世界のはてのレゲエ・バー

著者 :
  • 双葉社
3.30
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本棚登録 : 73
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575235388

作品紹介・あらすじ

落ちこぼれ高校生コオは、父親の転勤によりNYで生活することに。郊外の退屈な学校を抜けだし、ダウンタウンへ足を踏み入れたコオを迎えてくれたのは、ちっぽけなレゲエ・バーだった。不器用ながらも自分らしく生きているバー仲間との出会いから始まった日々は、コオに今まで知らなかった世界を見せてゆく。心から大切だと思える恋、ホームレス老人の生きざま、天才ミュージシャンの孤独な素顔、かけがえのない人の突然の死…。心揺れる17歳の少年は異国の街で、今ゆっくりと歩きだした-。

感想・レビュー・書評

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  • 父親の転勤でNYに行くことになった高校生のコオ。レゲエ好きの軟派な高校生が、NYの街角の小さなバーに通うことによって、ゆっくりと自分を見つめなおす青春小説。
    年上の女性カエとの関係や、失ってしまった昔の恋や、将来、というものが暑苦しくなく描かれていて、いい。
    野中ともその文章にはにおいと空気があって、NYの饐えた地下鉄のにおいや乾いた空気がずっと漂っているように感じた。
    レゲエという音楽がとても魅力的に感じられ、聴いてみたくなる一作。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ゆっくりと自分を見つめなおす青春小説」
      良いですね!野中ともそは全く読んだコトが無い作家さんだったのですが、調べてみると「カリブ海おひるね...
      「ゆっくりと自分を見つめなおす青春小説」
      良いですね!野中ともそは全く読んだコトが無い作家さんだったのですが、調べてみると「カリブ海おひるねスケッチ」や「ニューヨーク・アンティーク物語」が私好みかも!と思ってしまいました。。。
      2012/12/12
  • 心地よく読み進めていた一冊だった
    その心地よさはどこにあったのか

    陽気な表情をもつレゲエを背景に物語は進む
    そんな中で登場人物たちは小さな憂いが垣間見え
    その間を紡いでいくのが レゲエの歌の数々だった

    音楽と歌 その歌詞がつなぐ 物語の背景

    時にBGM 時にエンドロールの曲のように
    節々でメッセージのある歌が響いていく
    そんな数々の曲に出逢い直しながら読んでいった

    音楽と歌詞 そして物語の世界観に
    浸ることができたんだろう

    読み終わるのが惜しかった

  • バーで話しかけられた女の子を友だちの家に連れ込むような高校生・コウが主人公。父の転勤でニューヨークに行き、そこで小さいレゲエバーを見つける。レゲエ、恋、カメラ、ホームレス、死。いろいろなものがごちゃ混ぜになっている雰囲気が好き。それもレゲエの雰囲気なのかな。

  • いやいやませた高校生がいたもんだ.日本からニューヨークへ行ったコウジのレゲエと写真に魅せられた日々.家族にも好きな人にも斜めから眺めるような感じで適当な会話で上滑りしていく態度.だが元カノの突然の死ですっと深いところに潜って,もがきながらも浮かび上がって来た再生感が,これからいい男になる感となって,読後の印象は良かった.

  • 10代の少年がニューヨークという自由な地で、恋や死や友達、夢について考え、悩みながらも前に進もうと頑張る物語。若干、偶然すぎてムリがあるのではないかと思う出来事もあったが、素直に生きてる主人公やカエ、ホームレスの老人等に共感がもてる。自分の気持ちに正直に生きることについて考えさせられた。また読みたい作品。

  • 2009.3.20
    ん〜〜〜
    ちょっといろいろ説明し過ぎな感じ。

  • ニューヨークの匂いがする

  • すごい!ちょっと価値観変わった

  • いい加減な高校生コオが、父の転勤でNYに住むことになり、そこで入り浸る事になる小さなレゲエバーで出会った人々との交流で少しずつ世界を広げていく話。あまり好みな文体じゃない上に、設定が安易過ぎて、物事が上手く行き過ぎるというか薄っぺらいというか・・・最後までのめりこめずに終わってしまった。魅力的なキャラが出てくるだけに、かなり残念。

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著者プロフィール

作家、イラストレーター。ニューヨーク在住。98年「パンの鳴る海、緋の舞う空」で小説すばる新人賞受賞。主な著書に『フラグラーの海上鉄道』『宇宙でいちばんあかるい屋根』『カチューシャ』『世界のはてのレゲエ・バー』『おどりば金魚』『チェリー』『犬のうなじ』『ぴしゃんちゃん』『鴨とぶ空の、プレスリー』『海鳴屋楽団、空をいく』『つまのつもり』など。

「2016年 『虹の巣 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野中ともその作品

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