実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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レビュー : 151
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569842974

作品紹介・あらすじ

今の時代こそ、実行力が求められている。大阪府知事・市長として組織をどう動かしたか、大きな仕事を成し遂げる要諦などを詳細に解説。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    誰もがご存知・橋下徹が書いた本。
    よくテレビやYou Tubeなどでお見掛けするが、その鮮烈かつ論理的なプレゼンテーションは身震いするほど見ていて胸がスカっとする。
    本ッッッ当に、この人の地頭の良さと論破力には敵う気がしない・・・・・

    で、この本に関してはタイトル通り自身の「実行力」について掲載されていた。
    ただ、あくまでも大阪府知事あるいは大阪市長という立場・目線での内容に終始なっており、勿論エピソードも殆ど政治や地域経済に関する事ばかりが記載していた為、そっくりそのまま自分に活かせるものではないかなーとも思った。
    けど、「公務員ってこういう仕事までしているんだなー、有能な人材ばかりやん!」と、読んでいて素朴に感じた。

    本書の概要として、巻末のこの文章がもはやすべてを語っていると言っていい。
    ※以下引用
    「物事を実現するには、まずは大きな方針・ビジョンを立てること。これは抽象的なものです。
    そしてこれを具体化し、実行するプランを作ります。
    しかし、そのためにはまず組織体制を整えなければなりません。
    具体的な実行プランを作成したら、今度はそのプランに基づいて実行していくことになりますが、そのときにも実行するための組織体制を整える必要があります。
    繰り返し言いますが、案・プランと組織体制は常にワンセットです。」
    「アイデアを口にするだけではダメなのです。実行しなければなりません。そのためには実行プロセスをたどることが必要なのです。」


    PDCAとは、誠に「言うには易し、行なうには難し」だね・・・
    いくら知事・市長であったとはいえ、大阪という摩訶不思議な環境・組織において、ビッグプロジェクトを何本もしっかりと実行した橋下徹は流石だなと思った。

    要するに、実行するにあたってしっかりと準備するのは当たり前として、周りを固めつつスピード感をもって着実に達成しろってことですね。
    自分にできるだろうか。。。


    【内容まとめ】
    1.橋下流「君主論」というべき、マネジメントの要諦と仕事術。

    2.一番大事なことは、「部下ができないこと」をやれるかどうか。
    トップが仕事をする上で大事なことは、「部下と良い関係を築くこと」ではない。そこはどうもならないことだと、ある程度ドライに考えた方がいい。
    「誰もできない仕事をやる」、また、「仕事をやり遂げる」という事が信頼関係を築く上では重要なファクターである。

    3.反対意見にしっかりと耳を傾け、心に余裕を持って柔軟に修正・改善しつつ、「最後決まった案には従ってもらう」というルールを徹底すること。
    「リーダーはボトムアップで部下の声を吸い上げろ」という考えがあるが、部下の意見に乗っかるだけではトップの意味がない。
    各メンバーの自己主張が強くなって収拾がつかなくなり、対応しにくくなってしまう。

    4.人がついてくる最大の理由は「共感」

    5.単にニュース知識を頭に入れて物知りになるのではなく、自分の意見も必ず付けて持論を言えるようにすること。
    ・日々のニュースに対して持論を持つことが、ビジョン作りにつながる。
    単にニュースに目を通すのではなく、そこから課題・論点を見つけ出す。
    新聞やテレビなどの様々なニュースに対して、漫然と読むだけではなく「自分はこう考える」という持論を頭の中で構築する作業をする。

    6.「比較優位」の思考法
    一つの案のメリットやデメリットばかり強調しても、より良い選択にはつながらない。
    両案のメリット・デメリットをそれぞれ挙げて、比較優位な方、よりマシな方を選ぶという思考が必要。


    【引用】
    38歳で大阪府知事、42歳で大阪市長に就任し、4万8千人の組織を動かしてきた橋下徹。
    年上の部下や並みいる反対派をいかにして説得・掌握し、どう大阪の大改革へと舵を切ったのか?
    橋下流「君主論」というべき、マネジメントの要諦と仕事術を公開。


    p5
    あるべき姿を説くことも、勿論必要。
    しかし、今求められているのは、そうした「あるべき姿」に近づくために、手を動かし、足を動かし、脳みそに汗をかいて「実行していくこと」ではないでしょうか。


    p16
    トップが仕事をする上で大事なことは、「部下と良い関係を築くこと」ではない。そこはどうもならないことだと、ある程度ドライに考えた方がいい。
    一番大事なことは、「部下ができないこと」をやれるかどうかです。

    「誰もできない仕事をやる」、また、「仕事をやり遂げる」という事が信頼関係を築く上では重要なファクターである。


    p37
    ・「最後は従う」を守ってもらうと、多様な意見を取り入れられる。
    「周囲にイエスマンばかりを置くな」というのは一理あります。
    しかし、「最終的に決まった事には従う」という点を押さえていないと、意見が平行線をたどって、いつまで経っても結論が出なくなります。

    反対意見にしっかりと耳を傾けて、心の余裕を持って柔軟に案を修正・改善しつつ、「最後決まった案には従ってもらう」というルールを徹底すること。


    p56
    「リーダーはボトムアップで部下の声を吸い上げろ」という考えがあるが、部下が言っていることに乗っかっているだけのトップでは意味がない。
    この考え方だと各メンバーの自己主張が強くなって収拾がつかなくなり、対応しにくくなってしまう。

    しかし、リーダーが現場の実務の細かなことにまで口出しすると、大概失敗する。


    p84
    ・「部下ができないこと」を実行するのがリーダーの役割。
    マキャベリの君主論
    「統治者は最初に衝撃的な大事業を行うべき」
    自分にしかできず、組織にインパクトを与えるような仕事を行う!


    p98
    ・組織は口で言っても動かないが、何かを実現させるとメンバーの意識が劇的に変わるもの。
    できると思い始めたら、何も言わなくても皆が率先して自らどんどんチャレンジしていく。


    p105
    ・人がついてくる最大の理由は「共感」


    p119
    ・日々のニュースに対して持論を持つことが、ビジョン作りにつながる。
    単にニュースに目を通すのではなく、そこから課題・論点を見つけ出す。
    新聞やテレビなどの様々なニュースに対して、漫然と読むだけではなく「自分はこう考える」という持論を頭の中で構築する作業をする。
    単にニュース知識を頭に入れて物知りになるのではなく、自分の意見も必ず付けて持論を言えるようにすること。


    p144
    ・チーム作りにおける「失敗の本質」
    人を集めたら、その中で決定権者・権限者を決めておかなければなりません。
    「意見がまとまらなかった時は、最後はこの人の決定に従う」ということを決めておく。
    大胆な改革とは、強烈な反対の声が上がるもの。だからこそ決定権者はしっかりと定めておかなければならない。


    p157
    ・「比較優位」の思考法
    築地→豊洲の移転問題
    大阪湾岸部のカジノ誘致案
    現状のぺんぺん草状態と、カジノ誘致という新しい案を比較して、この地を今のまま放っておくよりもカジノを造った方が比較優位である、よりマシだという考え方。

    一つの案のメリットやデメリットばかり強調しても、より良い選択にはつながりません。
    両案のメリット・デメリットをそれぞれ挙げて、比較優位な方、よりマシな方を選ぶという思考が必要です。


    p205
    ・「ホラクラシー経営」「ティール組織」
    役職の階級がない、上下関係がない組織、という意味。
    ホラクラシーは、格子(こうし)を全部取っ払ってしまう組織です。
    ホラクラシー組織がうまくいくケースもあるかもしれませんが、僕は組織というのは「縦」と「横」で格子を組んでいくことが必要だと考えています。


    p221
    ・大阪都構想について
    大阪市役所と大阪府庁は違う国のように仲が悪い。
    今里筋線と阪急電鉄をつなげるという合理的な選択・実行すらできない。。。
    鉄道だけでなく、高速道路も市役所と府庁の所管が違うとつながらない。
    一事が万事で、何から何まで大阪市の境界線で分断されている。

    インフラだけに留まらず、経済政策や産業、観光、災害、感染症などの対策についても、常に大阪市と大阪府の境界線で分断されてしまう。

    だから僕は、大阪府庁と大阪市役所を一旦解体して、大阪全体を所管する大阪都庁をつくり、大阪全体のリーダーとして大阪都知事を誕生させようとした。


    p245
    物事を実現するには、まずは大きな方針・ビジョンを立てることです。これは抽象的なものです。
    そしてこれを具体化し、実行するプランを作ります。そのためには組織体制を整えなければなりません。
    具体的な実行プランを作成したら、今度はそのプランに基づいて実行していくことになりますが、そのときにも実行するための組織体制を整える必要があります。
    繰り返し言いますが、案・プランと組織体制は常にワンセットです。

    アイデアを口にするだけではダメなのです。実行しなければなりません。
    そのためには実行プロセスをたどることが必要なのです。

  • リーダーは決めるのが仕事。下の人には目的を示して、決めきれないものに対して決断する。議論は認めるが、決定したなら全力で取り組んでもらう。 敵対関係にあるひとを自分の下につける度量。仕事は仲良しではなく仕事の結果で関係を深める。
    何かを実行するには、実行プランの作成が大切。築地市場と豊洲市場の比較など相対的なメリットやデメリットを提示することが大切。

    仕事が進まない一番の原因は上が決めたがらないからと思う。決断して失敗しても命までは取られないは、引き際にもよるけどその通りだと思う。

    一見、独裁的に見えるリーダー論かもしれないけど、細かいことで侃々諤々して何も決まらない政治よりも、スピード感を持って、グラウンドデザインを決めてくれるリーダーは大切だと思う。勿論リーダーを選ぶ側も、チェック機能が働く様に、より洗練されなければいけないかもしれませんが。


  • 道を拓くには行動しかありません。
    目の前の階段を上り続けるしかないのです。

    リーダーがメンバーを率いるには口先人間になってはダメです。
    目標の実現に向けて一心不乱にチャレンジする姿を示し、実践する必要があるのです。

    抜粋

  • 著者が大阪府知事時代、大阪市長時代に行った組織をマネジメントを追体験できる内容。良い意味で非常に刺激的である。

    特に著者の場合は、対立する組織に長として入っていった訳で、我が身にそのようなことが起こった場合にどのようにマネジメントし、組織の価値を持続させていくか、という点においては、『米海軍で屈指の潜水艦艦長による「最強組織」の作り方』にも合い通じるところがある。

    読み進めて得心できるところが多く、マネジメントの教科書としてこれから何回か見返すことになるかと思う。

  • 橋下氏の政治力がわかる。
    政治においても、ビジネスにおいても、結果を出していく仕組みは共通している。
    コロナ禍において、ビジネスの状況が激変しているが、色々なことをスピード感を持って実行していかなければならない。
    本書に書いてある橋下氏の手法から学ぶことは非常に多い。

  • 大阪市長、府知事時代の事や、リーダーとして物事を進めていく力や考え方について書かれた本。
    マネージャーやリーダー職にあるので、たまに読み返すと、勇気ややる気を奮い立たせられるし、自分なりのリーダー像を作り上げる材料になる。
    分かりやすくて、仕事に対するモチベーションアップをしたい時に最適。

  • 至極、基本的なことですが、組織内にいるとなかなか出来ない、
    忘れてしまっていることを体験を通じて書かれているので、大変
    説得力があります。最近読んだビジネス書のなかでも、個人的には、最高ランクのものです。
    官民、業界限らずお薦めの一冊です。

  • 大阪府知事、大阪市長を務めた橋下徹氏が、自身の経験に基づいて著した組織の動かし方に関する指南書。
    本書を読んで思ったことは、「果敢に挑戦する姿勢」と「諦めない姿勢」の大切さだ。公務員は既成概念にとらわれ、新しいアイデアについてもできない理由を探しがちである。歴代の知事や市長は部下である役人のこうした意見を聞き入れてきたのだろう。しかし、著者は部下の反対意見を突破してきた。大阪城公園でのモトクロス大会や大学の府市統合、大阪都構想の住民投票などはその成果の表れだろう。まさに、本書のタイトルにもある「実行力」だ。
    著者は、単なる思い付きの発言で指示を出していなかったことがよく解る。部下と議論を尽くし、また議論できるよう司法試験の受験時代よりも勉強をしていた。そして、単なる知識習得を目的とした勉強ではなく、その事案に関する背景や課題、要因を自ら考えるトレーニングを常にしていたようだ。首長としての覚悟、責任感の強さを感じる。現在、著者がコメンテーターとして幅広い分野について意見を述べられるのも、こうした日々の姿勢に拠るものだろう。
    リーダーとなった人、リーダーをめざす人にとって、日ごろの意識の持ち方や組織マネジメントの方法は参考なるところが多い一冊ではないだろうか。

  • 5月に出た本だけど、1月の時点で読みたかった!組織編成等で新しいチームのリーダーになった人は特に役立つ内容だと思います。組織の仕組みづくりをしている人もぜひ!
    知事も市長も、基本は既存の組織にあとから来たリーダー。
    最初にやるべきこと、示すべき方向性、合意しておくべきこと、非常に参考になりました。

    ■組織のリーダーに必要なのは、友人関係のよう人間関係ではなく、「仕事をやり遂げた」ことへの信頼関係
    ■「最終的に決まったことには従う」という約束ができれば、いくらでも反対意見はほしい
    ■リーダーがやるべきはリーダー以外にはできない仕事
    ■部下の固定概念をぶちこわすために、始めにでかいことを成し遂げる
    (今まで無理だったこんなことができるなら、もっといろいろ挑戦していける!)
    ■実行プランありきで考える(方法も決まってないのに国民投票・住民投票しても実行できなければ意味がない。「あるべき論」ではなく、決定次第すぐ着手できるような設計図が必要)
    ■複数案を比較したうえで決定する 自分の推したいA案、それと真逆のB案、中間のC案 「比較優位」で判断する

  • 実行するための段取りと心構えを教えてもらった感じです。大きなビジョンを語る上でどのように実行していくかの根回し、設計、段取りの重要性。実行するためのリーダーとしての振る舞い方、オープンな環境、責任を取る覚悟。中途半端な気持ちでは事は成せないことを痛感させられた。

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著者プロフィール

弁護士、タレント

「2020年 『交渉力 結果が変わる伝え方・考え方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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