いい文章には型がある (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569810041

作品紹介・あらすじ

文章はざっくりと三つの型に分かれる。論理的な「主張型」の文章では、「問題→解決→根拠」の構成が読者にとって親切であり、接続詞「そして」は使わないほうがいい。

物語や経過報告は「ストーリー型」に属し、小説では情景や行動の描写によって人物の心情を示すといった手法が用いられる。三つ目はエッセイなどの「直観型」。本書では幸田文の名文などから、個人的体験を普遍的思考につなげる過程を学ぶ。

感想・レビュー・書評

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  • この本を読むと,何故自分が文章を書くのが下手くそなのかが,非常によく分かります.(笑) 文章の論理構成に即した解説をしてくれる本は意外と少ないので,非常に勉強になります.

  • 文体を論理的主張型、物語などストーリー型、エッセイなどの直観型の3つの類型に分け詳説。実用に活かせるのが論理的主張型。名詞前の修飾語のカット、「そして」の追放、述語のシンプル化、口語表現との手切れ、分かっていることの排除などが、ポイントごとに整理されている。いずれにも具体的文例が示されている。出題形式のものも結構あり、考えながら能動的な学びができるのも嬉しい。本書は書くテクニックを教えるとともに読むテクニックも教えてくれる。問題→解決→根拠の構成は裏を返せば、時間がないときは、問題→解決だけを読んでもそれなりに理解はできるということである。ハハ。

  • 論理的な説明が繰り返されていましたが、、、すみません…半分くらいで途中下車してしまいました…泣

  • 小説家・脚本家に成りたい人にはオススメしますが、他の人たちにはオススメ出来ないです。

    第1章は論文の書き方ですが、以降は小説・エッセイの書き方だからです。

  • 大雑把に三種類に分類した文章の型を解説。
    これが実になじみやすい。
    主張型の文書は接続詞に気をつければ誰でも真似できる論理構造になる。
    それだと個性がでないので、論理飛躍のある直観のエッセイ型も際立つ。
    途中のストーリー型は構造がシンプルだが、キャラクターが動き出す事件のようなものがストーリーになり、
    どの時代でも起きることを歴史背景で味付けしてるとわかる。
    漫画なら絵が直喩・比喩といったところか。

    書き手として参考にしやすい。何より日本人は随筆が得意だなと見えてくる。

  • 主張型文章(論文)は、問題、解決、根拠という3要素により構成される。

    ストーリー型文章(物語)は、要素が時間とともにどう変化していくかを表現していく。

    直観型文章(随筆)は、体験、感想、思考という流れの共感に基づくエッセイ・随筆。

  • 「文章は思ったことを自由に書くものだ」というイメージがあるが、そうではなく型があり、ざっくりと「主張型」「ストーリー型」「直観形」の3つの型に分けることができる。
    この本は小論文の書き方に関する著作がある著者が、そんな文章の3つの型とその特徴の説明をしている本である。

    それぞれの型について、ざっくりと内容を整理すると、

    主張型文章は、問題、解決、根拠という3つの要素により構成されているもので、著者が得意とする「小論文」と同じ要素を有する文章。
    この型の文章の書き方について、根拠の出し方、接続詞の使い方、段落の構成、結論の書き方などを説明している。

    ストーリー型文章は、ある具体的な場に含まれる要素が、時間とともにどう変化していくか、を表現していく文章、つまり「いつ/どこで/誰(何)が/何をして/どうなったか?」というスタイルで整理できるもの。
    この型の文章の書き方について、場面の区切り方、接続詞は用いなくともよいこと、心情は客観的に決まることなどが説明している。
    直観型文章は、エッセイ・随筆。体験→感想→思考という流れで、つまり共感に基づく文章。
    という感じ。
    主張型文章は著者が得意とする小論文と類似性が高く、書き方等についてもきちんと書かれているが、それと比較するとストーリー型文章、直観型文章は書き方の言説は少ない。
    著者は本書の目的として「出来上がりのイメージを明確に持ってほしいためだ。それぞれの文章が何を目指して、どのような違いがあるのか、そのためにどんな技法を駆使できるのか、力の入れどころはどこか、どう読まれるべきか、コツを示して、確認・実践する手がかりになることを期待した」と言っていて、書き方については読者が考えてほしいみたいな書き方なのはちょっと残念。
    結局、主張型文章の書き方についてはよくわかったが、その他の型の文章についてはよくわからなかった。

  • タイトルからは書くための本に見えるが、後半はむしろ読む技術について述べられていて、これが大変参考になる。読むとは決して受動的な行為ではなく、むしろ非常にエネルギーを使う能動的な行為なのだ。

  • 主張型の部分しか読めていませんが、とても勉強になりました。今まで文章をなんとなくて書いていましたが、相手に分かりやすく改善できそうです。

  • writing

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著者プロフィール

吉岡 友治(よしおか・ゆうじ):1954年宮城県仙台市生まれ。東京大学文学部社会学科卒、シカゴ大学人文学科修士課程修了、比較文学・演劇理論専攻。代々木ゼミナール講師を経て、現在、インターネット講座「VOCABOW 小論術」校長。ロースクール・MBA志望者などを対象に文章、論理の指導を行うほか、企業でもライティング指導を行っている。著書に『東大入試に学ぶロジカルライティング』(ちくま新書)、『だまされない〈議論力〉』(講談社現代新書)、『いい文章には型がある』(PHP新書)、『その言葉だと何も言っていないのと同じです!』(日本実業出版社)『「眼力」をつける読書術』(東洋経済新報社)など多数。著者HPhttp://www.vocabow.com/

「2021年 『ヴィジュアルを読みとく技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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