- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569825915
作品紹介・あらすじ
中国の目にこの世界はどう映っているのか。最新事情に精通したジャーナリストが安保、文化、社会の知見を総動員して描く中国の世界戦略。
感想・レビュー・書評
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非常に難しくて、私の頭では理解出来ませんでした。もっと平易な文章にして欲しかったです。
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日本が経済的躍進を遂げた時、アメリカから強いバッシングを受けたが、中国が経済的躍進を遂げている現在、そのようなバッシングは起きていない。安倍内閣は「価値観外交」を掲げる。民主主義を共有する欧米諸国・アセアン・日本は価値観を共有し、中国を包囲できるのではないかと。しかし、外交とは「利害」で行われるべきもの。「価値観」に目を向け、国民に向かって「価値観」重視を煽った結果、安倍外交は選択肢を狭めてしまったことにならないか?
本書のタイトルには「中国」とあるが、第4章・第5章は、北朝鮮外交を扱う。
一般論として、独裁国家のほうが民主主義国家より、元首・政治家の裁量が大きく、民意を気にすることなく外交ができる。その点、安倍内閣は、民意に反した外交ができなくなってしまっている。日本が拉致被害者を盾に取り、北朝鮮に経済制裁を加えている間も、北朝鮮が国交樹立した国の数は増えているという。他国は「価値観」よりも「利害」を重視しているためである。これでは、日本が経済制裁を加えても、全く意味がなく、結果的に、外交の選択肢を大幅に縮めた結果になってしまっている。
同様のことは、中国やロシアにも言える。国民の人気取りのために、これらの国に対する敵愾心を煽るのはいいが、自らの外交の選択しを狭めてしまっては意味がない。
<目次>
第1章 「イスラム国」を介して中国の視点を学ぶ
第2章 なぜ日中関係の改善へと舵を切ったのか
第3章 「脱露入米」の裏にある真意を読み解く
第4章 日本人が知らない「中朝関係」のリアル
第5章 日本の北朝鮮外交がうまくいかない理由
終章 「価値観」ではなく「利害」に目を向けよ
2015.09.25 Amazonでリコメンドされる。
2015.10.18 読書開始
2015.10.29 読了 -
中国から見た日本、というより2014年頃の国際情勢を踏まえたうえで日本が世界からどう見られてるのかを書いた一冊。
日本のマスコミを鵜呑みにすると大局を見誤ることはよくあるみたいだけど、この本はそれを改めて教えてくれた。 -
■(イギリスのAIIB参加に際し)「価値観」ばかりを異様に重視し,「利害」という要素の影響を軽視する日本の伝統的な誤りが作用。
■日本と韓国は強い民意の監視下で内政を意識した外交を行わざるを得ない。
■日本の外交は民意の強い干渉のもとで硬直化してしまっている。
■日本を除く国々の駆け引きは「価値観」だけではなく「利害」という変数が大きく働く。日本はそうした見極めが苦手。
■日本に利益をもたらすためには,変化に鋭敏にならなければならない。必要なのはチャンスと見れば”剛”と“柔”の両面から機敏に対応できる機動力であり,そのためには民意と距離を置く方法を模索すべき。 -
中国を扱ったらこの人!富坂さん!わかりやすい切れ味のある解説。日本の外交政策の問題点がよくわかる良作。こんな人こそ、テレビとかでもするどく解説してほしいんだけどね。
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日本国内からだけでなく、米国、中国、韓国からの複眼でニュースを読み解くこと。
国民感情を外交に過度に反映させないこと。 -
150909読了
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中国関連のジャーナリストといえばこの富坂聰さんがまず頭に浮かびます。
その富阪さんが、最近の中国の外交に関して通常のメディアとは異なる視点で解説をしてくれている本。
面白いのだが、ちょっとタイトルとは違う内容の章が多いのが気になる。
例えば、北朝鮮と日本の関係について、とか。 -
書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記はこちらに書きました。
http://www.rockfield.net/wordpress/?p=5405