- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569837307
作品紹介・あらすじ
ビットコインの基幹技術に留まらず、世界を変える力を持つというブロックチェーン。その仕組みを著名な著者がQ&A形式で明快に解説!
感想・レビュー・書評
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【感想】
ビットコインは今後どうなっていくのだろうか・・・
結局は日本の成金たちが貧乏くじを引いたような結末に現在なっているような気がするが。
正直、今の状況だと普及するまでに時間を要するだろうし、現在の通貨から成り代わるなんて夢のまた夢の気がする。
結論、もう少しキッチリとした金融資産を今はまだ持つべきだということですね。
ビットコインに乗り遅れたままで本当によかった。
【内容まとめ】
1.ビットコインと電子マネーは全く別のもの、最大の違いは管理者の有無。
2.ブロックチェーン…ビットコインの取引情報を記録する仕組み。
3.フィンテックとは、金融に対するITの応用のこと。
【引用】
p33
・ビットコインと電子マネーの違い
全く別のもの、最大の違いは管理者の有無。
ブロックチェーン…ビットコインの取引情報を記録する仕組み。
管理者が存在せず、コンピュータの集まりによって運営されている。
p39
・ビットコイン以外の仮想通貨
2017年現在で、1200を超える仮想通貨が世界には存在する。
p51
・フィンテックとは何ですか?
フィンテックとは、金融に対するITの応用のこと。
送金、決済、貸付業務、保険、投資アドバイスなど。
p98
ビットコインと全く同じものを、銀行が発行する?
→大きな違いは2点。固定価格制をとる事と、銀行という管理者が存在するという事。
そもそも仮想通貨は送金の手段であって、投機や投資の手段ではない。
ビットコインは仮想通貨本来の使い方ではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ビットコインの革新性やブロックチェーンの基礎について、わかりやすい解説されており理解できた。
著者の思いが先行している印象もあるが、全体的には読みやすかった。 -
仮想通貨の一種であるビットコイン、それを流通させた要素技術であるブロックチェーンについて、Q&A形式で説明を重ねている。まさに発想の劇的な転換を感じる。価値の取引における信頼性の担保が、従来は扱う組織依存であったものを、技術そのものの仕組みに持たせている点は革新的だ。当面は従来型の金融業が脅威に感じ、自ら仮想通貨を発行することを検討中とあるが、その仕組みは従来型管理の延長上でしかなく、本来内在している技術の利点が生かせない。反面、自律型システムに対する管理責任の所在の問題など、社会に幅広く受け入れられるための課題は山積している。夢のような展開が想定される可能性を、どう現実に落とし込んでいくか、今後の動向に注視したい。
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全体がQ&A形式で書いてあり、ビットコインもブロックチェーンもよくわからない私でも理解できました。
改ざんできないデータが分散システムで保存されるというのはいいですね。
ただ、この仕組みには、マイニングという大量の電力消費する計算が必要らしいのですが、現在は電気料金の安い中国奥地で、少数の業者がその作業を寡占化しているとのこと。それって産油国とそうでない国との力関係みたいなものと同じような問題は生じないのか?とちょっと心配になりました。 -
【ハードではなくソフト】
とりあえず流行っているので理解しようと思い読んでみました。
正直、ビットコインよりもブロックチェーンの方が興味をそそられます。
ブロックチェーンによって運営され、経営者のいない会社なんておもしろそうです。
既得権益のあるものを破壊しましょう! -
昨年(2017)後半から仮想通貨及び、それを構成している技術である「ブロックチェーン」に興味を持ち始め、関連書籍を読んでいます。
何人かの解説本を読みましたが、数十年前に「1940年体制」という本を読んで、目から鱗が落ちた、野口氏も書かれているのですね。私よりもはるかにご高齢なのにもかかわらず、素人にもよく理解できる内容で助かっています。
この本は入門書の位置づけなので、巷に出回っている仮想通貨に関連する専門用語をはじめ、仮想通貨が及ぼすことになるシェアリングエコノミーについての解説までなされています。ためになった一冊でした。
以下は気になったポイントです。
・ビットコインの時価総額は2017年11月上旬に、約14兆円となった、1年間で約14倍になっている。日本の通貨である日本銀行券の残高は100兆円以上。世界全体で見れば、仮想通貨はごく一部の比重である(p37)
・エセリウムやリップルなどは、ビットコインの単なるクローンではなく、新しい機構と機能を持つという意味で、ビットコイン2.0と呼ばれる(p40)
・普通の人が日銀券を受け入れるは、他の人が受け入れると思うから。現代社会の管理通貨は、他の人が貨幣だと思うから貨幣になっている(p45)
・フィンテックの分野として、1)送金(ウェブ、スマートフォン)、2)貸付、3)保険、4)AIによる投資コンサルティング、がある(p53)
・アメリカでは、ITのスタートアップ企業が破壊的革新者(ディスラプター)となって、既存の金融機関の仕事を奪おうとしているが、日本では銀行がスタートアップ企業を買収して取り入れてしまっている(p54)
・マイクロペイメントチャネル、ライトニングネットワークという仕組みを使うと、取引相手を信用する必要がなく、第三者の仲介を経ずに、安全で低手数料の送金ができる。これにより、少額高頻度取引が可能となる(p66)
・2017.7.1以降、仮想通貨の取引にかかわる消費税は非課税となった、送金相手がビットコインを受け入れる限り、低いコストで365日24時間送金できる(p71)
・銀行にとって大きな収益源である送金サービスは、潜在的には不要なサービスになるので、銀行が独自の仮想通貨を導入せざるを得ないのは当然である、日本政府が2016.3に閣議決定で仮想通貨を通貨と認めることにしたのも大きい(p74、99)
・ドルとの価値を一定に保つような仮想通貨が日本国内で発行されれば、日本国内にドル経済圏が生じたのと同じことになり、日本の金融政策には大きな圧力が加わる。円の価値を低下させようとすれば、円から資金が流出して、ドル仮想通貨に流れ込むことになる(p108)
・インターネットで経済的な価値を送るために必要な条件として、1)銀行のような管理者が存在しなくとも取引記録を信頼できる、2)記録された情報が改ざんできない(p146)
・ICOはインターネットで行うクラウドファンディングの一種、ブロックチェーンを用いているので、コストを著しく低下させることができる、IPOのコストの10分の1程度であろう(p165)
・ウーバーの良いところは、1)混雑時などに料金を引き上げられる、2)利用者がタクシーの運転手のサービスを評価できる(p189)
・日本では、タクシーは道路運送法により、旅館は、旅館業法があり、事業として部屋を貸すには制約がある(p196)
・消費者保護を名目として行われてきた規則は、実態的には既得権益を保護するものとなっている、規制が新しい技術の導入を阻んでいる(p198)
・LaZooというイスラエルでのプロジェクトによれば、ブロックチェーンを用いたサービスでライドシェアリングを行っている。空席がある車を持っている人と、同方向へ移動する人のニーズをマッチングして、空席を提供して輸送の無駄をなくす分散型のサービス、支払いはサービス提供者と利用者の間で、独自の電子通貨Zoozを使って行われる(p204)
・自動車の自動運転は2020年頃に実用になりそうだが、車が自動で走り客を乗せて運賃を受け取り、給油をしてガソリンスタンドへの支払いも行う。これらはすべてブロックチェーンに記録される(p221)
・組織の4形態として、労働者の有無・経営者の有無により、4つに分類される。現在は、両者がいるケース。労働者がいなくて経営者がいるのが、ロボットを使う会社、労働者がいて経営者がいないのが、DAO(分散自律型組織)、両方ともいないのが、AIとブロックチェーンによる完全自動会社である(p239)
・ロボット化とは、1)労働者の仕事の自動化、2)工場のオートメーション化、3)銀行窓口をATM、ブロックチェーンの利用とは、1)管理者の仕事の自動化、2)ルーチンワークをブロックチェーンで自動化、3)DAO(分散自律型組織)(p239)
・AIやブロックチェーンがあるからこそ、人間はより人間らしい仕事ができる。コンピュータが得意な仕事はAIやブロックチェーンに任せて、人間は人間にしかできない仕事をする。そのような世界が実現数rことが期待される(p244)
2018年1月2日作成 -
読むのは集中力が必要
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暗号資産の技術的な説明 はわかるのだが 利用価値がどれくらいあるのか 容易に使えるのかということはわからないことが多い
本書の説明を読んでも 他書と同じくらい わからない
新しい使い方があれば面白いと思うのだが
最近では また ビットコインの価格が上がっているようで 資産価値も上がっているのだろう -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/713102
著者プロフィール
野口悠紀雄の作品





