鯖猫(さばねこ)長屋ふしぎ草紙

著者 :
  • PHP研究所
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レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569812489

感想・レビュー・書評

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  • 三毛猫が活躍するなんて赤川さんの『三毛猫ホームズ』みたいで嬉しいなぁ。
     この三毛猫さんは雄で、長屋の皆に“サバの大将”と呼ばれ一目置かれています。見目も麗しいようでハンサムです。その相棒が絵描きの拾楽で“猫先生”と呼ばれています。ただ何やら“理由あり”のようで、どんな事件に巻き込まれていくのやら…。
     『アジの人探し』に心がじんわりとしました。サバのいい相棒(いや弟子かな?)になるかなぁと思ったのに、アジがいなくなり残念!
     拾楽の過去も最後うまくまとまって良かったです。続編欲しいなぁ♪

  • 短編の冒頭にある「問わず語り」が、物語の裏で進行していることを暗示しています。主人公の絵師の正体。長屋に鯖猫がいる理由。次々と空き部屋にやってくる住人。そして犬。
    物語は表裏一体で語られていきます。
    さいごは飄々と終わってしまいますが、長屋は平和そのもの。裏側の話が解き明かされます。
    田牧さんはどんどん文章が冴えてきて、つねに最新作が傑作、になってほしい。今後に期待がもてました。

  • 2019年3月西宮図書館

  • 初めて田牧さんの作品を読みました。
    時間がかかった。

  • 長屋に住んで猫の絵ばかり書いている売れない絵師、拾楽さん。
    その拾楽さんが飼っている鯖縞模様の三毛猫、サバの大将がこのお話の主人公(笑)
    長屋に住んでる誰よりもえらくって、誰よりも信頼されてるサバの大将を中心に訳アリ住人のいざこざを拾楽&サバが収めていくお話^^

    長屋の住人ととりまく人々の人情劇といったカンジですね♪
    昔口調の昔言葉が出てくるのですぐに呑み込めない言葉があったもののすらりと読み進められました^^

    おはまちゃんとのその後、気になります!

  • 久しぶりの再読。
    雄の三毛猫サバが親分ばりに活躍。ふてぶてしさと頭の良さと俊敏さと、正に長屋の主という貫禄。実際に動くのは子分の絵師・拾楽だけど。
    怪しげな儲け話に飛び付く店子、サバを大金で買い取ろうとする男、幽霊騒ぎにフラりと現れた犬の敵討ち…様々な事件の裏で少しずつ拾楽や新入り店子の秘密が明らかになっていく。

    途中に挟まる『問わずがたり』で大体のことは分かるものの、最後はバタバタしたような感じ。
    もう少し早い段階から明らかにしていっても良かったような。

    拾楽の過去ともケリがついて、新しい一歩を踏み出すというところか。
    続編もあるので読んでみたい。

  • 猫好きにはたまらない、
    猫が活躍する江戸時代の推理もの(?)
    しかもこの猫は、
    縞三毛とよばれる、白、茶、鯖縞柄の模様を持つ雄猫で
    雄の三毛猫はとても珍しいときている。
    雄の三毛猫が生まれる確率は100分の1。
    (・・・と何かで読んだ記憶がある)
    生命の不思議で生まれてきた雄の三毛猫サバは、
    猫しか書かない売れない絵師拾楽の飼い猫だ。
    拾楽の住む長屋の住人が、
    川向こうへ出掛けようとしてサバに阻止され、
    その後すぐに川にかかる永代橋が落ちたと言う話は有名になり、
    以来、その長屋は鯖猫長屋と呼ばれるようになったそうだ。
    長屋の差支配人はちゃんといて、
    とりまとめ役のような面倒見のいいおかみさんもいるが、
    一番えらいのは、このサバということになっている。

    サバと拾楽ののんびりとした長屋生活を軸に、
    長屋の住人たちをひきこんで騒動が次々とまきおこる。
    7章からなるストーリーが展開していくにつれ、
    飄々とした売れない絵師拾楽の素顔が
    徐々に明かされてくる。
    なんでも知っている感じのサバは
    やはり人間よりもエライのかもしれない。

    個人的には、第2章の「開運うちわ」が面白いと思った。
    猫の絵を書いたうちわで宝くじを仰げば大当たりする、とは
    胡散臭い話だが、それでひと儲けをたくらむ輩がいるから
    ひと騒動おこるのだ。
    でも、猫柄のうちわがあれば、私も買ってしまうだろうなあ。(笑)

    サバがなぜ拾楽の元にいるのか、もう一つ理解できなかったが、
    100分の1の奇跡の猫だから、
    自分が一番必要とするところに居るのだろう。
    周りの人に好かれること、
    これもサバが生まれつき持っている不思議な力にちがいない。
    このコンビもまた次回、お目にかかりたいコンビである。

  •  長屋の中で誰よりも偉くて威張っている鯖縞模様の三毛猫、サバ。長屋の名前もいつしか「鯖猫長屋」に。
     飼い主は、猫の絵ばかり描いていて売れない画描き拾楽(もちろん飼い主よりも猫のが偉い)。
     そんな長屋にわけあり美女が越して来たり、飼い主を探す犬が迷い込んで来たり。
     そんな騒動を拾楽が(サバが?)解いていきます。

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     短編の連作だけれど、最初から伏線ありきというか、大きな謎解きを孕んでいる話なので、最後まで読まないとすっきりしないかな。
     その分、謎解き感は大きいけれど、ちょっともったいぶり過ぎな気もする。

     確かに猫が軸にはなっているけれど、それぞれの短編での謎解きに、どこまで猫が活躍してるかなぁ…という感じではある。

     加えて、サバが長屋の中で一番偉い理由はお話の中で書かれてはいるけれど、だからと言って、そこまで住民がひれ伏すか、そこまでの魔力めいたものがなぜ備わっているのか、それは分からないままなので、ややモヤモヤ。
     みんながサバを有り難がる理由はあっても、そこまでひれ伏す理由が分かんない。

     あと、おてるさんが、根はいい人なんだということは、お話の中で何度も書かれてて、強調されてはいるんだけど、嫌味ぽかったり、すぐにしゃしゃり出てきたり、仕切りたがったりするので、結構鬱陶しいかな…。何とか我慢したけど。
     根はいい人だということを、いちいち文章に起こしている時点で、そう強調しておかないと、おてるさんの「いい人」具合が伝わらない、てことなんじゃないかなぁ…て思う。

     謎解きという点ではおもしろいけれど、登場人物にあんまり魅力がないかな。。。

  • ところは江戸の根津宮永町。鯖縞もようの猫が一番いばっている長屋があった。人呼んで「鯖猫長屋」。猫の名はサバで、飼い主は、三十半ばの売れない画描き拾楽。なぜサバが一番えらいかって?それはサバが永代橋が落ちることを予見し、長屋の面々を救ったから―。そんな猫様が仕切る長屋で次次と起こるふしぎな事件。謎を解くのは、画描きの拾楽?それとも…。突然越してきた美女、大道芸が得意な浪人者…。「わけあり」な人々と猫が織り成す大江戸謎解き人情ばなし。

  • 猫が一番偉いという一風変わった「鯖猫長屋」を舞台に描かれる連作時代小説。
    前半はどうにもテンポが悪く感じてしまったのですが、途中から気にならなくなりました。
    各話冒頭の「問わず語り」が効果的に使われていて、様々な謎が1つの像を結ぶようにしっかりと結末に落とし込まれる。
    人間世界のあれやこれやを全てお見通しのサバ。
    "主役はオレだぜ!"的なつんと澄ましたサバが描かれた表紙絵が、拾楽とサバの関係性を良く表していますね(笑)
    「アジの人探し」が特に良かったです。
    長屋の面々も成田屋の旦那も良いキャラだし、続編に期待します。

著者プロフィール

田牧 大和(たまき やまと)
1966年、東京都生まれの小説家。明星大学人文学部英語英文学科卒業。市場調査会社に勤務しながら、ウェブ上で時代小説を発表していた。2007年『色には出でじ、風に牽牛』(『花合せ』)で第2回小説現代長編新人賞を受賞。
代表作に、『花合せ 濱次お役者双六』などの「濱次シリーズ」、『鯖猫長屋ふしぎ草紙』の「鯖猫長屋シリーズ」などがある。

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