悪意

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 442
レビュー : 64
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575232646

作品紹介・あらすじ

「衝撃のたくらみ」加賀刑事執念の捜査。翻弄され尽くす快感と、くらくらするような結末。

感想・レビュー・書評

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  • 動機をつくる…と言う発想がおもしろかった
    深い話で良かった

  • 2015.1.19読了
    加賀作品3作目。いつもの形態と異なり、手記を加賀と被疑者の野々口の両面から進んでいく。この手記方式こそが今回のトラップにつながっているわけである。ともかく、読みやすかった。
    最後の追い詰め方はもっとぐーっとくるかなと思ったけれど、そこまで。
    それよりも加賀が教師を辞めた理由がリアルすぎる。これは怖い。とリアルに思った。

  • 物語が重層的で、ひじょうに読み応えがありました。犯人の動機が焦点になってきますが、そこに加賀が何故教師を辞めたかの原因も深く関わってきて興味深いです。至る所に現れる「悪意」の繋がりが浮かび上がってくる終盤には唸らされます。作家が当事者の話だけあり、「作家論」みたいなものが出てきて作者の考えの一面が見えたような気がします。加賀の過去が一つ明らかになるなど、加賀シリーズを読む上で欠かせない作品ですね。

  • 東野ミステリーでは個人的に一番かも。犯人探しでも手口の解明でもなく、「なぜ犯人は被害者を殺したか」の動機を探すという新しい切り口。そして、その結末は…。インターネットがない時代に、姿の見えない悪意を描き切ったという点でも素晴らしい。謎解き以外の部分では、「パソコン通信で原稿を送れるらしいね」などというセリフがなかなか味わい深い。加賀刑事って今何歳なんだ?

  • 2000.5

  • 東野圭吾らしいサスペンス。恩人であり作家仲間である友人を殺害した主人公。ゴーストライター、友人妻との恋愛が原因と思ったが・・・実は・・・。人の印象は真実を写すことがある。

  • 売れっ子小説家の日高が自宅で死体となって見つかる。
    加賀恭一郎の調べによって、簡単に日高の幼馴染でもある野々口が逮捕される。野々口は犯行動機を語ろうとしないが、加賀は野々口の家で少しずつ犯行に至った手掛かりを見つけ始める。

    観念した野々口は犯行理由を明らかにする。
    野々口は日高に脅されていた。日高の小説は野々口が書いたものだった。野々口は日高のゴーストライターだった。
    明らかになっていく被害者と加害者の関係。世間は野々口に同情し始める。

    だが、加賀は野々口の供述に騙されない。
    日高が野々口を脅すどころか、手助けすらしていた。もちろんゴーストライターなどではなかった。

    野々口が日高から奪おうとしたのは彼の命と彼の名誉。
    なぜ野々口はそこまでしたのか。歪んだ嫉妬。妬み。それは汚い悪意。

    みんな大好き加賀恭一郎シリーズ。
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    「死人に口無し」は、死者は何も語れないから何の釈明も出来ない、という意味のことわざ。

    例えば、2013年10月に起きた三鷹女子高生殺害事件では、被害者が亡くなった後も加害者が被害者の裸の写真をネット上に拡散させた。訳知り顔コメンテーターたちは”悪質なセカンドレイプだ、リベンジポルノだ”とかなんとか喚いて鼻息を荒くさせていた。
    それらの写真がどのように撮られたのかを想像することはできるけど、真実がどうなのかはわからない。死人に口はない。
    結局ストーカー殺人という、便利なカテゴリーに振り分けられたその事件は、何週間かはテレビを騒がせたけど、次の大きな事件が起こるとみんな一斉に見向きもしなくなった。人々が事件を忘れても、彼女の写真はインターネット上に残り続ける。
    死人には口もないし、何もできない。悪意が死者を汚す。辛辣を極める現象。

  • 加賀シリーズということで手にとりました。加賀の過去もわかって、いろんなミスリードがあってすべてひっかかりました(笑)
    私は好きな話でした。
    真実がきちんとしてよかったと思う。
    死人に口なしなのでこういう完全犯罪が成立していたらと思うとこわいなと思った。

  • 当たり前のことだけど、誰にでも子供時代があって、一日一日の積み重ねが今に繋がっているんだと、しみじみしてしまいました。
    本当に悪意!

  • 加賀恭一郎の目線、容疑者の目線と交互に話しが進むスタイルも新鮮だし、ストーリーも2捻りあって凄いと思う。さすが!

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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