結婚相手は抽選で

著者 :
  • 双葉社
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感想 : 136
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575236972

感想・レビュー・書評

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  • 最近のマイブーム、図書館でジャケ借り読み。
    この本もう10年以上前に出版されたのに、まさにこの今!この法案が出てきてもおかしくないんじゃない?って思いながら読み始めた。
    だって、超少子、超高齢社会じゃん!(皆さん「化」が付くのと付かないの意味の違いご存知よね?)
    このままじゃ現役世代本当に死ぬよ?
    江戸時代と同じ税負担率よ?
    子供の扶養控除なんてないのよ?働くこともできないのによ?独身の人と同じだけの税金払ってるのよ!
    私の両親知らなかったわよ!今の子育て世帯は優遇されてて良いわねーなんて言われてるわよ!
    このまま年寄り増えて子供が減っていったらもうどうにもならん!
    年金制度なんて廃止してもう払った分返金してくれたらそれで良いよ!って気分だもの。
    ピラミッドのバランスが完全逆転してるもの。
    さて、そんなことにまでなる少し前の世界で生まれたのがこの法案。
    晩婚、少子化に歯止めをかけよう政策!パチパチ。
    本の中では確かに婚姻率も出生率も上がったらしい。
    この政策が現実的なのかどうかは置いといて。
    でも本当そのくらいしないとヤバいところまできてるよね、日本って話。
    これ10年前に読んだらただ普通に面白おかしく読めたかもしれない。
    でも今読むと、アリかも…って思う自分が怖い。
    私自分含めて従兄弟14人。内未婚6人。
    ほら、やっぱりこの法案アリじゃーん。
    まぁ現実になることはないだろうけど。
    読みながら色々考えさせられた。

  • 一人っ子政策が行われた社会主義国家なら普通にあり得るお話。人権問題等を度外視して読むと様々な人間関係、結婚適齢期に多くの人が抱える優越感、劣等感等、勘違い、あるある…と思いながら楽しんで読んだ。ご近所の世話焼きおじ様、おば様が存在した時代はあった。少なくともその方達の功績は大きかったかも。

    • アールグレイさん
      初めまして♪秋桜さん
      アールグレイと申します!
      フォローを頂き、沢山のいいねをありがとうございます!
      この本は何年か前に読みましたが、良くこ...
      初めまして♪秋桜さん
      アールグレイと申します!
      フォローを頂き、沢山のいいねをありがとうございます!
      この本は何年か前に読みましたが、良くこんな題材を思いつくものだなぁ、と感じながら読んだものです。その頃はまだ垣谷ワールドを知りませんでした。
      私はレビューを必ず書きたい主義なのですが、いいねを頂いた湊かなえさんの本など、ブクログを始める前に読んだ本も本棚に並べたかったので、レビューを書けず★のみです。ブクログを始めてから様々な分野、初読み作家さんに出会うことができ、今読みたい本だらけです。
      秋桜さん、綺麗な名前ですね!
      これからどうぞよろしく
      (。・_・)ノ“““
      2023/09/26
  • 誰も彼も、精一杯生きている。
    愚かさ未熟さも、愛おしいなぁと思える、ドタバタ人間模様。
    強制的に見合いをさせ、少子化に歯止めをかけようとしたら、こんなことが起こるかも。
    出てきた人がみんな愛おしく、幸せになってもらいたいなと思うとともに、自分も、自分の大切な人もそうであってほしいなと反省もした。
    生かされてる限られた時間を、よりよいものにしたいと思えた、自分にとっては良書。

  • 少子化対策として「抽選見合い結婚法案」が国会で可決され、来年4月1日より施行されるという

    対象は25歳から35歳の男女
    相手が気に入らなければ3人までは断わることができるが
    どうしても気に入らずに3人断った場合は、テロ対策活動後方支援隊に2年間従事しなければならないという罰則付き

    民主主義国家として有り得ないであろういきなりの度肝を抜かれる設定に笑うが、作中の対象男女やその親御さんたちは笑ってなどいられない

    男性、女性二人ずつを中心として、お見合いの様子や家族との関係など面白おかしく描かれ、話が進んでいく

    該当年齢でもなく、子供も結婚しているおばちゃん読者としては、まるでドラマを見ているように楽しませてもらった
    4人とも愛すべき若者で、お見合いがまとまったわけではないが、明るい未来を予感させる終わり方で、彼らを応援したくなった

    ユーモラスなストーリー展開と巧みな人物描写何奥田英朗さんのコミカルな作風と似ているなと思った

  • 途中で眠くなりました

  • 少子高齢化の対策として、「抽選見合い結婚法」が施行された。相手が気に入らなければ三人まで断ることができる。三人断った人はテロ対策活動後方支援隊(テロ撲滅隊)に行かなくてはいけない。こんな法律ができて、各自の人生が変わった。異性に対して偏った見方をしてい人も、何度か断られたり、断ったり、お見合い、するうちに色々と変わってくる。そんな恋愛模様を描いて面白かった。

  • これも初めて読んだ作家の作品だ。朝日新聞の広告欄に別の作品が紹介されていたが、その作品がなかったので代わりにこれを読んだ。大変軽い作品で、面白い。まずありえないだろうが。しかも女性の視点(おそらく)で書かれていて、これはこれで面白かった。あっという間に読める作品だった。途中で落ちまで予測できてしまったが……。
    主人公は、看護師の鈴掛好美と旅行会社の添乗員銀林嵐望(実は秘密があるのだが)、そしてソフト会社SEの宮坂龍彦(もてないオタク)とラジオ局勤務の冬村奈々30歳。それぞれが、この抽選お見合いに参加する事になる。そして……

  • 結婚しないと、罰を受けないといけないという変な法律。

    それに振り回される女性と男性。

    お見合いで断ったり、うまくいったりいかなかったり。

    最後、うっとおしかった母親が頼りになる存在になり、孫をかわいがり、
    新しい生きがいを見つける。
    ほっとする。

    苦しみと、新しい生命と、新しい場所での生活。

    切ないですが、最後まで読んでよかったと思う。

  • 少子化対策のために、30歳前後の男女は抽選で選ばれた人とお見合いして、結婚しなければならないという、摩訶不思議な法律ができてしまった世界の話。
    登場人物たちのキーは全て『親』でした。良くも悪くも最近は親との繋がりが密接。結局、親に振り回されてる感があります。
    そして、やっぱり、恋と結婚は別物。これも永遠のテーマですね。

  • 「抽選見合い結婚法」という法律が制度化された世界というif小説で、これがめちゃくちゃおもしろかった。恋愛や婚姻を国の政策で強制されるわけだから人権もなにもあったもんじゃないけど!笑

    制度自体の是非は置いといて、この法案を巡って、登場人物たちの心が動かされること、考え方や生活に大きな影響を与えていく様を客観的に見ていくことはとてもおもしろい。

    モテる女、モテない男、それぞれに事情があって、それぞれのストーリーは共感できたりできなかったりもあるけど、導き出した先の未来はキライじゃないかな〜。

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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