判決の誤差

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 79
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236521

作品紹介・あらすじ

2009年5月。私たちが裁判に参加する。対象になる事件は、殺人・強盗などの重大な犯罪。"市民感覚を反映する"ということだが、法律の専門家でない私たちにできることは何なのか。人が人を監視し、裁く時代。真の"民意"が剥き出しになるとき、私たちはどう生きるべきか。リアルな社会をリアルに描く、リアルな法廷ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリ

  • ついに始まってしまう裁判員制度を舞台にした小説。内容はまぁ無茶苦茶なのだが、恐ろしいのは本当の裁判員制度の運用もおそらくこの小説と大差ないであろうということだ。この制度を作った人間も、きっとそんなことは先刻ご承知であろうから、この制度の裏には国民を陥れる罠が沢山仕掛けてあるのだろう。しかしこんな愚策がほとんど議論らしい議論も無く決まってしまうのだから、ひどい国である。

  • 法廷もの、なんですが・・・。
    なんかすごかったとしか言えなくて・・・。
    怒濤のストーリー展開。
    でも最後まで読んでしまいました。
    微妙。

  • 登場人物も設定も何もかもがバカ。

    最後にびっくりする展開でも起きるかと思ったけれど、
    結局は途中で投げ捨ててしまえばよかった。

    こんなのを読みきった私が一番のバカですね。

  • ろくでもない事件の裁判員に,ろくでもない人たちが選ばれる。

    裁判員制度を題材にしているが,
    特に政治的な主張はなく,悪趣味で下品。

  • 今が旬、裁判員制度をテーマにした作品。戸梶さんには珍しく(失礼)真面目な話なのか?と思ったら。うーん、やはりアウトローで常識知らずで下品でぶっとんだキャラがわんさか、です。どいつもこいつも不真面目すぎるぞっ。
    しかし。これほど極端でないにしろ、こういう事態は起こりうるんじゃ? もしもこんな人たちが裁判員に選ばれたら? そして裁判がこういう風に進むことも考えられないではないのでは? 情報が漏れることもありえないではないよね? と制度に警鐘を鳴らすかのような作品です。正直、怖い。
    それに、問題の事件が「馬鹿げてる」点も気になります。明らかに犯人は悪いけれど、被害者にも非があった場合はどう考える?など。いろいろ考えさせられますが、裁判員ってやはりそう簡単に携わっていいものなんでしょうかね。

  • パロディだから。
    シリアスに書いても伝わらないから、
    こんなストーリーにしたのかな。

    戸梶さんの作品にしては本当に珍しく、まともな主人公だった。
    まともな主張をちょっと恥ずかしがってこそっと言ってみた。
    そんな作品。

    もっとこんな作品が読みたい。

  • とにかく展開がめちゃくちゃ。途中で‘これってコメディだったっけ?"と思って作者略歴とか帯とかを見直したくらいありえない展開。
    裁判員選定の当日に自殺未遂→天才医師の手により復活し、裁判に出席→裁判中に痰をつまらせ誰にも気付かれず死亡(死後推定10分てところね、というありえない記述あり)とか、裁判員に選ばれたグラビアアイドルが全身SFXで出廷、途中で飽きて?やめるが特にお咎め無し、とか、裁判員の補欠が傍聴席からひらりと登場、とか全く荒唐無稽。戸梶圭太は初めて読んだが、書くにあたって資料を見たりとか、取材をしたりとかしない人なの?それが味なの?教えてファンの人。とりあえず今裁判員制度が話題になってるから、それをネタに小説書いてみっか、新聞とか雑誌を斜め読みした程度の知識しかないけど、ってことかも。
    登場人物全員に好感が持てず、それだけでなく作者の文体にも好感が持てない。高校生が筒井康隆を模して書いた文、って感じか。登場人物のほとんどが思考が場当たり的で、そのためか小説の展開も場当たり的。でもラストに大きな展開や落ちがあるわけでもない、ふわっと終わる不思議な本でした。Bookoff行きかな。

  •   読了。

  • 裁判員。通電社員。生活保護の男。引篭り。グラビアアイドル。介護ヘルパー(自殺未遂後、裁判中に痰をつまらせ死亡)。女医。躁鬱病の金持ち。
    被告の最後に話した内容では、裁判員のプロフィールが暴かれる。引篭りがネットさらに叩かれる。恐喝されている小学生と母親の生首を最終日に持参。
    グラビアアイドルは変装してくるがやめる。事務所を首になり、社長にも捨てられる。
    通電は浮気相手に飽きてきた。愛想がつきたのでメールを無視。裁判所を出るとカッターで襲ってきたが、難なく逃れる。
    女医は1回関係したが、ネットで有名になり、2回目はなし。

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著者プロフィール

1968年東京生まれ。学習院大学文学部卒。98年『闇の楽園』で第3回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。作家活動と並行して『Jの利用法』ほか自主製作映画4本を監督。イラスト、写真、クレイアートにも才能を発揮する。

「2013年 『劣化刑事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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