    ・ヒスパニック系の人々は増加、選挙人に占める割合は 2012年では 12%(白人:72%)、レーガン大統領が当選した28年前は、82%であり、白人のみで当選できる状況であった(p29)

    ・2012年の大統領選挙では、オバマ大統領は、白人の支持を大きく失い、黒人とヒスパニックだけの片肺飛行の政権になってしまった(p49)

    ・尖閣諸島は日清戦争に勝った後の 1895年の下関条約で正式に日本のものとした(p65)

    ・尖閣諸島は日本の実効支配がはっきりしているので、海上保安庁の艦艇による警戒態勢を取り続けるべきであり、自衛隊は出動させてはならない、とアメリカは警告している(p74)

    ・海兵隊は、ものもとアメリカ海軍の艦艇の艦長が部下の水兵の反抗を抑えるために自分のポケットマネーで雇ったボディーガード(p83)

    ・オハイオ州で比較的浅い場所にあるオイルシェールの埋蔵地帯は、州東部の穀倉地帯の真ん中にある(p147)

    ・アメリカ国内で燃料のウラン鉱が最近、よく見つかっている、バージニア州、ウェストバージニア、ネバダ、ユタ州等で(p158)

    ・アメリカ現在ある核廃棄物は、軍事用もあわせて 7.3万トンもあり、全米39カ所121カ所に分散して貯蔵されている(p162)

    ・ルーズベルトは、イギリスのチャーチルに対して、イランをイギリスに与える代わりに、サウジアラビアをアメリカのものにすると折り合いをつけた(p169)

    ・賃金だけでは決められない生産性が重視されるようになってきた、アメリカ企業が気づいたのは、中国での生産活動が不自由になってきたから(p193)

    2013年3月30日作成

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著者プロフィール

1935年、愛知県生まれ。東京大学英文科卒業。59年、NHKに入局。外信部、ニューヨーク支局長、ワシントン支局長、米国総局長を歴任後、ハーバード大学客員教授に就任。現在はハドソン研究所客員研究員として日米関係の将来に関する調査、研究の責任者を務める。著書に、『アメリカは中国を破産させる』(悟空出版)、『米中時代の終焉』(PHP研究所)、『習近平の核攻撃』(かや書房)など多数。

「2022年 『破れたアメリカの「核の傘」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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