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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784569857831
作品紹介・あらすじ
半導体業界で独走するエヌビディアは時価総額3兆ドルを記録。今後、私たちにどのような影響を与えるのか、世界中に広がる技術を解説。
いきなり世界トップの企業になったのはなぜ?
エヌビディアの強みは、ソフト(GPU)とハード(CUDA)、加えてシステム化するために必要な技術を盛り込んだソリューション全てを提供するプラットフォーマー。
日本の半導体産業が凋落した意外な理由。
これまで、メディアでは「日米貿易摩擦によって米国に潰された」「政府がバックアップしなかった」と報じられてきたが、半導体にかかわる人たちは、まったく違う見方をしていた。
これから、AI社会の未来はどうなる?
あらゆる技術が開発され、現在エヌビディアは世界各国の政府や民間企業1137社と提携して事業を展開中。どのようなことに使われ、私たちの生活にどのような影響を及ぼすのか。
時価総額世界一の“化け物”は、何を考えているのか。
CEOのジェンスン・ファン氏は、10年単位でものを考える人物。少数精鋭の“熱狂するエンジニア”集団の活躍が、私たちの未来を変えていく。
感想・レビュー・書評
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日本の半導体の衰退原因はIT化シフトの遅れとブランド、工場ありきの思考(こだわり)が世界の流れについていけなかった、とある。世界の生産企業の流れはファブレス化(水平分業化)であり日本の総合家電業界とは大きく成長格差が開いた。その典型的な企業が台湾のTSMCであり、熊本での躍進が期待される。現在、政府主導で半導体産業への再三の多額投資は復活するかは疑問であり、その潮流と消費市場はすでに海外にシフトしており国内での期待はできそうにない、と私は思う。(私ごとだが、半導体製造装置で日本が世界一位になったは1985〜1987であり、その後コンピュータ業界での大きな波を経験、双方の業界で25年間最前線におりまさに日本のIT化への遅れは肌で感じていた)
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特に第3章、第4章がおもしろかった。半導体業界について、ファンドリーからファブレスまでを俯瞰して学ぶことができた。
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AI技術に興味がある人におすすめの一冊。
キーワードは「ファブレス企業」と「GPU」。
本書は、NVIDIAがどのような企業かを詳しく語るというよりも、日本の半導体企業がなぜ停滞してしまったのかに焦点を当てている。今の日本の開発環境では新しい技術が生み出すことはできないかもしれない。
筆者は「読み飛ばしてもいい」と書いている部分もあるが、途中に登場する半導体やCPU、GPUの解説はとても重要で、しかも非常にわかりやすい。そこを理解できれば、NVIDIAがなぜ飛躍できたのかが自然と腑に落ちるはずだ。
全体を通して、これからAIを活用していきたいと考える人にとって、とても興味深く読める内容だと思う。
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オーディブルにて。急に名前を聞くようになったエヌビディアとは何者なのか知りたくて。
私だけが知らなかったわけではなくて、本当にものすごい勢いで躍進している企業だということがわかった。ソフトウェアもハードウェアもどちらも強い企業ということもわかった。が、全体的に私には難しく理解しにくかった。 -
オーディブルで聞いたから流し聞きのところも多いけれど、エヌビディアや半導体について熱く語られている印象。日本が半導体部門で遅れている理由も語られている。
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2025/08/17
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伝聞情報が多く、ネット記事を見ている印象を持ちました。
肝心のNVIDIAの情報は体感で1/3くらいしかない印象です。
なぜNVIDIAが強いのか、ネットで知ることのできる情報以上のものは無かったように思います。 -
AIの進化が半導体の進化を引っ張り、そしてデータセンターなどのインフラも加速度的に進化していく。
そんな未来像がリアルに描かれていて、NVIDIAという企業の「今」と「これから」がよくわかる一冊でした。
特に印象的だったのは、グラフィックチップからAIインフラへ事業の軸を切り替えた大胆さ。
周囲が迷う中で踏み出し、時代を先取りした決断力は本当にすごいと思いました。
また、「ボスはプロジェクト」という社風もユニークで、全員で同じ方向を向いて進む強い組織文化が、今のNVIDIAを支えているのだと感じました。 -
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TSMCからすると日本人は働かない。やらされ仕事でなく自身の裁量でやる仕事が多くモチベーションが高いため。ARMの中立性は重要でNVIDIAからの売却を逃れた。レイトレーシング、デジタルツイン、Omniverse といった重要概念が本の序盤で早々に登場する。ファブレスへの移行に乗れなかった日本。
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流し読み。
ITとか半導体に詳しい人はちょっと物足りないかも。
NVIDIAそのものの話よりも半導体産業の歴史、AI技術の基礎とNVIDIAの関連みたいな話が多く、NVIDIAの強さの秘密みたいな本ではない。逆にNVIDIAを全く知らない人には良い入門書かと。
日本の半導体メーカーの金払いの悪さみたいなところはとても参考になった。どの産業でも同じなんだなと。日本企業はあまりに品質重視しすぎて世界でも異様な要求基準になり、結局世界から見放されるみたいな。産業をエコシステムと捉え適切にお金回していかないと立ち行かないよね。。
あと最後のNVIDIAはAgreementよりもAlignmentを重視しボスはプロジェクトであるというのは良い方針かもね。大きな組織で全員のAgreement重視してたら全く物事が進まないからな。。 -
読みたかった本。
やっぱりAIを使う側になるスキルをつけるべき -
あまり踏み込んだ内容ではないのでちょっと物足りない。初心者向けとして、雰囲気をつかむには良いかも。
同じくテック巨人でNVIDIAの盟友TMSCの本は、本家台湾から詳しい本が出ていが、エヌビディアは世間一般的にはここ数年で注目されだした会社なので良質な翻訳本とかはまだないのかな。
日本人による「NVIDIA大解剖」というのが3月にでており、ディープシークまで含んでいる。ちょっと注目。 -
日本の半導体産業が衰退してしまったのは、◯◯のせい
という話を目にしたことがあったが、実際には時代の変化に適応していなかったことが原因だとわかった。
そしてエヌビディアが繁栄している理由は、AIにいち早く目をつけ、それのための半導体を提供するようになったからのようだ。 -
【この本のテーマ】
グラフィックチップのメーカーからAIの企業になったNVIDIA(エヌビディア)を軸に、AI技術のこれまでとこれからを考察。
【概要】
全12章で半導体産業やAIの歴史とともにNVIDIA創業からAI企業への転身と、これからのAIについて考察されている。
1〜3章は、半導体企業のトップとなり、AIの企業へと転身したNVIDAの今について。4〜8章は、日・米の半導体産業の歴史。9章はNVIDIA創業から現在まで、10章でNVIDIAの幅広い提携、11、12章はAIの進化と今後について。
【印象に残ったポイント】
3Dグラフィックチップで実績を積んできたNVIDIAだが、そのきっかけは日本のゲーム業界のハードウェア性能競争にあった。実際、NVIDIAはセガの当時の副社長であった入交氏から出資を受けていたり、日本のゲーム業界との関係性が深い。
また、NVIDIA成長の傍ら、日本の半導体産業の勃興と衰退についても触れられている。特に衰退に関してはさまざまな要因があろうかと思うが、主な主張として、日本の半導体産業は総合電気メーカーの1部門にしか過ぎず、正当な投資がなされなかったことと、国のIT投資が少なすぎることが挙げられている。
最後に、AIの現在地とこれからの未来について触れられている。ChatGPTをはじめとする生成AIがコールセンターや新人研修、AIアシスタントとしての業務自動化などさまざまな効率化を実現する裏で、NVIDIAのAIチップがその性能向上を推進している。NVIDIAの「i am ai」というビデオでは、宇宙観測や核融合技術、医療、自動運転、オーケストラの作曲まで、実に幅広い分野でAIが活用できるポテンシャルが描かれている。
【気づき】
AIに関してはNVIDIAやIBM、OpenAIなどの米国企業がダントツで未来を創造し続けており、日本企業には到底追いつけないレベルになっていると感じた。日本企業、日本の生活者は、こういったAIを使う「ユーザー側」にならざるを得ない時代に突入しているという一種の開き直りのような境地に達した。
また、この本の全体の印象としては、題名に「NVIDIA」と謳っているものの上述の通り多くのページ数が半導体産業の歴史や産業構造にあてられており、NVIDIAという企業や創業者ジェンスン・ファン氏への深掘りが物足りないと感じた。もっと創業者の想いや企業風土、開発現場の実態などに切り込んだ骨太の内容を期待していたが、そもそも米国企業について日本人記者が書くことは難しいのかもしれないので、今後の洋書翻訳本の登場を切望する。 -
エヌビディアの創業から成長の過程となぜ強いのか?を分かりやすくまとめた本。
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これだけ進化の早い業界なので、もっと普遍的なNvidiaの芯の強さの深掘りみたいなものを読みたかった。どこからか持ってきた情報を浅く繋げたという感じ。情報系を専門に働いている人は読まなくて良いと思う。
津田建二の作品
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