- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575236880
感想・レビュー・書評
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森浩美さんの家族シリーズ。
本当に残念なことにレビューを書いてる今その内容がほっとんど思い出せない……。
無難に面白かったのは覚えてます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
心が温かくなるような家族のお話が8つの短編小説。
こんな家族いそうだなぁとか、
私もこんな風に思うかもとか、
身近な話だからこそ心に響く。
作者の方もあとがきで言っていたけど、
まさにそんな本だった。 -
図書館でタイトルと表紙に惹かれて借りてみた。
けれど、最後まで読めなかった。
親子の話の短編集なのかな、と思ったけれど
最初の2、3話で終わってしまった。
もっと大人になって年を重ねてから読むべき本なのかもしれないと感じた。
私にはまだ早すぎるの....かも。 -
家族の物語。
「いちばん新しい思い出」が印象的だった。
離婚しても血を分けた親子…やっぱりそれは絶たれないんだなぁ。 -
家族をテーマにした森浩美氏の第3弾の本書には「いちばん新しい思い出」「夜の鯉のぼり」「皿を洗う父」「手のひらが覚えてる」「黒たまご」「玄関先の犬」「渡り廊下の向こう」「桜散らず」の8編の短篇が収められています。 どの編も何処かの家族に起こりうる、あるいはすでに自分が近い経験をしたというような日常のひとこま。
作者のあとがきに「四十にして惑わずというけれど、現実には四十過ぎからの人生の方が辛い。悩みは増えるばかりだ。.....やっかいな出来事が次々に降りかかる中で、小さな幸せを見いだせるバランス感覚を持つことが大人ということかもしれない。」とある。人生平坦ではないその歩みの中で、ほんの小さな喜びや幸せを見出すことができるなら救われる。ほんと頭を抱え込む程に色々なことがあるけれど、家族って、子どもって,親ってありがたいよなぁと思わせてくれる作品でした。
皆、ほんの少し不器用で、ほんの少し臆病で、でも、案外しぶとくてちゃんと厳しさに順応しようと頑張る。そんな「大人」たちを愛おしく感じる。 -
英雄が登場するわけでもなく
派手な出来事が起こるわけでもない
そこいらへんに
転がっているような
なんでもない話が
じっくり
じんわり
気持ちの中に
入ってくる
そのあたたかさが
心地良い -
人は案外しぶといものだ。そう簡単にはくたばりはしない。厳しい環境に追い込まれても順応する力はある。それを受け入れるかどうか、要は覚悟の問題である。
2011.8.1 完読 -
家族をテーマにした短編作品。幾つか号泣してしまった作品がありました。自分が幼かった頃、もっと親に対してこうしておくべき、だったとか。今後、家族や両親にこういうふうな思いで接しよう、とか。ちょっと考えさせられる内容でした。
ええと。外出前にうっかり読んでしまうと、泣いて顔が台無しになるおそれがあるので、読むタイミングを気を付けた方が良い1冊です、ええ。 -
ベストセラーとなっている『家族の言い訳』(双葉社)、『こちらの事情』(双葉社)に続く著者の「家族」シリーズの3作目。これまで同様『小説推理』(双葉社)に連載されていたものが殆どだが、『夜の鯉のぼり』だけは「野性時代」(角川書店)初出(2004年)。あとがきで著者が述べているように、この作品『夜の鯉のぼり』は、自伝的なもので小説家として、また「家族」シリーズの原点となった作品とのこと。8作品が収録されているが、今回は取り上げられている主人公の年代もさまざま。前作で高年齢者に偏ったものを修正し、老若男女をうまくバランスさせた感じ。そのためか、やや作り込みのきらいがあり、人によってはそのあざとさが鼻につくかも。作詞家としての経験がそうさせるのだろうが、物語の起承転結の中に、人の心を動かす要素を巧みに織り込んで構成されている。そして平易で分かりやすい表現で、登場人物たちの心理を書きこむあたりが人気の秘密だろうか。やはり、貧しかった少年時代を描いた『夜の鯉のぼり』が一番印象に残る。フィクション化されていないところが心を打つのかもしれない。