ロード&ゴー

著者 :
  • 双葉社
3.83
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本棚登録 : 588
感想 : 146
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236767

作品紹介・あらすじ

元暴走族の過去を持つ消防隊員、生田は、周囲も認めるベテランの運転手。だが、二カ月前に異動してからは、慣れない救急車のハンドルも握らなければならなくなった。そんなある日、路上で倒れていた男を車内に収容したところ、突然、その男、悠木がナイフを手に救急隊員のひとりを人質にとる。同じ頃、警察とTV局に謎の男から犯行声明が入った。男は、悠木の家族を人質にしていることと、悠木に爆弾を持たせていることを告げ、二億円を要求する-。

感想・レビュー・書評

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  • 爆弾を積み、女性隊員にナイフを突きつける犯人を乗せ、
    マスコミのヘリやバイクに付き纏われ、全国に生中継されながら
    認可された制限速度80キロを維持し、ノンストップで走り抜ける救急車!

    「ハンパな走りなんて、あたし、見たくないからねっ」という
    威勢のいい妻(ちなみに、元警察官!)からの激励を胸に
    元暴走族という経歴を生かして(?)抜群のドライビングテクニックを見せる生田の
    男気あふれるいかつい顔。

    腹部に深々と刃渡り10センチのナイフが刺さっているにも関わらず
    激痛に耐えて穏やかに犯人の心を解こうと語りかける筒井の額に滲む脂汗。

    犯人の命令により、トイレに行くこともできない女性隊員、森のために
    大声で歌い始めた生田に合わせ、AVM越しに聞こえてくる
    鬼島を始めとするセンターの通信員たち渾身の『東京消防歌』。

    止まることを禁じられた救急車にぴったり並走した救助車から身を乗り出し
    20キロもの携行缶を担いだまま行われる、命知らずの緊急給油。

    免職覚悟で高速道を走り抜ける生田たちの車を警察車両からガードするため
    前後左右にぴたりと張り付いてゴールまでエスコートする消防車の鮮やかな赤。

    映像も音もくっきりと目に浮かび、響き渡るような、臨場感あふれる熱い物語です!

    AVM越しの鬼島さんの渋いバリトンの声は、ぜったい中村悠一さん♪などなど
    実写版、アニメ版と、2バージョンのキャスティングを妄想しながら
    ウキウキと読み進めたのはヒミツです。

    • まろんさん
      紫苑さん☆

      紫苑さんのレビューを読んで、読みたくてたまらなくなった本なので
      紹介してくださったことに、感謝感謝なのです♪
      イナカの図書館に...
      紫苑さん☆

      紫苑さんのレビューを読んで、読みたくてたまらなくなった本なので
      紹介してくださったことに、感謝感謝なのです♪
      イナカの図書館にも奇跡的に置いてあって、しかも借りられてなかったので
      めずらしくすぐ手にすることができて、もう、手に汗握りながら読み耽ってました!

      日明恩さん、実は名字の読み方もわからないという不勉強な私だったのですが
      とにかく登場人物の造形が魅力的で、惹きこまれますね。
      生田はもちろんだけど、奥さんの冴子さん、美声の鬼島さんには
      特にハートを撃ち抜かれました(笑)
      2012/10/09
    • しをん。さん
      >紫苑さんのレビューを読んで、読みたくてたまらなくなった本なので
      紹介してくださったことに、感謝感謝なのです♪

      いえいえ!そのようなこと...
      >紫苑さんのレビューを読んで、読みたくてたまらなくなった本なので
      紹介してくださったことに、感謝感謝なのです♪

      いえいえ!そのようなことを仰ってくださって恥ずかしいです(*^^)vまろんさんと比べ物にならないレビューですが…。

      確かに、作者さんのお名前凄い難しいですよね…。
      私も、図書館で検索するときに、戸惑いました。


      この日明恩さんの似たような作品が二つあるそうです♪
      今回、メインだった生田さんが、救急車の機関員ではなく消防車の機関員だったころのお話だそうですが、中々面白いです(●^o^●)
      2012/10/10
    • まろんさん
      おお!やっぱり消防関係のお話があるんですね?!
      美声の鬼島さん♪とか、並走しながら給油をやり遂げたハイパーレスキューの星野さんとか
      もっとも...
      おお!やっぱり消防関係のお話があるんですね?!
      美声の鬼島さん♪とか、並走しながら給油をやり遂げたハイパーレスキューの星野さんとか
      もっともっと活躍ぶりを知りたい人たち続出だったので
      そちらの本で、また出会えるかもと思うと、狂喜乱舞です゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      早速張り切って探してみますね!
      紫苑さん、いつも貴重な情報をありがとうございます♪
      2012/10/11
  • 本屋に行くと、文庫本で堂々と置いてあった。
    帯には、「前代未聞の救急車ジャック!」と書いてあったので、さっそく図書館で予約…。
    そして、届いたらさっそく一気読み。おかげさまで、次の日は寝不足でクタクタ・・・でも、引き込まれて止まらないー!まるで、心までもハイジャックされたように♪ノンストップアクションです!これは!


    もう、頭の中で映像が流れる。
    普段何気なく見ている救急車。そのありがたさがまた身にしみて感じた。
    色々、知らない単語などが出てくるがその都度分かりやすく書いてあるのでまたよい。

    主人公が、元ヤンなのでその分熱い(●^o^●)
    最後のシーンは感動。犯人は途中で分かってしまったけど、そのことを忘れて引き込まれていく。
    読んだ後の爽快感が凄い!
    色々抱えている問題も垣間見えて(特に病院のたらいまわし)医療物としても感じられた。


    本当に、良かった…


    そして、一番この言葉にジーンときました。

    「危険で訓練は辛い、責任は重い、だけど給料はそんなに高くない。そんな消防官になったのは、頭がおかしいから。」

    民間人を守ってくれてありがとう。

  • 救急隊員をモチーフにした小説は少ないので面白かったです。

  • 男前の人がたくさん出てくる。

    社会を変えるのは難しい。
    どんなに声を上げても、届かないことって確かにある。
    この本で使ったその手段というのが破天荒。
    それに対応する人たちが男前なんだな。
    スピード感あふれる話で、一気に読み上げた。

    • kuroayameさん
      レビューを拝見させていただいただけでもスピード感がつたわってきちゃいました♪。
      いつも素敵な本をご紹介いただきありがとうございます★。
      ...
      レビューを拝見させていただいただけでもスピード感がつたわってきちゃいました♪。
      いつも素敵な本をご紹介いただきありがとうございます★。
      「男前」というところですでに読んでみたい本登録ですね♪。
      早速登録させていただきます★。
      これからもどうぞレビューを拝見させてくださーいっ。
      2012/11/28
  • 救急車がハイジャックされて、病院から病院を時間内に走れ!!と指示され…
    というストーリー。
    手に汗握る展開に加え、救急車に携わっている人たちのプロ意識がしっかりと表現されていました。
    犯人の動機は何なの?! とか、女性が救命士になるということについてとか、妻の毅然とした態度など、とにかくグググッとひきつけられました。

    唯一残念だったのはラストが長かったこと。
    救急車に乗っている人の思いも伝わってきたけれど、それよりラストまでプロ意識を見せてほしかったので☆ひとつマイナスでした。残念!
    最後に作者について見たら、母校出身だったので嬉しく思ったのでした。

  • ダヴィンチで、確かお仕事小説ってくくりで紹介されてたのを見て、興味を持ったのが手に取るきっかけ。
    しばらく積んでたけど、読み始めたら気になって、殆ど一気に読んだ。
    お仕事小説としては面白かった。
    救急隊について、全然知らなかったことも分かったし。命を預かる仕事は大変だー。
    ただし、話は面白かったけど、犯人の動機とか、割と最初の方からバレバレなのがちょっとマイナスかなぁ。
    映像向きというか、この話映像で見てみたいんだけど、ほぼムリだろうな。

    そして全然関係ありませんが、作者さんの名前の読み、難しい!

  • 入庁して15年消防自動車の機関員として、周囲も認める運転技術をもった生田温志は、異動で救急車の機関員として再出発することに…。
     速さだけでなく、さらに安全性を求められる救急車の運転、さらに命に関わる現場の緊張感、一方で理不尽な患者の言い分に振り回される日々だ。
     そんな中、生田の運転する救急車が、歩道で怪しい動きをする男を発見する。大量の血を流して、倒れた男。生田たちは駆けつけ、救急車に収容するが、男は豹変し、救急救命士の森にナイフをつきつけ…

     たちもりめぐみさん、2作目です。
     救急車の話と聞き、ちょっとしんどい物語になるかなぁ~と思ったのですが。いきなり救急車がカージャックされ、なんと爆弾が搭載されているという…しかも犯人の要求は見えてこず…
     執拗に追いかけてくるマスコミ、燃料はもつのか…など、ハラハラどきどきの展開でした。
    『ギフト』もおもしろかったけど、これもなかなかでした。救急車を見る目がまた変わりそうです。

  • 前半、中盤となかなかの内容だったが、後半になり急に失速する。

    最後の方は緊迫感があまり感じられなかった。残念だ。

  • 「オンラインブックトーク紹介図書2021」

    ▼配架・貸出状況
    https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00523476

  • 2013.12.01読了

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