- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569819174
作品紹介・あらすじ
貧乏神、福の神、疫病神――。もしも人間の姿をした神様が身近にいたら……。「東京バンドワゴン」で人気の著者による心温まる連作集。
感想・レビュー・書評
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どなたかの本棚で見つけ図書館予約
知らない作家さんだなあって思ったけれど
『東京バンドワゴン』の著者ですね
昔から庶民の信仰
大げさにまつるのではなく目に見えない大いなるもの
暮らしのよりどころだったり、節約の気持ちだったり
大切なことを伝えてきた
今はどうかしら?
死神・貧乏神・疫病神・道祖神・九十九神
かなりイメージとは違うけれど、楽しくサクサク読みました
≪ 神様も 共に生きるよ 名をつけて ≫詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
嘘なんて通用しないよ。お天道様はお見通しなんだから。
誤魔化さずに生きなさい。
そんな風に教わって、それを信じて今まできている。
小さい頃は、何でも自由に買ってもらえる家ではなく、
自分の持ち物にはすべて魂が宿っていると思っていた。
名前を付けたり、話しかけてみたり。
壊して使えなくなったり、失くしたりしたら大泣きした。
私に降りかかるはずだった災いを肩代わりして、
犠牲になってくれたんだよと、
感謝してお別れしようねと教わった。
自分で稼ぐようになり、
100均で何でも手に入るようになり、
物をモノとしか見なくなっていた。
いつからだろう。周りにあることすべての価値を下げ、
自分のことも、周りのことも大切にしてないなぁ…と。
日本にいる八百万の神様たちのお話。
昔から貧乏や疫病なんてマイナスなことに、
なんで『神』がついてるんだろう?って思っていました。
小路さんのこの位置づけ、なるほど~と感心しました。
ここに出てくる神様たちの横のつながりも面白いんです。
ほっこり物語を楽しんでいるだけじゃダメだよと
忘れてた大切なことをふと思い出した一冊です。
十月が終わったから、集まっていた神様たちは
私の周りにも戻ってきてくださったのでしょうか。
日本の八百万の神の概念、なんだかとても好きです。 -
日本に伝わる八百万の神のお話。死神や貧乏神や疫病神や、普段あまり良い印象のないであろう神たちが非常にハートフルに描かれていて、悪い神様なんていないんだなと思える。
人間の姿をして、人間に寄り添って、「仕事」をしている神様たち。こういう視点は意外と考えた事もなかったので、とても面白かった。特に、最初の死神の話と、お釜の九十九神の話が良かったな。どの話も心にじんわり来ます。-
まっき~♪さん☆
昨年はありがとうございました(*^^*)
色々な本を教えていただき感謝です~
こちらこそ、今年も宜しくお願いしま...まっき~♪さん☆
昨年はありがとうございました(*^^*)
色々な本を教えていただき感謝です~
こちらこそ、今年も宜しくお願いします(^-^)
この本、かなりライトな感じですぐ読めますよ♪
でも、じんわり感動したりして油断できません( ´艸`)
死神がなかなか男前っぽくて、
私は松田翔太くんをイメージして読んじゃいました(笑)
是非、読んでほっこりしてください♡
コメントありがとうございました(*^▽^*)2015/01/14
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八百万の神。
死神、貧乏神、疫病神、道粗神、九十九神、福の神。
みんな優しいのよねぇ…
生きている、生きていくってことは、守られているってことなんだなぁ… -
そうなんだ、八百万の神様って貧乏神、厄病神、死神までもがそうだったのか。
どの神様も人間臭くてとても愛しいキャラクターで、ほっこりした気持ちになれるいいお話でした。
神社や神棚の前で神妙に頭を下げる遠い存在だったのが、神様をすごく身近に感じられるようになりました。そういえば子供の頃おばあちゃんがトイレにもお風呂にも神様がいるからいつも綺麗にもしとかないといけないよって言ってたな。 -
著者の他の作品を借りようとして、気になって借りた本。
この方の作品を読むのは、これが初めてだけど、とっても読みやすく、とっても暖かい読了感。
これは。。。
ハマるかもしれない(笑)
幸せな死神
貧乏神の災難
疫病神が微笑む
動かない道祖神
ひとりの九十九神
福の神の幸せ
幸せな死神を読んでいて、ものすごい鳥肌が立った。
このCOVID19下で改めて感じた「幸せ」の定義。
それが文字にされていたから。
それを読んで、あー、やっぱり幸せってそういうもので、寄り添っているものなんだなーと。
死神、貧乏神、疫病神。
それらは、一般的にはネガティヴな神様なのだけれど、ここに出てくる彼らは、人間にとってポジティブな変化をもたらしてくれる神様たち。
こんな神様たちに見守られて生きているのだとしたら、人間はとても幸せな生き物なんだと思う。
『生きる力を持つ。
人間は、そういう生き物。
それを、ほんの少し手助けするために私たち神様はいる。
この国にたくさん。』(216頁)
辛いこと、悲しいこと、悔しいこと、腹立たしいこと、たくさんのネガティヴなことがあるけれど、人間は、本来自由な生き物。
登場する神様たちのように、決まり切った役割しかできない不自由さは持ち合わせていない。
それを開いていくのは人間、自分たち。
そんな大事なことを再認識させてくれた本でした。
うん。絶対、この著者にはまるぞ、自分(笑)
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「東京ラブワゴン」などで知られる作家さんだけど、これが初読み。優しい作品を書く作家さんという評判通り、今作も神様にまつわる連作短編集。
死神、疫病神、道祖神、福の神…日本には八百万の神がいるとされているが、その神様達が人間界で活躍する様子を描く。
決して日常的ではないが、登場人物がみんないい人で、とってもほっこりする。
神様が身近に感じられる作品。 -
日本に存在するという八百万の神。そのさまざまな「神様」の意外なところでの活躍を描いた、ハートウォーミングな短編集。誰もが知ってる神様だけど。まさかこんな活躍の仕方をしているだなんて……!
お気に入りは「貧乏神の災難」。貧乏神の存在意義が意外ではあったけれど、たしかにそうかもしれない、と思える一作でした。ある意味対になる「福の神の幸せ」にもなるほど。神様も苦労が多いですね(笑)。 -
人々に寄り添う死神、貧乏神、疫病神、九十九神、福の神のお話し。決して人を不幸にする存在でないこと、人も神に与えることが可能なことを教えてくれる。