あの日、小林書店で。 (PHP文庫)

  • PHP研究所 (2024年10月3日発売)
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本 ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784569904467

作品紹介・あらすじ

 2024年5月、惜しまれつつ閉店――。伝説の書店をモデルにした、仕事と人生に効く「感動のノンフィクション&ノベル」!

 なんとなく社会人になった、出版取次の新入社員・大森理香。悩んでいた理香を上司が連れていったのは、わずか 10 坪しかない町の小さな書店だった。この書店の店主・小林由美子との出会いをきっかけに、理香の仕事と人生への考え方が少しずつ変わっていく――。

 店主と出版取次・新入社員との心温まる交流と成長ストーリー。文庫版は、書き下ろし「5年後、あの日の続き」(30ページ超)と解説(社納葉子・ライター)が加わりました。

 「『そもそも、私は何で大阪支社なんですか? 何で営業なんですか。どうして大販に入ったかを書店の人にも言えない自分が、何でここにいるんですか? 私より向いている人間いっぱいいたはずです。何で私が大阪で、何で私が営業で、何でこの場所にいるのかがわからないです。教えてください』心にずっと溜まっていたものを一気に吐き出したら、涙がとめどなく溢れ出てしまった」(本書より)

 『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』を改題し、再編集。

感想・レビュー・書評

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  • 尼崎市の立花商店街にある本屋さんを切りもりしてきた由美子さんの話。
    実話のエピソードに新入社員の女子がアレンジを加え登場しますが、心温まるお話に震えました。特に由美子さんのご主人が出来た人でひとつひとつのエピソードに愛が感じられるのです。
    2020年「仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋さんで学んだ」で刊行された単行本を改題して文庫化した作品ですが、5年後の続きが書き加えられてます。
    小林書店は今年の5月に閉店したそうなんですが多くの人に愛されて惜しまれながら笑顔で見送られるんです。
    最後は涙腺崩壊してしまいました。

    かなさんは昼休憩にラストまで読まないことを、ゆめゆめお忘れなきようにっw
    読了後にYouTubeで小林書店の最後の日も観られると臨場感あふれますよw
    https://m.youtube.com/watch?v=DyiFjbaMPRU

    • かなさん
      つくねさん、おはようございます!
      この作品読みたいんですよぉ〜!!
      でもね、図書館には入ってなくって…
      読みたいのに読めないんですよぉ...
      つくねさん、おはようございます!
      この作品読みたいんですよぉ〜!!
      でもね、図書館には入ってなくって…
      読みたいのに読めないんですよぉ(¯―¯٥)
      図書館に入れてほしいけどなぁ…
      リクエストかなぁ…それとも入手する方法を考えるか^^;
      あ、でも、もし読めるようになっても
      お昼休みエンディングは避けるようにしますね(〃∇〃)
      ゆめゆめ忘れませんよ♡
      2024/11/04
    • つくねさん
      かなさん、こんばんは!

      業界の仕組みもわかってためになりましたよ
      いつか読んでくださいねw
      かなさん、こんばんは!

      業界の仕組みもわかってためになりましたよ
      いつか読んでくださいねw
      2024/11/04
  •  本書は、実在する、いや実在した尼崎市の小さな書店が舞台となっています。小林書店の店主・小林由美子さんが語るエピソードを軸にして、出版取次でまるで自分に自信のない新入社員・大森理香を主人公にした、「実話ベースの書店物語+主人公の成長物語(自己啓発書か‥)」です。

     2020年に刊行された単行本の原題は、『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』だったそうで、内容はそのまんまです。
     この書店は、今年の5月に惜しまれつつ閉店し、この10月に改題・追補(閉店への経緯、最終日のドラマ)され文庫化されました。

     周囲から愛される書店が閉店を余儀なくされる悲しい現実は、今の世の中では氷山の一角かもしれません。ただ、小林さんのエピソードが語り言葉で書かれているせいか、悲壮な印象が感じられないのです。
     おそらく、ご本人の関西人(細かな県民性の違いは判りません)特有?の、人懐っこくテンポの良い話や義理人情に厚い等、少々の事ではへこたれずに笑い飛ばす人柄の為せる技なのかもしれません。

     主人公・理香を通して出版界の現状も描かれますが、取次として担当した小林書店の物語がやはりメインでしょう。実話ベースだけに、小林由美子さんの圧倒的な人間力が、リアルに伝わってきます。
     温かさ、希望も感じましたが、これからの時代に(特に町の小さな)書店はどう生き残っていくか‥、また強く深く考えさせられました。

     本書の、いや小林書店のドキュメンタリー映画があるんですね。YouTubeの予告編を拝見し、観てみたくなりました。
     由美子さんとの関わりから、新人の理香が次々と企画・イベントを成功させていくのはやや短絡的に思えましたが、本と本屋が好きなので、甘めの☆4

  • ノンフィクション&ノベルの作品

    出版取次の大手企業に就職した
    新人女性「大森理香」の成長物語

    主人公は出版取次企業に就職したにも関わらす
    本を読むことが身近ではなかった女性

    この女性に気付きや気持ちを渡してくれるのが
    「小林書店」であり、店主の由美子さん。

    由美子さんが話してくれる長い話は決して成功体験からくる自慢話ではなく、こんなことをして楽しかった。最高の思い出なの、だから話したいの!と
    明るい気持ちに彩られている。

    惜しまれつつも閉店した実在の町の書店という場所にこんなに素敵な人がいる。それだけで、胸が熱くなった。

    周りの人を愛して大切にして、自分も心から楽しんで生きてきたからこそ見えたものが由美子さんにはあったんだろうな。

    由美子さんの願い
    「どうか、町の書店を育ててくださいね」

    町の書店、少なくなってるけどまだまだ頑張ってもらいたいし、私も訪れて応援したい。

    そして、いつか由美子さんに私も大好きな本を持って
    会いに行きたい。

    いやー、こんなに胸熱な作品とは思わなかったので
    最高だった。
    仕事にきちんと向かい合おうと背すじが伸びる作品なので読者好き以外の方にも是非読んでいただきたいと思った。

  • 皆さんが高評価つけているのが
    少しわかりました
    読んでいて、忘れてしまっていた感謝の気持ちなどを思い出せた
    取引先が多くなるにつれて疎遠になってしまったり、甘えてしまっている自分がいる事も
    思い出した
    読んでいて涙が出る場面もありました
    月曜日からこの気持ちを大事にして
    働こうと思いました

  • ある日ふと訪れた本屋さんが「この本オススメ!」していたので読んでみる。

    実在した小林書店。つい最近閉店されたそう。
    うん、これは確かに、本屋さんからはオススメしたい本だろう。町の小さな本屋さんの本を売る姿勢が凄い。只者じゃない。熱い。

    本に纏わる楽しそうな色々なイベントが、沢山出てくる。こういう場所に一度参加してみたいなあ。それと読んだことない本が沢山登場する。これらも早速読んでみたくなり、今日急いで図書館で借りてきました〜♪
    ...え?そこは本屋さんで買いました〜♪ではないんかい!ヾ(^o^;) オイオイなんかごめんなさい...。

  • あなたにとって人との繋がりとはなんですか・・・

    実際にあったノンフィクション&ノベル本
    舞台は兵庫県の尼崎の小さい本屋さんです。
    正直、自分は知らなかった・・・、お恥ずかしい限りです。

    内容は人との繋がりと尊さを大切にすること、
    それが、いつか自分に返ってくる。
    自分の行動がなにかしら人の為に貢献できているのか、人を敬っているのか。
    自分の人に対する習慣を見直すきっかけになった気がします。

    当たり前のようで当たり前できないのが人なのでしょうね。
    人生の大切さを学んだ気がします。

  • 『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』を加筆、文庫化したもの。半分小説で、半分本当のこと。
    地元の本屋さんには、この本、入り口にたくさん積んであるのですが、他の県ではどうなのかな?

  • 話題になっているというだけの理由で本書を読み始めた。単に「出版取次会社」の新人営業ウーマンである主人公の物語なのだと思って読んでいたのだが…。
    後になって主人公の成長物語(ノベル)と実在する小林書店(本屋としては2024年5月末に閉店)とその店主のエピソード(ノンフィクション)を融合させた作品であることを知った。
    文庫版のベースとなっている『仕事で大切なことはすべて尼崎の小さな本屋で学んだ』を改題し、再編集した作品であることも。
    仕事や人生におけるヒントが鏤められた作品だった。なるほど、凄いな、でもなかなか実践は難しいよな、と思いながら読み終えた。小林書店店主と私の決定的な違いは、知恵を絞り実践したか、良い話だけれど実践は難しいと思っただけなのかなのだろうな。
    町の本屋さんが姿を消しつつある今、本は通販で買うか電子書籍をDLして読むかになってしまっている。大型書店には無い街の書店の魅力を改めて思い出しながら、あとがきや解説まで一気に読み終えた。

  • なんとなく社会人になった、出版取次の新人社員である理香の成長物語と兵庫県尼崎市にある小さな書店・小林書店の店主である由美子さんのエピソード(ノンフィクション)を融合させた、「ノンフィクション&ノベル」の作品。
    とっても楽しく読ませて頂きました❁⃘*.゚

    中でも由美子さんが語る様々なエピソードは、どのお話にも大切なことがたくさん詰まっており、本当に素晴らしくて感動しました!
    出会えて良かったと思える一冊です‪(*´꒳​`*)

    まだ読んだことがない「百年文庫」も気になったので、機会があれば読んでみたいと思います!

  • 最後までスラスラと読む事ができた。
    印象に残ったところがあり、
    不思議なことに、仕事の、会社の、まわりの人たちのええところ探しを日課にすると、急に景色が変わった。
    なんでもそうだけど、いいところ、ブラス面を
    みるようにすると、今まで自分が見ていた景色が
    ガラッと変わるというのは、とても興味深かった。

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著者プロフィール

コピーライター。湘南ストーリーブランディング研究所代表。
大阪大学人間科学部卒業後、大手広告代理店勤務を経て独立。数多くの企業の広告制作に携わる。東京コピーライターズクラブ(TCC)新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞など受賞歴多数。特に企業や団体の「理念」を一行に凝縮して旗印として掲げる「川上コピー」が得意分野。「物語」の持つ力をマーケティングに取り入れた「ストーリーブランディング」という独自の手法を開発した第一人者として知られる。現在は、広告制作にとどまらず、さまざまな企業・団体・自治体などのブランディングや研修のサポート、広告・広報アドバイザーなどもつとめる。著書は『物を売るバカ』『1行バカ売れ』『コト消費の嘘』(いずれも角川新書)、『キャッチコピー力の基本』(日本実業出版社)、『江戸式マーケ』(文藝春秋)など多数。海外においても「ストーリーブランディング」をテーマにした本がベストセラーになっている。

「2023年 『ストーリーブランディング100の法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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