大二病 「評価」から逃げる若者たち (双葉新書)

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575154450

感想・レビュー・書評

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  • できれば在学中に知りたかった。
    社会人になってから学生と接すしたときに感じた「…ん?」という違和感の原因はこれか、と納得。

  • 読んでて、ゼミの頃を思い出してた。
    自分が大学生の時に塾のバイトをしてた時の生徒が大学生になり、その子達数人と最近会う機会があったが、確かに何か世の中(というか仕事)に関して変なフィルターをかけて見てるなぁ、潔癖やなぁと思ったことも多々。

    就活自体の仕組みがどうこうというのではなく、仲間内での承認を求めてたりそれだけで満足してしまって自己満足して社会に文句垂れてる(大ニ病)んじゃなくて、早く社会で泥まみれになれるために(普通の大人となるために)就活というのは1つのツールとして有効活用出来るよという話。


    今までのゼミ生のエピソードを交えつつ、話が進んでいく。
    難波「軍団」ではなく「戦隊」という話もすごく懐かしかった。 今、実はパクらせてもらってます。笑
    あのプレゼンも、今となってはホントにいい経験だったと思える。 パフォーミングアーツ系の能力をあんな間近で見る経験もゼミがなかったら無かったかもしれへんし。笑


    就活の時の進路が働くこと全てではないし、とりあえず働いてみて、やっと自分の方向が見えてくるというのもその通りやと最近よく思う。
    年上にそこまで気に入られようとするわけでもなく、組織として動くことをそこまで好まないのに、図体のでかい組織におると、仕事やキャリアはどんどんレベルアップしていくが、初めてそこでどういう方向に行くべきかやっと見えてくる。

    それと、気づけば、「承認はあくまでも何かをやった結果であって、目的ではない」って考えて欲しいのは、長くお局的になってしまってる会社組織の人にも当てはまる気がした。笑

    選択する側ではなく、選択される側、評価される側であることという視点がいつの間にか抜けてしまってる気も。


    なので、もちろん、リアルタイムの大学生にも読みやすいと思うが、一度就活を経験して働き出して数年経った人が思い返して読むのにもええ本やと思った。

  • Twitterは常に人に見られてることを意識して。就活始まったら全消ししなきゃ

  • 中二病。高二病。大二病。 描かれる大学生の像に、ため息をつく人も多いかもしれない。しかしこの本自体もややテキトーだ。

    自分を直視することから逃げるな、という大学生へのメッセージはわかりやすく、社会化させるために読ませる分にはいいと思う。ただし本書には、若者の相手に疲れた教員のボヤキ・愚痴を含んでいるように思える。
    なおこの本はあくまで、社会に適応した大人による未熟な若者を対象にしたものであって、ジャッジする側(社会または立派な社会人たち)への社会学的な分析はあまり無い。
    個人的に、難波氏のこれまでの著作(新書含む)ほどは満足できなかったのが残念。

    というか、「大二病」は以降この意味で使われるのだろうか?

  • 2014年7月初版
    難波功士 著
    ==

    周囲からの承認が可視化されるメディア環境の中で仲間うちの承認を求めるあまり、大人からの「評価」から逃げがちな大学生。“就活”という経験はその病を抜け出すための対症療法の側面もある。

    と。学生はもっと異物である大人・社会人と交わることで、人間関係における対人摩擦耐性をあげるべし。”承認されない=不承認”という体験をもっとすべきだ。

    というような一冊。内容は、納得感あり。相変わらず読みづらい文章でありましたが…

  • 三葛館新書377.9||NA

    ちょうど中学2年生ごろによくみられる、大人にみせたい、背伸びしてみせたいという状態、中二病。それが中学校を卒業しても続き、大学2年生になっても陥っているという「大二病」。根拠はないけれど自信はたっぷりある、大ニ病の若者たちとは?
                                   (ゆず)                 
    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=68902

  • 若者論っぽいタイトルが、とてももったいない。就職、仕事についての話が主。
    新書であるにもかかわらず、文字が細かくて、中身のある内容でした。
    自分にとっても耳が痛い内容が多かったのだけど、こういう本が出て、いろんなひとの目に触れてほしいと思う。当事者の若者にとっても、大人にとってもそれは同じ。
    これは、また読みたい本です。

  • あれ?見覚えのある話と思ったら、冒頭部分をネットで読んでたということらしい。全般的に、これが新しい口語文体かもね、なんて変な感想を持ったのだけれど、紙の本を書く際にはちょっと砕けすぎと思われないかな?と気にするレベルの砕け方。しかし、一方でこれは紛れもなく「文字で表現する」ことを前提とした文体で、それは、音読してみようと試みれば実感できるでしょう。
    内容は……いや、就活世代の子供を持つ親としてはノーコメントだ。

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著者プロフィール

【編者】難波功士(なんば・こうじ)
1961年大阪府生。関西学院大学社会学部教授。博士(社会学)。『広告で社会学』(弘文堂)、『社会学ウシジマくん』(人文書院)、『メディア論(ブックガイドシリーズ基本の30冊)』(人文書院)など。

「2023年 『吉見俊哉論 社会学とメディア論の可能性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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