- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569816852
作品紹介・あらすじ
信長が死んだ! その時、家臣や敵将たちは……? 突然の大事件に右往左往する人々の悲哀と滑稽さを共感たっぷりに描く連作歴史小説。
感想・レビュー・書評
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紹介にて読んだ。本能寺の変なのに織田信長も明智光秀も出てこないのが印象的でした。
複数人のエピソードが出てくるので、読みやすくていい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
視点が面白い。本能寺の変そのものを題材とせず、結果、波及した物語を紡ぐという視点。そういう描き方があったかぁ。という感じだ。
その時何が起きたではないが、徳川家康、羽柴秀吉ぐらいしか注目しなかったが確かに信長に関係のある人は確かにすごい沢山いたわけでその分の物語があったんだと思い直した。引きこもごも人生があったのだ。
当時としてはそれだけ大きな事件だったわけだ。
個人的には三七信孝の物語が非常に示唆に飛んでいて笑えた。 -
面白かった。
読み終わってから時間があいたので、こんな感想でごめんなさい。 -
裏舞台の方々に初めて想いをはせました。少し探索したい気分に…
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最初の2編ほどはなかなか面白かったですが、
だんだん、あれれ??という感じに。
好きな時代だけにちょっと残念 -
色んな見方ががありますね。
明智の痴呆説もしかり。 -
安国寺恵瓊、堀秀政、織田信孝、滝川一益、安藤守就、おなべの方…本能寺の変によって人生を翻弄された人々を描く連作短編集。異色なのは、黒幕などいないと思っているのに、むりやりつづった「本能寺の変に黒幕はいたか」。ちぐはぐな様々な挿話も、光秀67歳説と光秀認知症説をとればすべてつながる、とバッサリ。近衛前久はいかにも怪しい行動があったけどシロだろう、と付け加えて。南の山に雲が起これば、北の山に雨が降る、安国寺恵瓊。最初は毛利の家のために奔走していたが、あまりにも視界が内向きで強欲な毛利家にあいそがつき、心情は中央寄りになり、交渉手腕を買われ、大名としてとりたてられる、その時毛利家面々の当惑顔を横目に、つらっとしている恵瓊の図、目に浮かびそう。最後まで付き従ってくれた忠臣の一言に、愕然、暗澹とする織田信孝、将来の傲岸が最後まで人に慕われなかったということか。最後まで己の道を、赤子のような純真さで理の道をつらぬいた柴田勝家と引比べ、いち早く秀吉に付き従い、とりいってきて己の道に疑問を覚える堀秀政。関東支配をまかされて二ヶ月で追い出される事に成った滝川一益の苦闘。木曽との人質交換のくだり、真田昌幸の母とのやりとりが愁眉か。川尻秀隆との対比。”忠義を貫くという生き方は、ひとつの主義主張を貫くということだから、一方で大きな反発を呼ぶのも避けられない。”と。最後近くの、蒲生賢豊の、油断と家臣の扱いが酷薄だったために生害された、よい主ではなかった、それゆえみな城を守ろうとせぬ、あの世へいけばなくなるほどの薄い恩、忠義という前にご恩が薄かった、という言葉をおきつつ。