- 本 ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569852416
作品紹介・あらすじ
脳は、まだまだわからないことだらけ。だから「もっと知りたい!」に満ちている——。
死んでいるはずの脳が生き返った?/守りは堅いのに、体によくないものは大好き/右脳と左脳のホントのところ/ないはずのものを感じる脳/どうして夢をみるのだろう?/「ニューロン以外」の細胞が頭の良さのカギ?/脳は“こうしたい”と思う「前」に動き出す…などなど、身近な話題から最新の知見まで、深くてふしぎな脳科学の世界へ案内します。
複雑だから面白い!選りすぐりのエピソードが満載!
感想・レビュー・書評
-
脳って面白いなぁと思いました。今見てる世界が現実なのか幻想なのか分かりませんが、いろいろ学んでみたいと思います。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アストロサイトやグリア細胞のこと、脳波やシナプス可塑性の話など難しそうな内容も端的でわかりやすい文章にまとめられているため、なんとなくは理解することができた。
なにより驚いたのは、「考える」ということが、ニューロンの生み出すナトリウムとカリウムのアンバランスを取り返すための電気的インパルスである、ということ。それを脳波という形で脳の活動と捉え、測定してきた、という話。
脳の中で起きてることは、電気信号の発生と化学信号への変換であり、その結果人間の意識や思考、情動や、(言語で解釈された)感情が生まれるという話は、人体のミラクルとしか思えない。
「色即是空、空即是色」
脳の中を開けても心があるわけではなく、脳細胞をただ集めても脳にはならない。心も脳も、「私」さえも実態などなく、移り変わっていくもの、という話は説得力があってとても沁みた。
脳の病気になって一年、まだ治ってないけど随分異常な状態から、修復のために頑張ってくれたんだなと思ったら自分の脳が愛おしくなった。
たくさん寝て、隙間をたくさん作って、老廃物を流したい。 -
脳は、受け取った刺激から情報を補完して映像や音声といった世界を創造している。そう考えると幻覚や幻聴と実際に見聞きしていると思っている映像や音声の区別もあいまいである。
ニューロンと、ニューロン以外のアストロサイトが1:2程度の比率であり、アストロサイトの役割は不明な点が多いが、この大きさが知能に関係している可能性があることや、世界の認識にあたってシナプス刈り込みが行われて、賢い人ほど神経回路がシンプルで省エネであることは勉強になった。
ドーパミン、セロトニン、アセチルコリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が関係し合って快感ややる気や抑うつ状態がもたらされている。
そして、心も意識も錯覚で、脳がほとんどの情報を自動処理した後に大脳皮質に送られた情報だけが解釈され言語化され、それがエピソード記憶として長期間保存されることで連続する「私」が存在すると思っているだけの錯覚かも知れないという説は極めて興味深かった。悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいと解釈しているだけということ。
面白い本。少し日本語が下手で、主語と述語がよくわからなくて意味が不明な箇所もあったが、内容が興味深すぎて星5つ。 -
1. 脳の基本的な理解
1.1 脳の役割と機能
- 脳は全身の司令塔として機能し、感覚情報の処理や運動制御、感情の生成、記憶の形成など、多岐にわたる役割を担っています。
- 脳内には約1000億個のニューロンが存在し、シナプスを介して情報を伝達しています。
1.2 脳の保護
- 脳は頭蓋骨や脳脊髄液、髄膜などによって厳重に保護されています。この構造は、物理的な衝撃から脳を守る重要な役割を果たしています。
2. 脳の機能に関する詳細
2.1 感覚と運動の処理
- 大脳皮質は五感からの情報を処理し、筋肉に指令を送る役割を担っています。小脳は運動の調整を行い、脳幹は生存に必要な基本的な機能を制御します。
2.2 感情の生成
- 脳は感情の発生において重要な役割を果たし、喜怒哀楽などの感情は脳内物質のやりとりによって制御されています。特にドーパミンは報酬系に関与し、快楽やモチベーションを形成します。
3. 脳の最新の研究動向
3.1 脳死と意識の定義
- 脳の生死に関する議論が進んでおり、特に「脳死」は人間の死の定義に影響を及ぼす重要なテーマとして認識されています。
3.2 脳の可塑性
- シナプス可塑性により、脳は経験に応じて情報伝達の効率を変化させることができます。これは学習や記憶において重要な役割を果たします。
4. 脳の保護と健康
4.1 脳の健康を維持する方法
- 脳の健康を保つためには、適切な栄養、身体運動、知的刺激が重要です。新しい経験や学習は脳の活性化に寄与します。
4.2 神経伝達物質のバランス
- 脳内の神経伝達物質のバランスが崩れると、精神的な疾患が発生する可能性があります。例として、ドーパミンの過剰や不足が統合失調症やうつ病に関与することが挙げられます。
結論
本書は、脳がいかに複雑で重要な臓器であるかを示し、私たちの感情や行動の基盤を形成する役割を強調しています。また、脳の健康を維持することの重要性や、最新の研究がどのように脳の理解を深めているかについても触れています。脳に関する知識を深めることは、自己理解や健康維持に繋がることを伝えています。 -
表紙・背表紙を見て興味が湧き、読んでみました。
専門用語を「いわば○○のようなもの」などと易しく言い換えされていたり、ところどころイラストや図解があり、私のような脳科学には全く明るくない、脳科学素人でもスイスイ読むことが出来ました。
学ぶ・調べると言うよりは、脳科学の分野から読み物として面白い部分をひっぱってきたような、興味深く楽しめる本という感じです。
IQの高い人の脳はシンプルで省エネ、
うつ病の人は脳のアイドリングモードが過剰に活動している。
どの内容も興味深く、専門的すぎず、難しすぎず、一般人の私でも楽しめました。 -
眠れなくはならないが(笑)、
今までにバラバラに聞いていた情報が、整理された気がします。
脳を守る仕組みとして、「アルコールは通すのに、重要な薬は通さない」や
脳は10%しか使っていないは本当か?について、アストロサイト、グリア細胞といった、(私にとって)新しい名前が出てきたのが面白かったです。 -
分かりやすくて読みやすい
専門用語も理解しやすく書かれている -
脳科学に興味が湧いて読んで見ました。
全くの無知識だったので最初の方は色々知れて面白かったのですが、だんだんと理解するのが難しかったです(^-^;
でも、他にも同じジャンルの本を読んでまた改めて読んでみたいと思いました。 -
脳に関する面白い話が読める。
体系的に学べる訳では無いが、興味のあるところから読める手軽さもある。
スキマ時間に読める本です。
著者プロフィール
毛内拡の作品





