竜巻ガール

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 330
感想 : 74
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575235623

作品紹介・あらすじ

突然できた僕の妹は、同い年のガングロ娘だった!その日から、カゲキでコケティッシュな彼女に振り回される生活が始まった。女性の脆さと強かさを描いた初の短編集。第27回小説推理新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 垣谷さんのはじめのころの本、短編集。読んでみたいと思って借りた。

    いろいろな「女性」が出てきた。
    竜巻ガール、ガングロなのに心は優しい子ではないか。したたかなのか、仕方がない手段なのか。ガングロで身を守らなければならないのが悲しい。

  • 4つの短編集。
    初めての垣谷美雨さん。
    一つ一つ、非日常というより、ちょっとあり得ない話なのに、妙に日常的な感じがした。それぞれの登場人物が、「自然に」善意ある人たち、という所で、読み終わるとなんだかホッとした気持ちになった。
    良い人であろうと構えてしまったり、逆に何かされるのでは?なんて斜に構えてみたり、ありがちだけど、そんな事、ちょっとやめてみませんか?って言われたみたい。
    とても癒されました

  • 垣谷美雨さんのデビュー作!!
    竜巻ガール
    父の再婚で、ガングロ女子高生が僕の妹になっちゃった。
    疾風マザー
    いいなぁーと思った女性が親父の女房になっちゃった。
    渦潮ウーマン
    不倫していた男性が事故で死んだ。私と出会った時は独身!?
    霧中ワイフ
    中国人の男性と結婚。でも、彼は母国に妻がいるのでは…。

    短編集で楽しく読めましたー。
    個人的には、渦潮ウーマンが好きだったなぁー。
    不倫相手の奥さんの言動にイライラする感じ…。
    不倫したことはないけど、女同士のマウントって感じで
    よかったー!!
    でも、実際、不倫相手の奥さんは天然だったんだねー笑
    いやー、したたかな女性だと思ってたよー。

  • 残念な感じのストーリーなのに、最後は皆で笑ってる?

  • ・「小説推理」の賞をとっている
    (小説推理がどんなものかは知らないが)
    ・ある図書館で、中学生向けの棚に置かれていた

    以上+タイトル&表紙から、学園物日常ミステリだと信じて疑わずに読み始めてしまったため、かなりビックリしながら読み進めました(^^;

    ゼイ肉に続いて二つ目の垣谷作品。
    人間離れしてない程度に癖のある登場人物たちと、独特のブラックさが著者の特徴でしょうか?
    これは気になるタイプだぞ(笑)

  • 4話からなる短編集。どの話にも一癖も二癖もある人が出てきておもしろかった!実際身近にいたら勘弁!となりそうだけど、笑えてしまうのが小説のいいところ。
    特に『渦潮ウーマン』がおもしろかった。最後のオチもいい!

  • 図書館で目に止まり、積読だった気がして借りましたが、高校の頃、一度読んだことのある作品でした。

    感化することは少なく、スラスラ読める作品だったので、出だしを読むと、あぁ、そゆ話やったな。と、思い出せるほどです。

    簡単に言えば
    竜巻ガールは、親が再婚して、連れ子と肉体関係もっちゃう。って話。

    旋風マザーは、どうしようもない夫を別の女に紹介して、離婚して、自分はお金持ちの好きな人と結婚。

    渦潮ウーマンは、綿矢りさの、勝手にふるえてろ。を思い出す作品でした。
    不倫相手が事故死をして、不倫相手の妻に嫌がらせをし、その度胸がどーので、旅館の息子から結婚してくれと言われたが、優柔不断さが気に食わず、前の仕事よりいい仕事に就いて、その後も、不倫相手の妻とはお友達関係を。

    30半ばで仕事辞めて、中途採用で、前の仕事よりいい仕事に就けるなんて、いい話ですよね(笑)

    霧中ワイフは、女の人の早とちり話です。
    まー普通、手紙に会いたい。なんて書かれてたら、浮気を疑いますよね(笑)
    いい家族愛です。

    私も、今日子のように、高校までは完璧主義というか、ちゃんと決めてからじゃなきゃ行動しない派でした。
    それで、予定通りに進まなかったらイライラしてー。というパターン。
    それが、高校三年の時から、今も仲良しの子と、本のおかげで、結構土壇場で生きるようになりました。

    今のほうが、全然生きやすいと感じています。

  • とても面白かった。

    色々な女性が描かれていたけど、どの女性もしたたかな部分があり、ある意味魅了的だった。

  • なんか、自分に自信がなくなって落ち込んでいるときとかに読みたいかも。
    強く生きていくぞ!自分の人生なんだ!みたいな気持ちになる。

    いろんな女性をテーマにした4つの短編集。
    強さっていろんな種類があるなと。なんとなく強い女性のイメージって、いくつかしか思い浮かばなかったし、わたしはそれに当てはまらないなと思っていたけど、
    多分わたしにも、わたし流の強さがあるなと気付けた。

    あと、自分の価値観で誰かの幸せを測るのって恥ずかしいなーと気付けた。

    ・竜巻ガール
    こっちを選べば苦労するってわかってても、進んでしまう恋ってあるんだなと。
    「本当は自分に絶望してんのよ」でぐさっときた。
    どっちが幸せかは、他人に決められることじゃないなと。

    ・旋風マザー
    えー?え、えー!おおー!みたいな展開(どんな展開)
    騙され続けた。お母さんの強かさが素敵と感じる。

    ・渦潮ウーマン
    なかなかヘビーだったので1番印象的だったかも。
    最後に主人公以外の印象がガラッと変わる。
    最後の終わり方好き。自分のために強く生きよう。

    ・霧中ワイフ
    序盤のしんどさと終盤の清々しさの差が凄くて、1番好きかも。
    大好きな夫を疑ってしまう辛さも、自分のドロドロした気持ちに気づいてしまうしんどさも、なんかすごく想像できたので、その分主人公の決断や夫の言葉に心が明るくなった。
    あとは、同級生が変わってしまうの辛いなと。
    「あんなに爽やかだった優等生が今、あったこともない黄河を値踏みしている」
    大事な人を値踏みされるのって物凄い嫌悪感。
    でも、それって、自分の選択が間違ってないことを確認したかったからなのかってスッキリした。

  • 垣谷美雨さんのデビュー作短編集。女子高生からオバチャンまで、幅広い年代の様々な状況の女性の脆さや強かさを描いたお話。

    ネガティブな方に妄想を走らせて動揺したり、なかなかヘビーな出来事を前に案外スッキリと割り切れちゃったり…。自分の中にもそういうところあるある!と思いながら、「自分も他者から見れば一癖ある人間なのかもな〜」と反省。

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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