日本のセックス

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 255
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236927

感想・レビュー・書評

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  • まず本屋で手に取り、レジでお金を払う所から羞恥プレイが始まる。男性定員に「お願いします」と差し出した時は恥ずかしかった。家族と同居してる人は、家でも羞恥プレイを強要されるかもしれない。父親に「四十八手か?」とニヤニヤしながら言われた時は恥ずかしかった。

    本書を開いて前半はエロ。ドエロ。恐らく変態的行為と思われるエロしかない。官能小説を読んだことのない私としては、正直しんどかった。生々しい。(けれど、これ以降もし手にした本にエロ展開が描かれていたとしても、多少耐性が付いたのではないかと思う。)
    途中エロではなくグロを挟んで、後半法廷ものにシフトチェンジ。ホッとする。エロの中に紛れ込んでた伏線を拾いながら問題提起もしつつ終結。ホッとする。しかし、しっくりというか、頭に「?」が残る。多分著者と年代が違うので、散りばめられたサブカルチャー(特に音楽面)が今一理解出来ず終わってしまった所為だと思う。

  • 偶然であるがこの著者の小説を3作続けて読むこととなった。話はかなりマニアックなエロから始まる。どんどんエログロの内容はエスカレートしてくるが、ふと気づくと面白いミステリ小説に変貌している。事件は二転三転してもまだまだ転がり休むところが無い。結末もスッキリ爽やか?だ。三島由紀夫の豊穣の海のラストに通ずるものさえある。随所に散りばめられている主人公の社会観・国家観も秀逸で首肯することばかりだ。読書好きの知り合いたちに薦めたいのは山々だが、これを読ませて顰蹙を買わないか心配である。薦めることが出来るのは一人か二人だ。でも一人は女性だから無理か・・・次は「さらば祖師谷」を読むことになるだろう。図らずも最新作から順番に遡る事となる。楽しみだ。

  • 生きる者に明日は来る。

  • 本仲間が貸してくれた本。
    「たぶんキライだと思うけど面白いから読んでみ?」って。

    ずいぶんすごいタイトルだなあ…と思いつつ。
    あとがきにサッと目を通したところそこまで酷い本でもなさそうな感じ。

    じゃあ読んでみるか…と、読み始めたら。

    これがもう。。エログロで。
    本当にもうエログロで。

    途中で「もうやめようかな」と何度も挫けそうになりました。
    後半に入るまで作者に対しては嫌悪感しかありませんでした。

    でもこの本の一番の面白さは後半部分にあったのですね。

    途中でやめたら、ただのエログロ本でしかなかったから。
    最後のあの部分までちゃんと読みることができて本当に良かった。

    エログロの部分は、自分の耐性に合わせて飛ばし読みするのが良いかと思います。
    たまに伏線がはられているので、バッサリと省略して読めないのがツライところだけど。

    1頁を数秒でザッと…程度のナナメ読みでも、十分 ひろえる伏線かと思います。
    (エロとグロの間に散りばめられている人間関係さえ拾えていれば大丈夫)


    ラストパートの物語の展開はホントウに秀逸。
    あんなにも嫌悪感を抱いていた物語だとは思えないほどの読後感!

    すごい本でした。

  • 第1回(2011年度)受賞作 国内編 第6位

  • 思ったより読了するのに時間がかかった。いっきに読み終えるものと思っていたが、他の作品と通低音は同じなのだが内容のエゲつない濃さに何回か立ち止まらざるを得なかった。これが2作目と思うとこの著者はこの調子で大丈夫なのか。ところで半分以上は題名のとおりエロとグロです。お気を付けください。

  • エログロ耐性は強い方だが、前半の延々と続くエロ描写はさすがにしんどかった。
    物語に入り込むことは出来なかったので、後半は主人公が堕ちていく様も強く生きるのも、何の感慨もなく淡々と読んだ。

  •  どうしようかなあ、というのがこの本に対する最初の直截な思いである。まず、こんなタイトルの本を買うのか、という自分への問いかけ。さらに、ブック・カバーを極端に嫌うぼくにとって、この本をちゃんと携帯し、人々に怪しまれずに済むのか、という心配。そう、いかなる時であれ、自分の読んでいる本を恥ずかしむことなく、カバーをつけぬ主義主張もさすがにこの本のタイトルには少々なよなよと挫けそうになる。


     読み始めると、いきなり雑誌主催の濡れ場のシーンが連続する。いきなりの濡れ場連続で本書は始まる。その先が心配になるくらい。
     人妻である容子は、旦那の佐藤からは他人とのセックスを奨励されているらしい。これまで300人ほどの男たちと姦らされているらしい。佐藤は、こうした異常な行動により彼女への愛を持続することができる変態なのだ。その異常性欲の輪はスワッピングパーティを通じて、さらに広がってゆく。変態たちの生態は、性の変節ばかりではなく、人生や恋愛の異常な追求というところにまで及んでゆく。


     それ故に、本書は官能小説には堕さず、人間喜劇とでもいうべき、現代文明の切り口として、異様に優れたしかしあくまでもフリークであることをやめない特異な樋口ワールドとして完結してゆく。この作家のどの作品にも共通する通り、独自のノン・タブーぶりと、過激すぎるバイオレンス、そこを橋脚から固めてゆく強烈な筆力というところは、こんなふざけたタイトルの作品であれ、しっかり継承され、存在感をきりりと放っているのである。


     一連の性描写の後に続くバイオレンス、そして法廷闘争を通じての騙し合い、化かし合いは、大物政治家までをも巻き込んでゆくことにより、さらに巨大化し、イメージは、戦後から平成にかかる日本現代史にまで広げられる。どこがセックス小説なのか、と言わんばかりに、逸脱は拡大する。圧倒的な人間史観を一人の女性の官能的小説という形で、神託してしまった作家・樋口毅宏の力技は当分どこまでも続いてゆきそうだ。


     この作家、編集者としてのキャリアを持つらしい。だから本ということの逸脱の仕方も知悉しているのだろうか。作者紹介欄に「1971年にセックスで生まれる」と書かれた本書。隅々にまで目を通さないと何が隠されているかわからない、どす黒い玩具のような一冊である。

  • 途中までひたすらエロ。官能小説でも手にしてしまったかと見紛うほどエロしかない。官能小説を読んだことがないので知らないけど。

    半ば過ぎると雰囲気が一気に変わり、テーマは愛へ。おもしろいけど、いまいち響くものを感じなかった。

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プロフィール

ひぐちたけひろ●1971年、東京都豊島区雑司ヶ谷生まれ。 出版社勤務ののち、2009年『さらば雑司ヶ谷』で作家デビュー。 2011年『民宿雪国』で第24回山本周五郎賞候補・第2回山田風太郎賞候補、 2012年『テロルのすべて』で第14回大藪春彦賞候補に。新潮新書『タモリ論』はベストセラーに。その他、著書に 『日本のセックス』『雑司ヶ谷R.I.P.』『二十五の瞳』『ルック・バック・イン・アンガー』『甘い復讐』『愛される資格』『ドルフィン・ソングを救え!』やサブカルコラム集『さよなら小沢健二』がある。

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