睦月童(むつきわらし)

著者 :
  • PHP研究所
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レビュー : 64
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569820606

作品紹介・あらすじ

「人の罪を映す」目を持つ少女と出会い、数々の事件に巻き込まれていく央介。しかし彼女の過酷な運命を知り……。感動の長編時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 不思議な力を持った女の子と彼女に助けられた大店の跡取り息子が主人公の時代ファンタジー。
    イオがとても可愛らしくほのぼの進んでいくかと思いきや、段々雲行きが怪しくなっていく。
    後味がなんとも言えない。二度と同じことが繰り返されないよう願う。切なさと哀しみ、優しさとぬくもりが絶妙の塩梅でした。

  • 江戸の大店のドラ息子、央介のもとにやってきた幼い少女イオ。

    彼女の瞳は悪事を働いたものには金色に光って見え、見るものを怯えさせる。
    改心した央介とイオは、1年の間に次第に仲良くなり、やがてイオの里についての謎に近づいていく。

    睦月神とは・・・・女性の永遠の願い、美と若さを与えてくれる代わりに女性が差し出すものは・・・

    最後に残った睦月童は、神の支配から逃れることができるのか。

    ちょっと不思議で、あったかい、おもしろい作品でした。

  • 不思議な力をもつ睦月童のイオと酒問屋の跡取り・央助との交流を描いた江戸時代を舞台とするファンタジー小説。
    4話まではイオの力を使って人々を改心したり、事件を解決するなど畠中恵の『しゃばけ』シリーズのような日常ミステリを扱った作品のように感じるが、5話以降はイオと睦月童の謎に迫っていくことがメインになり4話までとは内容が異なってくる。そのためミステリ的内容を求めると肩透かしをくらうかもしれません(とはいってもそこまでミステリしているわけではないが)。
    西條作品を薦めるなら、この作品よりも『千年鬼』の方がファンタジーとしては楽しめたのでそちらをおススメします。

  • 不思議な力を持ったイオを央介が普通の子供のように扱うのがとても微笑ましかった。最後にちょっとSFチックになってしまったのが残念だったが、前半部分の時代小説はとても面白かった。イオが睦月神に関係を断って、目が覚めることを祈る。

  • 睦月童と呼ばれる不思議な少女は、睦月神の加護を授かった神の子だった。睦月童は永遠とも言える命と異能をもっている。自堕落な酒屋の息子の素行を正すためやってきた睦月童のイオ、次第に2人の間には絆が結ばれるのだった。誰しもやましいことの一つや二つあるのかもしれない。それをどう償うのか、どう折り合いをつけるのかということも考えさせられる。人と人でない者の交流、愛情を描く心温まる時代ファンタジーです。

  • 日本橋の下酒問屋国見屋の主人が連れ帰った不思議な少女イオ、罪を犯した人には目が金色に光って見えるらしい、と、その国見屋の道楽息子の央介を軸に進んでいくお話。最後はかぐや姫も絡んできて、よくこういうお話を思いつくなぁって感じ。これは、ライトノベルというよりもファンタジーかもね。

  • 【収録作品】第一話 睦月童/第二話 狐火/第三話 さきよみ/第四話 魔物/第五話 富士野庄/第六話 赤い月/第七話 睦月神
     最後はホラー。ぞっとする話だった。

  • 人の心の闇を映し出す“目”を持つ童女・イオ。


    ネタばれあります。




    日本橋の酒問屋の若旦那・央介と一緒に江戸の事件を面白い角度から解決していく・・・と、なかなか期待させる導入だったのだけど、イオの村の秘密が明かされるにつれて、う~~ん、これって作り過ぎじゃない??と。
    時代劇ファンタジーということで、かなり斬新な設定を苦心されたのはわかるんだよね。でも、奥深い村に伝わる奇譚、人知を超えた何モノか、というくらいで十分楽しめたのではないかと・・・。


    同じ罪を犯していてもイオの瞳に動じる人、動じない人。結局、イオが映し出していたのは、罪というより良心でそれがなくなってしまっている人にはイオは何の脅威でもない、というあたりも、もうちょっと面白くなってもよさそうかな。

  • ある東北の睦月の里から日本橋の酒問屋に招かれた一人の少女・イオ。彼女は人の罪を映す「鏡」という不思議な目を持っていた。睦月童と呼ばれる不思議な少女は、睦月神の加護を授かった神の子だったのだ。

    途中までは更生した央助とイオが事件を解決してゆく感じだったので、軽い時代ファンタジーかな…と楽しく読んでいたら割とガッツリファンタジーでした。西條さんは千年鬼といい切ない時代ファンタジーがうまいなぁ~。ただ、こちらはかなりファンタジー色が強いので個人的には「千年鬼」の方が純和風でオススメです。

    睦月の里と草の設定が盛りすぎていて、色々ぼやけてしまった印象ですが、央助とイオ、鯨の親分さんの、イオを普通の子供として扱う、ほのぼのした感じが温かくも切ないです。

  • 童の話かと思いきや、最後は草の執念のような話に。『パラサイト・イブ』みたい。人の想いVS草 的な構図になっている。

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年に『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞、15年には『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞した。他著に「善人長屋」シリーズ、『九十九藤』『無暁の鈴』『睦月童』などがある。

「2019年 『亥子ころころ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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