赤と青とエスキース

著者 :
  • PHP研究所
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本棚登録 : 12496
感想 : 979
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569850641

作品紹介・あらすじ

一枚の「絵画」をめぐる、五つの「愛」の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。著者新境地の傑作連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • まさか、こうくる話とは予想もしませんでした。

    第一章はオーストラリアで出逢った21歳の日本人のカップルのブーとレイ。
    交換留学生としてやってきたレイに現地で暮らしていたブーは「期間限定での付き合いをしよう」と言い、レイもそれを受け容れ、ジャック・ジャクソンというブーの友人の若い画家を訪ね、レイの肖像画を描いてもらいレイは涙の帰国をします。

    赤いブラウスを着て青い鳥のブローチを付けたレイの肖像画は「エスキース」と呼ばれます。


    第二章と第三章は「エスキース」は出てくるものの、一見、全然違う話になったのかと思いました。

    第四章ですべての話が繋がっていたのだとわかりました。


    茜がオーナーのユリさんに、51歳にしてパニック障害になり「生き延びなさい」と忠告されるところは、私も体が丈夫でないので、心に染みました。

    ユリさん曰く「人生は何度でもあるけど、それを経験できるこの体はひとつしかないのよね。だから長持ちさせなきゃ」

    そして、この作品を全部つないでいたのは紛れもなく、ジャック・ジャクソンの描いた「エスキース」でした。
    どんな風につないでいたのかは、読まれてみてください。

    • アールグレイさん
      こんばんは★まことさん
      遅くに失礼します。

      赤と青とエスキース、お読みになったのですね!いいなあ~
      でも、ごめんなさい(>_<)
      私は内容...
      こんばんは★まことさん
      遅くに失礼します。

      赤と青とエスキース、お読みになったのですね!いいなあ~
      でも、ごめんなさい(>_<)
      私は内容を楽しみにしているので、レビューを読ませて頂くことができません。
      楽しみにしたいです。
      これからもよろしく
      (@^▽^@)
      2021/12/12
    • まことさん
      ゆうママさん。おはようございます。

      ゆうママさんはこれからお読みになられるのですね!
      青山美智子さんの本たくさん読んでいらっしゃいま...
      ゆうママさん。おはようございます。

      ゆうママさんはこれからお読みになられるのですね!
      青山美智子さんの本たくさん読んでいらっしゃいますね。
      私はこれが『鎌倉うずまき案内所』に続きまだ2冊目です。
      図書館に早めに予約したので、予約2番目に借りられました。
      ゆうママさんも楽しまれてください。
      こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします(*^^*)
      2021/12/12
  • 大人な小説だったなぁ。
    青山美智子さんは、コミカルなお話しか読んだことがなかったので、いい意味で裏切られました。
    一枚の絵が関わっている様々なお話の連作短編集。
    第一章の若い恋人たちの切ない瞳の揺らぎにも、もう読んでいてドキューンときてしまいましたが、なんといっても第四章の50代の元カレ元カノのお話が心に響き過ぎます。
    この小説は若い人よりも、体も心もちょっと疲れてきちゃった人たちにぜひ読んでもらいたい!
    色々疲れちゃってる私は‥‥もう、もう、何度涙腺が崩壊したことか。
    そして、さすが連作短編集の女王青山美智子!今回の繋がりはアッパレ過ぎます!
    温かい涙を流したのも束の間、あれとこれがこう繋がっている?と分かった瞬間、涙を拭き拭き、一気に最後まで読み切りました。
    あー、とっても面白かった!
    いい意味での裏切り。これからも青山美智子さんから目が離せません。

    • naonaonao16gさん
      こっとんさん

      こんばんは!
      本屋大賞で話題のこちらの作品、やはり素敵な作品なんですね~
      タイトルから物語の内容が掴みにくいため、分かりやす...
      こっとんさん

      こんばんは!
      本屋大賞で話題のこちらの作品、やはり素敵な作品なんですね~
      タイトルから物語の内容が掴みにくいため、分かりやすいレビューで教えてくださりありがたいです!!
      50代の恋愛の章があるとのこと、俄然興味がわきました!!

      スモールワールズといいこちらの作品といい、今回は連絡短編集が多く選ばれたんですね。
      2022/04/15
    • こっとんさん
      naonaonao16gさん、こんばんは!
      そうなのです。若い頃とはまた違った落ち着いた、しっとりとした関係が描かれていて、あ〜大人の世界だ...
      naonaonao16gさん、こんばんは!
      そうなのです。若い頃とはまた違った落ち着いた、しっとりとした関係が描かれていて、あ〜大人の世界だなぁと感じてしまいました。
      2022/04/15
    • naonaonao16gさん
      いいですね~
      ドラマとかだと若い子向けはキュンしかなく、歳重ねると不倫ものしかないので笑
      本などで触れる絶妙な関係性の恋愛小説は本当にグッと...
      いいですね~
      ドラマとかだと若い子向けはキュンしかなく、歳重ねると不倫ものしかないので笑
      本などで触れる絶妙な関係性の恋愛小説は本当にグッとくるものがあります!

      素敵なレビューでした^^
      ありがとうございます!!
      2022/04/15
  • !!!!!

    ↑エピローグまで読み終えて、感想を表現するとこんな感じ。
    感無量で言葉にできない、というか、北島康介風に「何にも言えねぇ」感じ(←古い!)

    5つの愛の物語を綴る、連作短編集。
    帯にあるとおり、二度読み必至!

    「エスキース」とは、素描、下絵、素案、概要を意味する仏語だそうで、作品を制作するための着想や構想、あるいは構図を描きとめた下描きのこと。

    人生、永遠に下書き。でも、それでいて、完成品。
    だからこそ、いとおしい。

    読後、そんなことを思っちゃいました。

    この小説、しかけにやられます!
    青山さん、すごい!おもしろい!

    こういう本に出会えるから、やっぱり読書はやめられない。

    とにかく、読んでください!

    • Macomi55さん
      たけさん
       お返事有難うございました。
       そっか、下書きの積み重ねね。細かい線で少しずつ仕上げていく、精密なドローイングのような人生素敵です...
      たけさん
       お返事有難うございました。
       そっか、下書きの積み重ねね。細かい線で少しずつ仕上げていく、精密なドローイングのような人生素敵ですね。私は、油絵のようにすっかり上から塗り替えてしまいたいと何度思ったことか。
      あっ、私も変なこと書いてます?酔っ払ってないですよ。因みに夜も酔っ払ってないです。
       たけさんのお子さんのように下書きをそこそこにビビッドな色付けをしてしまう若さ素敵ですね。それに、たけさんの言葉に“パパの愛”を感じましたですよ。
      また、シラフじゃないときのレビュー、楽しみにしております。
      2022/01/09
    • たけさん
      いるかさん こんにちは!
      コメントありがとうございます!

      青山さんの本は間違いがないですよね。
      この本も面白いです。

      ぜひ読んでみてくだ...
      いるかさん こんにちは!
      コメントありがとうございます!

      青山さんの本は間違いがないですよね。
      この本も面白いです。

      ぜひ読んでみてください!

      今年もよろしくお願いします!
      2022/01/10
    • たけさん
      Macomi55さん

      精密なドローイングのような人生、そうですね。素敵ですね。
      油絵のような上からの塗り替えは、現実においてはなかなか難し...
      Macomi55さん

      精密なドローイングのような人生、そうですね。素敵ですね。
      油絵のような上からの塗り替えは、現実においてはなかなか難しい。失敗した部分も含みつつ完成目指す感じなんでしょうね。

      娘は若さをうまく駆使して生きているのですばらしいな、と思います。まさしくビビッドカラーで塗りたくっているところが、頼もしくもあり羨ましいです。
      はい、娘のことは愛しすぎてます笑
      キモイ!といつも怒られてばかりです笑

      はい、お酒飲んでも寝ないでレビュー書くことが今年の目標です!
      2022/01/10
  • 毎回言ってる気もしますが連作短編集というのが、あまり好きじゃないんですよね
    なのでいつも評価が低目になってしまうんですが、たまにそのどうしようもない好き嫌いを突き抜けてくる傑作に出会えることもあるので連作短編集だから読まないってことはしないようにしてます

    そして本作『赤と青とエスキース』は突き抜けてきた傑作でした
    特にエピローグが良かったです
    この感動的な種明かしがなかったらもっと評価低かったと思います
    というかエピローグを読むまで「う〜ん、面白いけどまぁ★4やな」って思ってました

    4つ短編全てがちゃんと『赤と青とエスキース』になってましたね
    日本人がうっすらと抱く「赤と青」という色の組み合わせのイメージが反映された関係性をもつ二人組が登場し、二人の「エスキース」を描く
    そして最後に隠されていた縦軸が明かされる

    うん、良く出来てる

    • あゆみりんさん
      ひまわりめろんさん、こんにちは!
      コメントありがとうございました。
      感動的なエピローグ良かったですよね、「傑作だ…」と思わされました。

      本...
      ひまわりめろんさん、こんにちは!
      コメントありがとうございました。
      感動的なエピローグ良かったですよね、「傑作だ…」と思わされました。

      本棚も参考にさせて下さい♪
      2022/10/15
    • ひまわりめろんさん
      あゆみりんさん
      こんにちは!

      フォローありがとうございました
      よろしくです
      あゆみりんさん
      こんにちは!

      フォローありがとうございました
      よろしくです
      2022/10/15
  • 赤と青とエスキース。
    タイトル通り、あるエスキース(下絵)にまつわるいろんな赤と青が出てくる。

    「金魚とカワセミ」がとてもよかった。
    彼の親指が好きだというレイがとてもかわいいと思った。

    前にも思ったが、青山さんの本はゆっくり、ゆったりとした気持ちで読みたくなる。
    どんどんページをめくって読んでしまうのは勿体無いような。

    でももう少し、大人になったレイに輝いていてほしかったなー。


    余談ですが。
    今年の初めに「2022年私が読みたい本」というブックリストを作った。
    ブクログさんの懸賞目当てだったが、自分で読みたいと思っていた3冊がこれで全て読めたことになる。
    こういう楽しみ方もあるんだね^^

  • ◇◆━━━━━━━━━━━━
    1.あらすじ 
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    全239ページで、サクッと読めるボリュームです。
    エピローグからスタートして、1章から4章のストーリーが繋がっていきます。そして最後のエピローグで、すべてが明確にわかるストーリーになっています。
    1章ごとに約10年の歳月が経っており、ジャックをベースとして、その時間の流れを確認できます。ジャックの描いたエスキースが、皆の心をつかんでいきます。

    (1)金魚とかわせみ
    オーストラリアのメルボルンでのレイの1年間の留学生活と、留学生活の終わりを迎えジャックの絵のモデルになるレイの1日が並列的に描かれています。

    (2)東京タワーとアーツ・センター
    東京のはずれにある額縁工房にスポットが向けられる。
    そこでジャックの作品の額縁作成を担当する空知が、絵と向き合っていく。

    (3)トマトジュースとバタフライピー
    天才漫画家の砂川凌と、努力を続けてきたタカシマ剣のお話。

    (4)赤鬼と青鬼
    精神の病に苦しむ茜と、共に生きてきた蒼のお話。

    そして、エピローグへ。


    ◇◆━━━━━━━━━━━━
    2.感想
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    図書館で予約したのが今年の2月で、順番がくるまで5月たっておりました。みなさんのコメントは良いものが多く、楽しみにしておりました。

    全てに赤と青がポイントとしてでてきて、本の中の色彩が見えてくるような作品でした。
    早送りでレイとブー、そしてジャックの進んできた道を見るような感覚でした。
    人生はいろいろなことがあるけれど、いつまでも前を向いて進んでいくブーと、レイや、登場人物たちの人生に触れ、人生に対して、とても前向きな気持ちにさせてくれる作品だと感じました。


    ◇◆━━━━━━━━━━━━
    3. 心に残ったこと
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    私は美術心がない中でも、何度か美術館へ足を運び、何度も絵と対面してきましたが、悲しいかな「いい絵だ」と感じたことが一度もありません。もっとじっくり絵を見て、その世界観を感じられるような人間になりたいと感じました。

    「気持ちいいなと素直に思えるものがいつもそばにあるって、すごく豊かなことだよ」という言葉が心に残りました。近藤麻理恵さんの片付けメソッドを思い出し、ときめくものが近くにある生活をもっと作り出したいきたいと思いました。

    また、「人生は何度でもあるって、そう思うの。どこからでも、どんなふうにでも、新しく始めることができるって。」という言葉もよかったです。まさに、人生は一度きりだから…という言葉をよく使ったり、意識したりしていましたが、「人生は何度もある」そんな考え方も素敵だなと、思いました。


    ◇◆━━━━━━━━━━━━
    4.主な登場人物 
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    (1)金魚とかわせみ
    レイ
    ブー
    ユリさん

    ジャック・ジャクソン 

    (2)東京タワーとアーツ・センター
    空知
    村崎さん

    ジャック・ジャクソン 

    (3)トマトジュースとバタフライピー
    たかしま剣
    砂川凌
    レイ
    ブー

    ジャック・ジャクソン 

    (4)赤鬼と青鬼
    立花茜
    円城寺蒼
    オーナー(ユリさん)

    たかしま剣
    ジャック・ジャクソン

  • 最近お気に入りの青山さん作品。

    第一話は作家さんが二年間生活したオーストラリアが舞台。
    交換留学生としてメルボルンで学びまもなく帰国するレイと、彼女と帰国するまでという期間限定で交際しているブー。そしてレイを描きたいという画家の卵、ジャック・ジャクソンが描く『エスキース』という題名のレイの絵。

    エスキースとは下絵のこと。下描きではなく。
    『本番の作品』を『必ず完成』させるための元となるもの。『頭の中にある』イメージ、表現を『リアルな世界』に落とし込む『はじまりの儀式』。

    連作集は様々な繋がりを見つけるのが楽しい。あの人がここで、『エスキース』がここにも、あそこにも。
    さらに時間の経過という時間軸も加わるので、その後の物語が各話の端々に分かるのも楽しい。
    あれはこれなんだろうと考えながら読むのも良いが、最後になるほどと気付かされるのも良いだろう。
    タイトルにある「赤」と「青」の意味もあちこちにある。

    若い人たちも年を取っていく。年を取れば出来なくなることもある。だが代わりに様々な経験値も増えていく。
    若い時にしか出来ないこと、様々な人生経験を経て出来ること。

    人生=『エスキース』。どう本番の作品を描いていくかはその人次第。完成形はいつできるのか。簡単に出来ないから面白いのかも知れないが。
    この作品では一応ハッピーエンドになっているが、彼らの人生はまだ続く。その後も必ずしも順風満帆とは分からない。だがこれまで様々な経験を重ねてきた彼らのこと、きっと乗り越える術『生きていく力』もあるはず。

    『ああ、いい絵だ』と言える人生なら素晴らしい。

  • 一枚の絵…
    それに関わった人たちの歩いてきた道のり。
    けっして真っ直ぐでも平坦でもない。

    自分の生きてきた時間を振り返ると、
    それって誰もが思い当たること。

    時の流れを大きく包み込むような作品でした。

  • 話題作、やっと手にして休日を利用しての一気読みとなりましたが、これ一気読みしないとダメなやつですね。

    そして、二度読み...

    5話からなる連作短編ですが、いやぁ〜そぉーきましたか‼︎

    ってなりますよね。

    衝撃と温もり、絵画と愛、実に見事に描かれていました。

    青山さんの作品って話題作ばかりなんですが、実は本作が私にとっては初読み。

    まいったなぁ...

    きっと他の本も買っちゃいそうです(笑)



    説明
    内容紹介
    2022年本屋大賞 ノミネート!

    2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の著者、新境地にして勝負作!

    メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画(エスキース)」。
    日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく――。
    二度読み必至! 仕掛けに満ちた傑作連作短篇。

    ●プロローグ
    ●一章 金魚とカワセミ
    メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。しかしレイは、留学期間が過ぎれば帰国しなければならない。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……。
    ●二章 東京タワーとアーツ・センター
    日本の額縁工房に努める30歳の額職人・空知は、既製品の制作を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんなとき、十数年前にメルボルンで出会った画家、ジャック・ジャクソンが描いた「エスキース」というタイトルの絵画に出会い……。
    ●三章 トマトジュースとバタフライピー
    中年の漫画家タカシマの、かつてのアシスタント・砂川が、「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞した。雑誌の対談企画の相手として、砂川がタカシマを指名したことにより、二人は久しぶりに顔を合わせるが……。
    ●四章 赤鬼と青鬼
    パニック障害が発症し休暇をとることになった51歳の茜。そんなとき、元恋人の蒼から連絡がくる。茜は昔蒼と同棲していたアパートを訪れることになり……。
    ●エピローグ
    水彩画の大家となったジャック・ジャクソンの元に、20代の頃に描き、手放したある絵画が戻ってきて……。
    出版社からのコメント
    プロローグ
    一章 金魚とカワセミ
    二章 東京タワーとアーツ・センター
    三章 トマトジュースとバタフライピー
    四 章 赤鬼と青鬼
    エピローグ
    著者について
    1970年生まれ、愛知県出身。横浜市在住。
    大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。
    第28回パレットノベル大賞佳作受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞を受賞。『お探し物は図書室まで』が2021年本屋大賞2位に選ばれる。他の著書に『猫のお告げは樹の下で』『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』など。

  • 胸がジーンと、なりました。
    ああ、何て素敵な本でしょう!
    赤と青とエスキース…、
    タイトルも素敵、表紙も、アート作品のような美しさに魅了されたのですが、それは、表紙だけではなかった…です。

    あらすじです。
    交換留学生としてオーストラリアのメルボルンに来ていた女子大生のレイはすぐには馴染めずいたのですが、そこにすむ日系人のブーという変わったニックネームの青年と出会い、恋に落ちます。留学期間だけの期間限定の恋人と、二人は決めます。日本に帰国間際、ブーの友人の画家の卵のジャクソンから、絵のモデルを頼まれますが、エスキースだけならという条件付きで引き受けます。このエスキースを中心に、物語は展開していきます。「エスキース」とはフランス語で、素描、下絵を意味する絵のことです。
    連作短編の随所にこの、エスキースが、登場し、重要な役割を果たしながら進む構成でした。
    私はラストで、全ての繋がりが、わかったときには、「えーっ」て鳥肌が立つような感じで感動がひろがりました。

    この本で私が好きなところは、なんといっても文章表現が、きれいなところです。
    ポエム的な描写が、多いです。
    赤と青の色彩は、各章のタイトル、内容にも、彩られていきますし。
    メルボルン、アトリエ、ペインティングナイフ、
    セブンス.ヘブン、メルボルンの建物アーツセンター、等々の言葉もオシャレさを感じます。
    なんといっても
    「バタフライピー」です。
    第3章で、トマトジュースと、バタフライピーと、いうタイトルで、赤色と青色の飲み物として登場します。皆さんはご存知でしたか…、
    バタフライピー?
    私はこの本ではじめて知りました。
     「ガラスのティーカップには、青いインクを溶かし たような鮮やかなコバルトブルーが、注がれてい  た。温かいのだろう、湯気が立ち上っている。
     そんなクセはないですよ。マメ科の植物のハーブ  ティで、眼精疲労にも良いんです。花が蝶々みた  いな形してて、色はもうちょっと、紫っぽいんで  すけど抽出するとこんなきれいな青が、出るんで  すね。」
    そんな風に描写されていました。
    オシャレなハーブティですね。それで検索してみました。めちゃくちゃ綺麗な青い色のレモンティーらしいですね。SNSでも人気のようでした。お味も、癖もなく、レモンの風味も爽やかで、とっても美味しいらしいです。
    これは…、飲まずには、いられないしょ!って思いました。

    そして、第3章の内容自体も、ハーブティ同様、心が温かくなる内容で、とても良かったです。
    第3章は、漫画家のタカシマという人が登場し、
    その、愛弟子の、砂川という若き漫画家が、ウルトラ、マンガ大賞を受賞するというお話です。
    そして、情報誌の取材で、師弟対談する時の、会話の内容がとても心に響きました。砂川さんの考え方など、しみじみしました。
    もちろんその他の章も良かったですし、エピローグに続く、その前の章もクライマックスで、とても感動しました。
    それは第4章、赤鬼と、青鬼というタイトルです。
    泣いた赤鬼という日本の童話も、本当に深い内容ですよね…、
    そして、こちらの内容も、温かい涙がじんわりしてくる感じでした…。
    人生って色々大変なことがあるけれど、素晴らしいと思いました。色んな登場人物からたくさん大切なことを教わった、素敵な本でした。

    バタフライピーを今度手に入れて、
    素敵な読書時間を…、と、考えています!


    • かなさん
      チーニャさんおはようございます。
      この作品、本当に赤と青のコントラストがキレイなんだよね(^^)
      本を読んで、キレイだなぁ~って感じたの...
      チーニャさんおはようございます。
      この作品、本当に赤と青のコントラストがキレイなんだよね(^^)
      本を読んで、キレイだなぁ~って感じたのは
      この作品が初めてかもしれない!

      青山美智子さんの作品は、ほっこりとするものが多いけど
      この作品はじわじわ~っとくる、そう感じました!
      2022/11/04
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      かなちゃん、強く同感します(^^)
      ほんとにほっこりするし、文章、構成、まさに、 色 々 キレイ!
      だから、読後感は、最高 ✨

      かなちゃん...
      かなちゃん、強く同感します(^^)
      ほんとにほっこりするし、文章、構成、まさに、 色 々 キレイ!
      だから、読後感は、最高 ✨

      かなちゃんのレビューを読んで、思い出した事もある。
      「人生はどこからでも、どんな風にでもまた、始められる」って忘れたくない言葉だなぁって。
      「生き延びなさい」
      「兎に角、それだけで良い」
       など、など、力強い言葉もあったかな。勇気をもらえる凄い本だと、思い出せて良かった。とかくネガティブな私は励まされる気持ちになるわぁ!!
       かなちゃん、思い出させてくれてありがとう(^ー^)
      2022/11/04
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著者プロフィール

1970年生まれ、愛知県出身。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。第28回パレットノベル大賞佳作受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞を受賞。同作と2作目『猫のお告げは樹の下で』が未来屋小説大賞入賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
『お探し物は図書室まで』より

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