龍之介怪奇譚

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 28
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236910

作品紹介・あらすじ

「酒虫」「妖婆」「幻燈」…続々と現実化する作品。偉大なる文豪の晩年を活写する幻想怪奇小説。

感想・レビュー・書評

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  • 文豪が死に至るまでを、彼が書いた小説が現実化するという怪奇譚を絡めて描いている。
    怪奇譚としてはこれといって怖くなく、文豪が死に至るまでを描いているのは興味深いが、平坦な展開で退屈になる(史実を基にしているからこの辺は仕方ないのかもしれないが)。

  • あんまり上手じゃないから
    正直全体読むのは大変だった。
    ただ、芥川の著作やデータを元に
    当時を描くのは想像がしやすくて面白かった。
    怪奇譚としては中途半端。

  • 芥川龍之介の書いた作品が、本人の目の前で奇妙なまでに現実と重なる形で起きては人を巻き込んでいく……という流れだが、自殺へと向かう芥川の心のひずみが招いたものであるように見えながら、その「禍々しさ」に不思議と気味の悪さや嫌悪感は感じず、むしろ諦念に近い同情を抱いてしまった。芥川の小説は超有名どころしか読んだことがないので、これを機にいろいろ触れてみようと思う。

  • なかなか面白かった。芥川龍之介に詳しいわけではないけれど、彼の(有名な)作品によくあった雰囲気の物語だと思いました。芥川好き、怪奇譚好きなヒトにはオススメ。芥川の本が読みたくなったよ。

  • 雰囲気は分かるんだけど、芥川龍之介の作品や年譜とか頭に入ってないとちょっと辛い…?なんかもやもや感が残る。

  • 私の大好きな作家のひとりである、芥川龍之介。彼の作品と、怪奇な出来事、そして死がつながっていました。
    自殺してしまった作家というと暗いイメージを持たれがちですが、今回の作品のように、なぜ彼は人間の醜さを描いた作品を書いたのか、なぜ自殺を思い立ったのか。を考えると、切なくなりました。
    この作品を読んで、私自身まだ芥川龍之介の全作品を読破できていないので、この夏のうちに読破して、芥川龍之介について改めて考えたいと思いました。

  • 「龍之介地獄変」より読み易かった。
    が、やはり死を描いた最終章「歯車」はキツかった…。

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著者プロフィール

1949年、佐賀県出身。早稲田大学政経学部卒業。『遊民爺さん』(小学館文庫)で開高健賞奨励賞受賞。史実にもとづいた読みやすい歴史物語には定評があり、おもな著書に『織田信長‐炎の生涯‐』『豊臣秀吉‐天下の夢‐』『徳川家康‐天下太平‐』『黒田官兵衛‐天下一の軍師』『武田信玄と上杉謙信』『真田幸村‐風雲! 真田丸』『大決戦! 関ケ原』『徳川四天王』『飛べ! 龍馬』『西郷隆盛』『三国志』(全7巻)、『西遊記(新装版)』『明智光秀』(以上講談社青い鳥文庫)など。歴史もののほかにも『プラネット・オルゴール』(講談社)『三島転生』(ポプラ社)『龍之介怪奇譚』(双葉社)などの作品がある。

「2022年 『歴史人物ドラマ ジョン万次郎 民主主義を伝えた男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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