星をつなぐ手 桜風堂ものがたり (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569900858

作品紹介・あらすじ

小さな店だからこそ大きな悩みがある。田舎町の書店で起こる優しい奇跡を描く、全国の書店員が共感した感動の物語、待望の続編。

感想・レビュー・書評

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  • 読書スランプであった私を、また癒やしてくれた『桜風堂ものがたり』に感謝です。

    本作『星をつなぐ手 桜風堂ものがたり』は前作『桜風堂ものがたり』の続編になります。前作で大型書店の書店員である月原一整は、あるトラブルによって長く務めていた書店を去り、田舎町の小さな書店の店主を務めることになりました。本作は月原一整と小さな『桜風堂書店』の新たな奇跡が綴られた物語になります。

    前作では月原一整や2つの書店の人々の優しさに涙しましたが、今作は前作以上の絆の強さや人への感謝が強調され、この世界の住人として私も傍で働いてみたいと憧れ、暖かい涙がポロリと頬を撫でました。

    読者によって「出来すぎた物語だ」「現実ではあり得ない」と思われるかもですが、村山早紀さんの描く桜風堂ものがたりは、疲れた現実を一時だけ癒やしてくれる付箋のようなものだと感じます。改めて素敵だと感じました。

    最新作で単行本の『桜風堂夢ものがたり』も心が疲れた時に読もうと思います♪

    • みんみんさん
      村山さん他の作品ファンタジーっぽいですね♪
      読んでみます‹‹\(´ω` )/››
      村山さん他の作品ファンタジーっぽいですね♪
      読んでみます‹‹\(´ω` )/››
      2023/09/27
    • マメムさん
      みんみんさん、未読でしたら『魔女たちは眠りを守る』オススメです♪
      みんみんさん、未読でしたら『魔女たちは眠りを守る』オススメです♪
      2023/09/27
    • みんみんさん
      了解です(・`◡︎´・)ゝ
      了解です(・`◡︎´・)ゝ
      2023/09/27
  • 現実ではこうだ、とか全く考えずに読むべき本。
    綺麗な世界にどっぷり浸かったってたまには良い。
    みんなが喜んでくれて良かったね。
    君がずっとひたすらに、著者のために、本のためにって考え、行動してきたことが実を結んだんだよ。
    自信をもってね!

  • 桜風堂書店のその後が気になって、すぐに続編を手に取りました。
    日々増え続けているこれだけ沢山の本がありながら、これらの本がこの世から無くなるわけではないのに、書店だけが町から消えていくなんて、ほんとうに寂しいです。
    丁寧な人物描写が素晴らしくて、この本にすっかりのめり込んでしまいました。
    地方の小さな桜野町が、知らず知らずのうちに大きな舞台となって、気がついたらいつのまにか壮大な物語となっていました。
    あとがきに加えて、文庫版のためのあとがきも寄せられていて、作者村山早紀さんの心優しい人柄が思い浮かびます。
    それと同時に、物語に登場した人々のその後も知ることができ、大満足です。
    こんなに心温まる作品に出会えてとても嬉しいです。

  • 桜風堂物語の続編だと知り、楽しみにしていました。
    主人公、一整の周りに集まる人は
    誰もかれも優しく温かでそっと手を差し伸べてくれるそんな人ばかり。
    読みながら、私までとても居心地が良く、ずっとずっと見ていたいような、続いてほしいような
    そんな物語でした。
    私にとって
    本屋は昔から、憧れの職業でしたが、
    あらためて、これほど奥の深い、仕事だと初めて気づきました。
    みなさん、本に対する愛がいっぱいで自分の仕事に誇りを持ち楽しく働いていて、
    街のこういう本屋さんが、閉店することなく
    ずっとこれからも続いてほしいです。

    心に残る素敵なお話でした。

  • 前作の「桜風堂ものがたり」から、更に一整を取り巻く優しい人々の輪が広がっていきます。温かい気持ちで読み終わりました。人を想いやる事ができる人は、人に大切にしてもらえるのだと感じました。
    あとがきに登場人物のその後が書いてあるのは、ここの皆さんの感想で教えて頂きました。読み逃さずにすみました。

    • アールグレイさん
      こんばんは、bomayuさん!
      GWも終わり、あっという間でした。私は、東京郊外ですが、図書館は予約本しか借りられません。開架は全て閉鎖中で...
      こんばんは、bomayuさん!
      GWも終わり、あっという間でした。私は、東京郊外ですが、図書館は予約本しか借りられません。開架は全て閉鎖中です。イヤですね。今頭を使わず読める本を読んでいます。
      「居酒屋ぼったくり、おかわり2」です。1~11巻で終わったと思っていたのですが、おかわり、というオマケがでたと思ったら、その2です。嬉しい悲鳴です。
      この本、知ってますか?もう1冊借りてきたのですが、Day to Day で、これがブ厚い!久しぶりに、こんなにブ厚い本を手にしました。bomayuさん、大阪?違いますよね。bomayuさんのお薦め本、ありますか?
      \(^_^)/
      2021/05/05
    • bomayuさん
      ゆうママさん、こんばんは!
      居酒屋ぼったくり、おかわり2ってすごい題名ですね(笑)検索してみたら面白そうなので探してみます。私のおすすめと言...
      ゆうママさん、こんばんは!
      居酒屋ぼったくり、おかわり2ってすごい題名ですね(笑)検索してみたら面白そうなので探してみます。私のおすすめと言うか、今読んでいるのが「蜜蜂と遠雷」です。活字から音楽が聞こえて来ると評価の高い本ですが、面白いです!
      2021/05/09
  • 本を通じてここまで人が集まって支え合うのが素敵で、この物語を頭に描くとすごく優しい気持ちになります。

  • 桜風堂ものがたり続編。一整君が桜風堂書店に移ってからの話。
    読者含めて本にまつわる人達の事を考え、誠実に向き合ってると、周りの人達から助けられる良い話でした。打算なく自分の出来る範囲で周りの人達に良くしていこうとと思った。
    こちらも気持ちの良い話だった。

    • マメムさん
      初コメです。
      街全体が活気付いていく様は、気持ちが暖かくなりますよね。寒くなってきた今に丁度よい温かさを感じます♪
      初コメです。
      街全体が活気付いていく様は、気持ちが暖かくなりますよね。寒くなってきた今に丁度よい温かさを感じます♪
      2023/11/29
    • いわっちんさん
      そうですね。暖かい気持ちになりました。コメントありがとうございます♪
      そうですね。暖かい気持ちになりました。コメントありがとうございます♪
      2023/12/02
  • いいことをしている人には良いことが返ってくる。
    そんなお話。

    出てくる人がみんな優しく、主人公に協力的で
    経営困難なのに暗い感じがしない
    理想な優しい雰囲気が溢れる個人書店のお話。
    実家の近くにもそんな個人書店があったのに気がついたらジムに変わっててその時のもうここでは買えないんだなという残念な気持ち、本を買っていた時の思い出が蘇ってきた。
    電子媒体での購入だと感じられない温かさと購買戦略
    本はリアル書店で買いたいなって思いました。

  • 桜風堂ものがたりの続編ということで楽しみにしていました。想像以上の満足度で心温まるストーリーでした。物語に出てくる本や伝説も続きが読みたくなりました。桜風堂や銀河堂書店のような本屋さんが地元にもあればいいのにと羨ましくもなりました。ただ本を買うという以上に、そこでの出会いや物語を大事にするというお話にとても感動しました。
    また前回以上にそれぞれのキャラクターのお話に深まりがあり、面白かったです。みんなの恋の行方も気になるところですね。

  • 桜風堂ものがたりの続編
    そして完結作らしい
    でも、完結と言いつつ続巻出てるけどね?

    以下、公式のあらすじ
    ----------------------
    田舎町の本屋と、ある書店員の身に起こった奇跡を描き、全国書店員の共感を集め、2017年本屋大賞5位になった『桜風堂ものがたり』。その続編の登場です!
    郊外の桜野町にある桜風堂書店を託され、昔の仲間たちとともに『四月の魚』をヒット作に導いた月原一整。
    しかし地方の小さな書店であるだけに、人気作の配本がない、出版の営業も相手にしてくれない、という困難を抱えることになる。
    そんな折、昔在籍していた銀河堂書店のオーナーから呼び出される。
    そのオーナーが持ちかけた意外な提案とは。
    そして一整がその誠実な仕事によって築き上げてきた人と人とのつながりが新たな展開を呼び、そして桜野町に住む桜風堂書店を愛する人たちが集い、冬の「星祭り」の日に、ふたたび優しい奇跡を巻き起こす。
    今回も涙は流れるかもしれません。しかし、やはり悲しい涙ではありません!
    ----------------------

    桜風堂書店のその後と、銀河堂書店の方との繋がり
    書店業界の問題点や課題点、そしてリアル書店の希望が見える展開
    やはり、今作も魔法や不思議な出来事は起こらないけど、偶然の重なりが上手くいきすぎて、理想的な書店のファンタジーに思える


    小規模書店での配本問題
    そもそも、本の出版数が増えているのと、逆に一作品あたりの刷数が減っているわけで
    大型書店ですら行き渡らない本が多数なのが紙の本の現状
    これは出版業界全体の問題なんだよなー

    リアル書店の存在意義があるかについてゲームクリエイターが語っていたけど
    前作を読んで思った私の主張そのものを代弁してた
    まぁ、この辺の感覚は本好きなら容易に思うところではある

    直近の出来事として
    togetterで見かけたマンガシリーズを買おうと思ったけどamazonでも正規の本は品切れだし
    中古も不当に高額になっていたりするし
    たまたま街中に行く用事があったので大型書店を回ったけど取り扱っているのでシリーズ最新巻と前巻くらいで
    今からシリーズを読みたい私がいるのに買えないという状況だったわけで
    そりゃぁ電子化の波はじわじわと迫ってくるだろうし
    容易に注文できるオンラインサービスの方にお客さんは流れるわなぁと思う


    小規模書店の場合、書架の充実っぷりがジャンルによって異なるという描写
    一整さんですらそうなんだったら、オールジャンルに強い小規模書店なんてまぁないでしょうね
    個人的には、地域に根ざした書店は特定のお客さん向けの本棚でもいいと思うんだけどね


    星祭りの言い伝えと、その真相は中々いい
    こんな構造の言い伝え好きだなー

    そして今回のファンタジー展開のサイン会
    大御所作家さん、一整さんきっかけで初小説がヒットした元脚本家、一整さんの従兄弟で若者人気のある作家さん
    トントン拍子にここまで都合よく作家さんが集まり、地域住人の協力も得られ、そもそも大型書店と提携していたので応援の人員を送ってもらえるとかって展開がもうファンタジー
    でも、各エピソードは実際にありえなくはないという可能性が絶妙なリアリティのバランスになっている

    こんな人の繋がりが描かれている作品が好きだし、こんな作品ばかり読んで要られたら幸せだろうなぁと思う



    今作で一番よかったと思うところは、一整さんが相談したときの返信
    「人々は物語を求めている」

    そうだよなぁ
    人は実際の出来事でも何かしらの感動エピソードを欲するものだし
    まったく関係ないところにも関連性を見出してしまうものですからね
    でも、前作の冒頭の展開が本好きにとってリアルに起こった悲しい事件・事故なだけに
    物語の中だけでも幸せな展開になってほしいと思う

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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