家族

著者 :
  • 双葉社
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236583

作品紹介・あらすじ

留守番をしていた認知症の老女が絞殺された。難航した捜査は、ひとりのホームレスへと行きつく。逮捕された男は罪を認め、やがて裁判が始まった。凶器にも自白にも問題のない、単純な事件かと誰もが思っていた。しかし、ひとりの裁判員の大胆な推理で、裁判は思いもかけぬ方向へと向かっていったのだった。不朽不滅の家族愛を謳う法廷ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 裁判員制度をテーマとした法廷ミステリー。

    留守番をしていた認知症の老女が殺され、難航した捜査の末に一人のホームレスの男性が逮捕される。

    犯人は自白し、罪を認め、証拠にも問題はない。

    しかし、裁判が始まり、被告の自白に不自然さを覚えた一人の裁判員の発言によって、自白の裏に隠された真実が浮かび上がり、裁く側、裁かれる側ともに苦悩する。

    裁判員制度の説明もあり、とても勉強になりました。

    また、裁判にまつわる人間模様が垣間見えたし、人を裁く難しさも痛感しました。

  • 裁判員裁判の問題点が浮き彫りに。

  • 2月-9。3.5点。
    裁判員裁判の物語。
    認知症の老婆が殺害される。当初は被害者の同居息子が
    疑われるが、ホームレスの強盗殺人だと判明する。
    ホームレスに対する裁判員裁判。
    真相が思わぬ方向に。

    面白いんだけど、結構ご都合主義的な。
    2時間ドラマ向きな感じ。

  • 大筋のストーリーは面白かった。しかし、主人公の女性を含む裁判員制度で選ばれた裁判員と現実の内容やその思考内容が私とは余りにもかけ離れているように感じた。テーマとしては確かにシビアな現実だと思うが…

  • なんだかすっきりしない。どこか気持ち悪い。
    裁判員制度が完全な制度ではないのは分かる。「国民の声を反映する」と言いながら、裁判官が評決をリードするのも分かる。
    ただ女性裁判員がスーパーウーマン過ぎる。母親の介護に追われ、「あと五年は生きるな」と発言する碌でもない男に結婚の望みを託して婚活に失敗する。それと裁判中の状況がえらく違う。まるで別人。他の裁判員も彼女に感化され過ぎ。ミスリードされているように感じる。
    家族に迷惑をかけたくないから、嘱託殺人を依頼する老婆。アルツハイマー病の兆候があって今更家族のもとに戻れないからと、強盗殺人で刑務所に入ってそこで介護してもらうホームレス。どちらもある意味自分勝手ではないのか。
    小説だから変な言い回しだが、登場人物たちが「芝居がかっている」のが、より気持ち悪い。演出家に同じ思考を強制されているよう。強制的に予定調和に向かわされて、多くの疑問と後味の悪さがあった。

  • 家族問題もさることながらその頃開始された裁判員制度については、なかなか興味深い視点からの話。他人事とは思えない。

  • あーまんまと心打たれた。感動してしまった。裁判員裁判としてはかなり型破りな法廷劇だけど、筋立てがかなり巧妙で一気に読んだ。家族ってタイトルも読後しっくり。所謂社会問題も多分に散りばめられてる。もう小杉健治さんを裁判員に呼んであげて欲しい位です。

  • 感動して、思わず涙してしまった。今の裁判員制度と、そして高齢化社会への対応に深い疑問を投げかける作品である。
    それにしても、自分自身あと何年健康でいられるのか、と切実に思わずにはいられなかった。寝たきりにでもなり、家族に迷惑をかけるようになったら、やはり誰かに殺して欲しいと考えるのではないかと思う。

  • だんだんと主人公が嫌いになっていきました。
    いや、最初っから鼻持ちならない感じだったのでそうでもないのか。
    なんか自分だけがすべてをわかったような感じでいる主人公が、とっても気に食わない。
    とりあえず、こういう話かふ〜んって感じでした。
    以上。

  • 本書は老人性痴呆症がテーマであるが、もし自分が若年性アルツハイマーに罹患したらと思うと、他人事ではないと思った。「明日の記憶」の読後と同じような感慨である。

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著者プロフィール

小杉 健治(こすぎ けんじ)
1947年、東京生まれ。東京都立葛飾野高等学校、コンピュータ専門学校卒業を経て、プログラマーとして18年間勤務。1983年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞、1987年『絆』で日本推理作家協会賞、1990年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。
社会派推理小説や、時代小説で活躍。著書に矢尋・知坂刑事シリーズ、「風烈廻り与力・青柳剣一郎」シリーズ、「三人佐平次捕物帳」シリーズ、「栄次郎江戸暦」シリーズ他、『父からの手紙』『残り火』『曳かれ者』などがある。
1993~1994年、日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門の選考委員を務めていた。

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