いろいろへんないろのはじまり

  • 冨山房
4.05
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本棚登録 : 874
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784572002051

作品紹介・あらすじ

昔、色のない時代がありました。魔法使いが、最初は青、次は黄色、その次は赤の世界をつくりだします。でも、一つの色だけでは、なんだか落ち着きません。そこで色を混ぜ合わせると、どうなったでしょう?

感想・レビュー・書評

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  • もしも世界に色が無くて、辺りいちめん灰色一色だったとしたら。
    花が咲いても空が晴れても片想いの人と目が合っちゃった時も、灰色。ある意味でずーっと落ち着いた気持ちで居られるのかもしれないが、生活に起伏やメリハリが生まれなくて、やっぱり味気なくて詰まらないものだと思う。

    そんなある日、さすがにうんざりしたまほうつかいが薬を混ぜたり呪文を唱えたりしてなんやかんやするうちに、壺の底に妙なものが出来ました。
    それを色々なものに塗りつけると良い感じ。それを見た人々も我も我もと集まって来ては更に色々なものに塗り始めます。

    すると、世界は灰色ではない色で塗り潰されることになりました。ところが…
    という、とってもゆるいお話。

    何事も尚、過ぎたるは及ばざるが如し。
    施しに対して難癖で返す大衆。
    悩むまほうつかい。

    最後は上手い事収まるべき形に収まるが、いきさつにはちょっぴり複雑な気持ちになりました。

    色の効能について学ぶことも出来る絵本です。


    49刷
    2022.11.5

  • 小学低学年の頃ハマった本。寝る前に何度も読んでもらった。

    色がない世界から、カラフルな世界へ。
    女の子なら、絵本の中のファッション小物を自分で選ぶ楽しみも。

    カラフルな色のある世界が当たり前だと思っていたが、当たり前ではないかも!と子供心に胸を躍らせた記憶がある。

  • ずっとむかし、いろはなくて、ほとんどがはいいろ。
    魔法使いが色を作って世界が色づきました。青、黄、赤。でも、人々は悲しくなったり、怒りっぽくなったり、問題がおきます。さあ、魔法使いは毎日毎日新しい色を作ろうとしますが、できるのは三色ばかり。世界はどうなってしまうのでしょう?
    挿絵の色が印象的なのと、アーノルド·ローべルの絵本で、読み聞かせの機会があるのが良いですね。

  • 色の世界を描いた絵本。
    高学年に読んであげたいなあ。
    色が生まれていく感じを見て欲しい。

  • たくさんのふしぎの次号が「いろいろ色のはじまり」というタイトルで、ふと思い出したなつかしい絵本。原書は1968年、日本語訳は1975年。当時三歳、刊行後わりとすぐにどこからかいただいたのだろうか? 私にとってアーノルド・ローベルとの出会いの一冊(有名な「がまくんとかえるくん」は実はおとなになってから)。

    世の中がまだモノクロだった頃(はいいろのとき)、それを倦んだまほうつかいが世界に色をつけることを思いつくのだけれど、単色の世界はどれも不評で、曲折を経て最後はさまざまな色のある世界になってめでたしめでたし、とすごくおもしろかった記憶。
    まほうつかいといっても呪文ひとつで色を一変できるわけじゃなくて、大量に絵の具を作って、それで身の回りのものを塗り尽くすというアナログなところが今読み返せばおかしい。人々に文句を言われればがんばって別の色を作ったり、自分の作った色の世界のせいで心身の調子を崩したり逆ギレしたりするあたりもおかしい。
    この絵本で、色の三原色も、混色で紫色や緑色、橙色が作れることも、青はなんとなく悲しくなり、赤は怒りっぽくなるといった色のイメージも覚えた。

    ちょうど帰省してひさびさにページを開いてみて、原題「The great blueness and other predicaments(大いなる青とその他のいろいろな苦境)」の日本語訳はじめ訳文のうまさに感じ入った。思っていた以上の名作だと改めて見直した。

  • 色は気持ちに影響する。
    青の時代は悲しい気持ちになり、黄色はチカチカして、赤は怒りっぽくなる。
    最後はカラフルに。色の大切さ、人の気持ちとのつながりを優しくつたえる。とてもかわいくステキな絵本、

  • これをちょっぴり、あれをちょっぴり。なんて便利な表現(笑)
    一色だけの世界って味気ないんですね。
    どうして新しい色を毎回全部に塗ってしまうのか、突っ込みたくなりますが、1色が当たり前の世界にいると分からないものなのかもしれません。
    色には様々なパワーがあって、いろんな色があるからこそ調和が取れているんですね。
    色とりどりの世界はやっぱり華やかで素敵でした。

  • めちゃくちゃいい!!独創的かつ科学です
    当たり前に色をみているけど
    色のない世界はなんて不幸なのだろ!
    色を塗りたくなる1冊

  • 図書館本。展覧会に行ってから探求しているアーノルド・ローベルの本。黒と白だけの街から、青色だけの街、黄色だけの街、と塗り替えてようやくカラフルな街にたどり着く。アーノルド・ローベルのいい塩梅の脱力感が私は好き。

  • 2019.6 2年生 約10分
    国語で『おてがみ』を習っている2年生に読みました。この本もアーノルドローベル作です、と最初に伝えると小さな声で「あっ!」と数人の反応がありました。絵の細かい部分は見えにくかったと思いますが、物語に応じて赤のページ、青のページ、黄色のページと単色で表現されているのでインパクトがあります。最後のカラフルなページで「わぁっ!」と歓声が上がったときは読んでいて嬉しくなりました。

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著者プロフィール

アメリカ・ロサンゼルス生まれ。プラット・インスティテュートで学び、1961年、ハーパー&ブラザーズ社の編集者と知り合ったことがきっかけで『かえってきた さけ』の挿絵で、絵本作家としてデビュー。翌年には、文と絵の両方を手がけた『マスターさんとどうぶつえん』を発表する。1970年『ふたりはともだち』が誕生し、そのシリーズで絵本作家としての不動の地位を築き、54歳で亡くなるまで、100冊以上の作品を残した。

「2023年 『ダッドリーくんの12のおはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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