- 本 ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569843360
作品紹介・あらすじ
「この人の話、なんかつまらないなぁ」
仕事でもプライベートでも、誰かの話を聴いていて、そう思ったことはないだろうか?
たとえ相手が話のプロではないとしても、つまらない話を延々と聴かされ続けたら、「早く終わらないかな」とか、「もう、次はいいや」と思ったりしてしまわないだろうか?
「話がつまらない人」というレッテルを貼られてしまうと、本人が気づかないうちに、せっかくのチャンスを逃してしまう可能性がある。
そうした一方で、
「この人の話、めちゃくちゃおもしろい!」
そう思われると、あなたの活躍の舞台がどんどん広がっていく。人生の舞台が、広がっていくのだ。
では、どうすれば、聴き手の心を大きく動かす説明(感動する説明)ができるのか――。
元・駿台予備学校のカリスマ講師が、1,000人以上の説明を分析して見出した「8つの感動フォーマット」を初公開! そのノウハウやスキルを、誰にでも使える「型」に落とし込んだ、最強の一冊!
感想・レビュー・書評
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これまで他の本は速読10分x10回でもなかなか頭に入ってこなかったが、これは10分x5回でかなりわかった。さすがどうやって伝えるかを研究している人が書いているので見出しのつけ方などがうまいのだろう。視覚的にもわかりやすい。内容は、なぜ話がつまらないと思われるか(わからないとか自分には関係ないとかもう知っているとか)から始まり、それを防ぐにはプロファイリングで相手がどこまでわかっているかをまず確認することから入りそれに合わせた話をする。型を使って同じ情報でもおもしろく聞こえるようにするといいそうで、その型がいろいろ書いてある。何かと比較する、メリットを訴求する、自分事にさせる、相手が思っているだろうことを覆すスクラップアンドビルド(この説明にナオミクラインが出てきたのには驚いた。ショックドクトリンではないが破壊された後では受け入れやすいのだそうだ。)、情報をすぐに出さずに後で出す、希少な情報だということをアピールしてから出す、因果関係を逆にする、結論を先に出すなど。すぐに使えるフレーズ(一言でいえば、ここだけの話ですが、私が新人だったころなど。なぜ?それは、を繰り返すなど。)も書いてあって実用的だと思う。
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型はピンと来なかったけど退屈な話の構造紹介は目ウロコ
この順番に進んでいかない話=退屈な話
知らないこと、無関心なこと → 関心、好奇心 → 自分に関係するかもしれない → 自分もそう思う そうかも : 共感 -
よくまとまった本。本書は、説明の仕方そのものにより感動を与える方法を説く。説明されている内容を誠実にこなせば、説明スキルは上がり、身近な場面で周囲を感動させられるだろう。例えば「ニュースというだけで、聞き手の関心度が一気に上がる」のような内容はなるほどと思えた。ただ私は、本当に説明が下手な人向けにアドバイスのヒントを得られる本を探しており、この本にそれはなかった。あくまで平均的な説明ができる人が、より高度な技術を身につけるための1冊だ。
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ビジネスコミュニケーションの本です。最近、この系統の本を多く読んでいる気がします。競争が激しく、商品・サービスがよいだけでは売れません。どう伝えるかを戦略的に考える必要があります。伝える上で大事なのは聴き手目線で考えるということを学べ、その上で、使える説明の「型」の事例を教えてくれる1冊でした。
【特に印象に残ったフレーズ】
「話のおもしろさの判定そのものは、聴き手に委ねられる。」
「できるだけ聴き手の頭の中を知ろうとすることが大切。聴き手の現在地・到達点(どうなってもらいたいか)・価値観(相手はどう思っているか)の3つの視点でプロファイリングを行う。」
「『聴き手に対して関心を持つこと』が最も重要」
→説明の大原則として紹介されています。聴き手目線を持たなければなりませんね。
【本のハイライト】
・説明の最終ゴールは、その内容を聴き手の頭の中に残すこと。その内容を聴き手が吸収し、使いこなすことができれば、ミッションは完了となる。
〇話がつまらないと思われる理由
・話のネタは、聴き手の知識や関心の度合いで「知らない」「関心」「関係」「自分」の4つに分かれる。「知らない」と「関心」の間には認知の壁、「関心」と「関係」の間には私事の壁、「関係」と「自分」の間には獲得の壁がある。
・考えるべきことは、いかに聴き手に興味・関心を持ってもらうか。話すネタを聴き手の「関心ゾーン」に持っていけるようにすることが、認知の壁を破るための課題。聴き手に「おっ!」「ほう」などと思わせることができれば成功。
・「私事の壁」突破のためには、聴き手に「自分とどう関係しているのか」をイメージさせる。
・「獲得の壁」突破には、取り入れる緊急性や必要性を理解させる説明ができるかが課題となる。
〇説明の大原則
・話のおもしろさの判定そのものは、聴き手に委ねられる。
・できるだけ聴き手の頭の中を知ろうとすることが大切。聴き手の現在地・到達点(どうなってもらいたいか)・価値観(相手はどう思っているか)の3つの視点でプロファイリングを行う。
・ストレスを最小限に抑えるためには、話すべき素材(ネタ)を精査し、情報量を絞り、聴き手に“情報の消化不良”を起こさせないことが必要。
・「聴き手に対して関心を持つこと」が最も重要。
〇誰でもすぐできる「型」
・「説明を聴くメリット」を伝えることは、聴き手のモチベーションを上げる大きな要因となる。①相手の問題点をあぶり出し、メリットの存在に気づかせる、②すでに説明を聴いた人の成功事例を紹介し、聴き手の頭の中に絵を描かせる、③自分がそのメリットを提示するに値する人間だという理由を説明する、④メリットを享受できる具体的なステップを説明する、の4ステップを使う。
・人は比べることで初めて深く理解できる。対比を使えば、「知らない」から「関係」に変わる。使い方は、1つの中で対比させる、2つを対比させる、3つ以上を対比させる、の3種類がある。
・話を面白くしたいならば、先出しの「結果」に、後から話す「原因」が次々とつながる「因果」の型を使う。使い方は、遠い因果関係をつなげる、第3の原因(真因)を見つける、因果関係を逆転させる、の3つがある。結果については「なぜ?」を3~5回繰り返し、原因については「だから何?」を3~5回繰り返すとおもしろい説明になる。
・説明に関しては「最小限の情報」で理解や気づきを得られる方が、聴き手からすると価値が高いと感じる。ストレスも軽減される。余分な情報を削ぎ落とす。何を話さないかを決める方が大事。抜粋、要約、抽象化の3つを行う。本質的なことや、一歩引いてはじめて捉えられる大局観というものを説明に織り交ぜると、聴き手に新しい視点を与えられる。
・意図的にいったん聴き手にショックを与えると、話し手の説明を受け入れやすい。まず、聴き手が当たり前と思っている「常識」を否定して破壊し、そこを埋める新しい理論(本来の説明ネタ)をかぶせて再現する。
・最新のニュースであるだけで、聴き手は自ら率先して「関心」を持つ。メインメッセージとニュースの間に関連性が必ず必要。説明すべきネタに直接的に関連した最新ニュースをインターネット検索や朝の情報番組で探す、説明すべきネタを抽象化しておいて最新ニュースに結びつける、という2つの活用法がある。
・希少な話は、人の知的好奇心を刺激するので、聴き手をワクワクさせる。自分にとっての「常識」が、実は希少性の高いネタである可能性は高い。業界や職種の歴史・仕組みを知る、他業種・異業種の人たちと接点をもって話してみる、という2つのステップで、希少性をチェックする。
・人は「足りていない」ものに気づいたとき、「埋めたい」という感情が湧く。まず「不足」に気づいてもらうために全体のフレームを示し、次にその「不足」を話し手が補うことができると伝え、最後に「不足」を埋める情報や知識を伝える。急がす慌てず、聴き手をじっくり焦らす感じにするとより効果的。 -
説明をしても伝わらない、相手が関心を持ってくれない。
そんな経験は誰でもあると思いますが、その原因と対処法がこの本では書かれています。
シンプルな型ですが、確かにこれらを守れば相手は理解してくれそうです。
とはいえなかなか「面白い」「感動した」というところまで持ってくるにはやはり経験が第一という気はします。 -
わかりやすい説明をしたくて読んでみました。
話を聞くことのメリットを示し、対比を用い、結果から話し、話を1つに絞り、破壊し、ニュースを取り入れ、希少性に気付き、穴埋めを作る、この8つが書かれています。「これまでの話を一言でまとめると」このフレーズは必ず使いたいと思います。 -
8つの型を使うことで他人に興味を持ってもらえる「説明」ができるようになる。
他人は自分に関係がない、興味がないと判断すると話を聴いてくれない。
話の素材は4つのゾーンに分けられる。
・知らないゾーン:聞き手が認知できないネタ
・関心ゾーン:聞き手が気になったり興味があるネタ
・関係ゾーン:聞き手と無視できない結びつきがあるネタ
・自分ゾーン:聞き手自身がすでに使いこなせているネタ
これを、知らないゾーンから、自分ゾーンへと移動することで人は関心を持って話を聴いてくれる。
まずは相手を知ること。相手がなにに興味・関心を持っているか知ることで、なにを話すかが変わってくる。それを以下の型を使って話す。
・メリット訴求
・対比
・因果
・カットダウン
・破壊
・ニュース
・希少性
・欠如アピール -
「生きることは、残すこと」。この言葉に共感します。ノウハウがスッキリまとまった本!巻末の表がとてもわかりやすいです。
著者プロフィール
犬塚壮志の作品





