猫鳴り

  • 双葉社
3.47
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本棚登録 : 306
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575235890

感想・レビュー・書評

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  • 瀕死状態だった仔猫だったもんちゃんは子供のいない夫婦に拾われ、20年の生涯を全うする。
    その生涯を通じてかかわった人々を三部構成で描いている。

    第一部では子供を流産したばかりの信枝の喪失感が描かれる。
    庭に迷い込んだ仔猫を捨てに行く姿、何度でも戻ってきてしまう仔猫の姿はどちらも切ない。

    第二部ではもんちゃんとは間接的にかかわった中学生の行雄。
    思春期の残虐性や衝動性が克明に描かれていて読んでいて気持ちのいいものではない。
    ただ猫とかかわるようになって少しづつ変わっていく少年の様子が救いと言えば救い。

    そしてこの本の圧巻は何といっても第三部。
    信枝はとうになくなり夫の藤治ともんちゃんだけが残されている。
    ともに晩年を生きる一人の老人と一匹の老描。
    猫が老いて死にゆく姿を目の当たりにすることによって、自分の老いと死と向き合う籐治。
    寡黙な一人の老人が若い獣医師の前で落涙する姿は切ない。

    欧米では病気で苦しむペットに対して安楽死を選ぶケースも少なくないと読んだことがあるし、実際小説でも描かれている。
    しかしこの小説に登場する獣医師は「猫よりもあなたが耐えられないのなら、今すぐに逝かせてやりましょう」と言う。
    この台詞に大いに共感した。
    死にゆくことは自然なこと。
    決定するのは人間ではなくあくまでも猫だ。
    安楽死に反対するわけではないが、それも人間のエゴなのかなと。

    猫を飼ったことのある人、飼っている人には辛い辛い小説だと思う。
    特に猫を亡くしたばかりの人は涙なしには読めないだろうな・・・。
    それでも猫への愛情をきっと感じることのできる作品には間違いない。
    ☆の数が少ないのはちょっと作品全体が暗すぎるから。
    全部読むのがしんどかったので。

    • vilureefさん
      ヒョードルさん、こんにちは。

      おお!ここにも猫好きが!!
      ブクログって本当に猫好きが多いですよね。
      ちょっと重いお話ですが、猫を飼...
      ヒョードルさん、こんにちは。

      おお!ここにも猫好きが!!
      ブクログって本当に猫好きが多いですよね。
      ちょっと重いお話ですが、猫を飼うスタンスとしてはとっても共感できるほんでした。


      2013/07/02
    • ユウさん
      こんにちわ!

      私も猫が好きで、猫と暮らしていた事があるのですが最期のお別れの辛さを思い出すと、未だに泣いてします。。。

      また一緒...
      こんにちわ!

      私も猫が好きで、猫と暮らしていた事があるのですが最期のお別れの辛さを思い出すと、未だに泣いてします。。。

      また一緒に暮らしたいのですが、お別れの時の辛さを思うとためらってしまうんです。

      この本は私にとっては、辛く感じるかもしれませんがレビューを見て読んでみたいと思いました!いつも素敵なレビューありがとうございます!
      2013/07/02
    • vilureefさん
      ユウさん、こんにちは☆

      そうですよね~、最期のお別れ辛いですよね・・・。
      私は人生の大半を猫と一緒に過ごしていますが、いまだに看取っ...
      ユウさん、こんにちは☆

      そうですよね~、最期のお別れ辛いですよね・・・。
      私は人生の大半を猫と一緒に過ごしていますが、いまだに看取った事がありません。
      どこかに行っちゃったり、留守の間に逝ってしまったり・・・。
      今我が家にいるにゃん子たちは私が飼い主で室内飼いなので私が看取るんだろうな。
      切ないですよね。

      私の拙いレビューで読んでみたいと思って頂けて嬉しいです。
      ああ、でもどうしよう。
      大丈夫かな、この本。
      なんだか心配です(^_^;)

      .
      2013/07/03
  • 今年、24年近く一緒に過ごした猫を亡くした身には、読むのがとてもつらかった。
    特にモンを看取る場面は追体験しているようでつらくてつらくて、何度も読むのを止めようと思ったくらい。

    でも読み終わってみると、
    不思議とそこには平穏がありました…。

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  • ほっこり話かと思ったら違った。

  • 猫にまつわる人生

  • 奇妙なホラーサスペンスかと思って手にしたら、見事に泣かされました。猫を通して、生を見つめるお話し。死の匂いが濃いけれど、マイナス寄りにも思えるけれど、読後はそんなに悪くなかったです。

  • 内容紹介

    宿した命を喪った夫婦。思春期の闇にとらわれた少年。愛猫の最期を見守る老人。それぞれのままならぬ人生の途に「奇跡」は訪れた。濃密な文体で、人間の心の襞に分け入ってゆく傑作長編。一匹の猫の存在が物語を貫く。


    平成29年12月19日~21日

  • 読了日2010/06
    去年、天国に行った実家のみーを思い出した。
    本の「モン」の性格がみーにそっくり☆
    内容は、三部に分かれていて、「モン」がそれぞれ3人の人間の心の闇を優しく包み込むような物語。
    やっぱり、猫っていいなぁ。。。

  • 先に読んだ「彼女がその名を知らない鳥たち」とはまた違った趣の作品。

    3部に分かれたお話はかすかにつながってはいるけれど、
    期待していたようなリンクはせず、
    ただただ哀しい最期だった。

    猫を飼ったことがある人なら知っているであろう
    様々な仕草や行動に
    微笑ましく感じながらも
    なぜか切なくなる。
    それはこの先に訪れるであろう結末に気づいているから。

    動物と暮らしている人なら
    ちょっと読むのが辛く感じるかもしれない。

  • 悪くないけどおもしろくもない

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著者プロフィール

沼田 まほかる(ぬまた まほかる)
1948年、大阪府生まれの小説家。女性。奈良県在住。読んだあとイヤな後味を残すミステリーの名手として、「イヤミスの女王」という称号で語られることもある。
寺の生まれで、大阪文学学校昼間部に学ぶ。結婚して主婦になり、母方祖父の跡継ぎを頼まれ夫がまず住職となるが、離婚を経て自身が僧侶になる。50代で初めて長編を書き、『九月が永遠に続けば』で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞、56歳でデビュー。
2012年『ユリゴコロ』で第14回大藪春彦賞を受賞し、2012年本屋大賞にノミネート(6位)。それを機に書店での仕掛け販売を通じて文庫の既刊が売れ出し知名度を上げた。
代表作『ユリゴコロ』は2017年9月23日に吉高由里子主演で映画化。同年10月、『彼女がその名を知らない鳥たち』も蒼井優・阿部サダヲ主演で映画化された。他の代表作に、『九月が永遠に続けば』、『猫鳴り』、『アミダサマ』。

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