世界史の大転換 常識が通じない時代の読み方 (PHP新書)

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569830711

作品紹介・あらすじ

誰か米大統領選のトランプの躍進を予想できたか。IS、ユーロ崩壊、中華帝国の暴走……ナショナリズムの時代の原理を二人の碩学が語る。

感想・レビュー・書評

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  • 少し前の本ですがここ近年の世界情勢が対談形式で分かりやすく解説されていました。
    日本ではあまり取り上げられることの無い地域の情勢は色々と勉強になります。

    お二人に現在の情勢を語って欲しいです。

  • 2020/07/03:読了
     陰謀論的な観点で見た方が、なんか、本当っぽい気がするし、何しろ読んでいて面白いが、そういう道具を使わないで、現在を分析すると、こういう本になるんだろう。
     いずれにしろ、アメリカは限界で、そのままだと、中国の抑えが効かなくなるから、日本は、自主国防体制を整えつつも、自分のためにも、アメリカにもっと投資し、アメリカと協力しながら、次の時代をどうするかを、見据えていかなければならない。

    という本で、まあ、それしかないんだろう。

  • 大きな視野から世界を語っていて、非常にわかりやすい図式を提供していると思う
    いまみれば間違っていることもあるけど、それを比較してみていくのもまた興味深い

  • ・中国がなぜ簡体字にしたのか。表向きは識字率向上。本質は、国民をそれ以前の知識から遠ざけ、共産党支配移行の言説だけが流通する。歴史の断絶のための情報統制。
    ・ロシアも同様。敗戦後日本でも、当用漢字・新かなづかいで同様のことをした。

  • 【由来】
    ・「佐藤優」で図書館検索したら、新しい割に予約数が少なかったので。

    【期待したもの】


    【要約】


    【ノート】
    ・思った以上に内容の濃い本だった。「精読」としたのは、ロジックを追うというより、サラッと述べられている項目をリストアップ、整理して、きちんと用語を調べたり、データをあたってみるテキストとして、ということ(アメリカの対中東石油依存度は30%、とか)。

    【目次】

  • 元外務省にいらしたお二方の対談。

    佐藤優さんは宮家邦彦さんのことを尊敬していて、今回一緒に仕事できたことを神に感謝しているそうです。
    「宮家氏は、アメリカ、中国、中東、ロシアなどの地域研究、地政学、国際経済、エネルギー事情、世界宗教などを踏まえ、世界を正確に読むことができる国際的に一級の分析家である。」と佐藤さん。

    一方宮家さんは佐藤さんとのことをこう言います。
    「彼と定期的に会うようになって気づいたことがある。
    われわれ二人の知的関心対象が重なる一方で、お互いの得意分野があまり重複していないらしいということだ。
    私の専門は中東と日米安保、中国のことも少しはわかる。
    一方彼の得意手は欧州・ロシアと歴史、哲学、思想史…。要するに、残りすべてだ。
    だからだろうか、われわれ二人の雑談は、つねに世界一周旅行になる。
    お互いに『こんなことがあるんだぞ、知らないだろう』と相手を挑発するような問答の連続だ。
    私が自信のない事項に関する彼の視点はいつも新鮮で、的を射ている。
    こうした知的興奮は何物にも代えがたい。」

    このお二人の知的問答、面白くないわけがありません。

  • 安定した知識人二人の対談、ほんとに面白い

  • 当然ながらたまに論理展開で「そうだろうか?」と思う点はパラパラあります。例えば宮家さんは中央アジアの土着のイスラムのアイデンティティを薄く見ている節があって、ISやアルカイダが入ってくれば思想的に侵食されると捉えている感がある。しかし個人的に思想の「原理主義性」と、思想の浸透度は直接はリンクしないと思います。
    また佐藤さんは、日本においては左翼よりも右翼の方が危険なレベルにまで過激化する可能性があると捉えている。しかし引き合いに出しているSEELDsとネット右翼の対比に全く説得性はないし、日本赤軍など過去に凄惨な殺人沙汰を起こしたのはむしろ左翼ではなかったか。

    ただ、そこそこの地位まで上り詰めた元外務官の2人が語り合うのだから出てくる情報は深いです。
    中東、中央アジアあたりは知らないことだらけでした。

    直感的に感じるところでは、宮家さんはどちらかと言うと保守性が強くて、中国やアラブで流行った革命連鎖をだいぶ冷めた目で見ている。一方で佐藤さんは社会主義、と言うよりはロシアへの思い入れがなんとなく感じられる(まあ、外務官は程度の差はあれ任地惚れするみたいだし)。
    なのでおそらく2人は意見相反する部分も結構あるんじゃないかと思うのだが、そういった記述は見られないのでお互い相手を慮っているんじゃないか。
    2人の「主張」に興味があるなら対話モノではない方がいいかもしれない。

  • 元外交官でインテリジェンスの2人が語る今後の世界の動向について。

    日本以外の世界の潮流について知ることができた。

  • 歴史的に、反セム主義は欧州社会の底流にあり、厳しい時だしになると伏流水のように吹き出してくる。ナチズムの本質とは人種主義。ヒトラーは血と土の神話に基づいて、優秀なアーリア人種が世界を支配するのは当然というナチズムを展開した。アーリア人は生まれながらに優秀であるkとおが公理なので、ロジックとしては合理的。もちろん科学的でも実証的でもないから、滑稽ムトウな思想だが。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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