ユリゴコロ

  • 双葉社
3.76
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本棚登録 : 3128
レビュー : 668
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237191

作品紹介・あらすじ

暗黒の欲望にとり憑かれ、さまよう魂。運命は、たったひとつの愛と出会わせた。沼田まほかるの小説は、身も心もからめとる-。おそるべき筆力で描ききった衝撃の恋愛ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • のっけからぐいぐい物語の中に引き込まれていった。
    このゾワゾワする感覚、これこそミステリーの醍醐味。
    主人公の亮介が偶然実家の押し入れで見つけた四冊のノート。
    前半はこのノートの記述が、後半は父親の告白が中心になって家族の秘密が解き明かされて行く。

    自分が亮介に乗り移ったような気になってノートを読む感じ。
    この感覚が良かった。
    思いつめている亮介だけだと重すぎたかもしれないが、物語の節々に登場する弟の存在が救いだった。
    このバランスが絶妙。

    本屋大賞にノミネートされていたのは記憶にあるが、今さらだけど読んで良かった。
    沼田さんの他の作品も読んでみたいと思うに十分。

    ただ最後のオチがどうも納得ができず☆4つ。
    これだと快楽殺人の正当化にもなってしまわないだろうか。
    それともこの場合は許されるのか。
    深く考えれば考えるほど納得いかない。
    難しい事考えずに単なるミステリーと考えればとても楽しめる作品だと思う。

    • katatumuruさん
      こんばんは~(^^)

      私もこの本のオチにはちょっと疑問を感じました。
      何となくイイ話っぽくまとめようとしているけど、それまでの話の流れから...
      こんばんは~(^^)

      私もこの本のオチにはちょっと疑問を感じました。
      何となくイイ話っぽくまとめようとしているけど、それまでの話の流れからそれってムリない?と思って・・・。
      その辺がこの作者の感覚なのかな~という気もしますが・・・。
      確かに殺人の肯定につながるような・・・そんな終わらせ方でしたよね。

      私は図書館で本を借りて読む事が多いんですが、この本は人気作だから中々読む事ができず他の作品から読んだんです。
      他のはちょっとついていけない感覚のものがありました。
      今まで読んだこの人の本の中はこの本が一番面白かったです(^^)
      2013/08/10
    • vilureefさん
      katatumuruさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます!

      沼田さんは2冊しか読んでいませんがもう言いかなと(^_^;)

      ブ...
      katatumuruさん、こんにちは。
      コメントありがとうございます!

      沼田さんは2冊しか読んでいませんがもう言いかなと(^_^;)

      ブクログやっていると読みたい本が増えてジャンルも広がって楽しいのですが、すでに収集がつかなくなりつつあります・・・。
      うれしい悲鳴ですね!
      2013/08/11
  • ユリゴコロ。
    図書館で予約した時のキッカケを忘れていたので、何の小説だったっけ?と内容を全く覚えていなかった。
    タイトルからは揺れ心のような淡い恋愛小説かなと思って読んだら...全く違うではないか。

    内容は...
    亮介が手にしてしまった4冊のノートには、人を殺めつづけた独白が書き綴られていた。
    誰が記したのか。
    それは亮介の出生にもつながっていく...

    4冊のノートにある独白、一気に読んでしまう。
    目を離すことができないとはこのような状態なのかというように。
    ノートには、子どもが(死んじゃった...)とただつぶやくように殺めた記録がある。言い訳じゃない。ただ記されている。
    そして「アナタ」への想いも。

    狂気を感じた。
    人への想いとは一線をこんなにも軽く越えてしまうのかという狂気。
    狂気が面白いと感じる自分もおかしいのではないかと不安になる。

    ミステリー要素は読み慣れた人からするとある程度わかってしまうかもしれないが、ミステリーよりも「人」そのものが持つミステリーさで読み手を惹き込んでくれた。

    ラストは予想以上の気持ちよさを残していった。
    現実の世界では許されない、小説の中でしかありえない心地良さを残してくれた。

    おもしろかったです。

  • これはもう病気でしょ!というレベルの殺人鬼の手記…理解できない話だと思いながら読み進めていたはずなのに、先が気になってしょうがなく、気づけば涙流しながら読み終わる自分にびっくり!
    最初に読み始めた時と読み終わった時では、全く印象の違う物語です。
    自分も母という立場だからなのか、いつのまにか深く感情移入しており、読了後はとても切ない気持ちを引きずりました。
    読んだ本の内容はさっさと忘れる私ですが(なのでこのブクログでの記録が重要)、この本の話は忘れられないと思います。
    (ちなみに同じ著者の「九月が永遠に続けば」はもうほとんど覚えてない…)

  •  ラスト数ページ、泣ける・・・二度読みしても泣けた。

     お父さんが最後の最後に「アナタ」に戻るシーンは涙が止まらなかった。ああ、これこそがウンメイだったんだなあ、って感じた。今までのすべてが一つにつながって、すべてが綺麗にカチリとはまった。

     沼田まほかる、もっと読んでみたい。

  • 思いがけず1冊本棚にあったので、
    これはこのタイミングで読めということだと思って借りてみた。

    冒頭からおどろおどろしい内容で、
    これは果たして最後まで読了できるだろうか・・・という一抹の不安があった。とりわけ、手帳の件が続くあたりはほんとに怖いもの見たさだけで読み進めたけど、途中から、わたしもやんわり気づいてきたら、思いがけず最後はまさかのひとすじの涙。
    不覚にも泣けるなんて・・・

    「痺れる」以来のまほかるだったが、全然違うテイストで驚いた。
    嫌いな人は嫌いだろうなあ・・・私は結果アリでしたが。

    9月を待たずに「9月が~」をやはり読みたい。
    文庫でも出てるんだから、読んだらいいじゃないか、あたし。

  • イヤーーーーーーーーっ!!このラストは全然気付かなかったーーーーーーっ!!
    なんとなく、もっとダークなどんでん返しを延々予想していた^^;汚れたオレでゴメンて感じ。

    もう、「誰が書いたのか分からない殺人者の告白」という設定と、事故死した母、突然消えた恋人とが相まって、先が気になって気になって仕方がない。
    しかもそれが家族の隠された実像に繋がっていくとは……!

    無残にぶっ壊れそうになったのに、驚くほど、吸いつくように繋がることができた。
    本来は悲しい家族のはずなのに、なんて幸せそうな。
    うーんなんてこと。ラスト、涙ぐんでしまいました。


    この著者、不安定な女性を書かせるとなんて上手なのでしょう。
    といいますか、女は不安定な同性を書くのが得意なのかもしれませんね。
    悲し過ぎる手記の部分がとても好きです。

    「痺れる」を読んだ時にも思いましたが、そこはかとないユーモアがあるんですよね。
    しっとりしているのに、ちょっと乾いている部分もあったりして。
    不思議な感触の作家さんです。

  • この作家さん、初めて読んだけど、今年読んだ本で今のところベスト1かな。

  • 恋愛ミステリーという売り出しだったけれど、読んでみたら思っていた「恋愛」のかたちとは少し違っていて、とても楽しめた。
    「ユリゴコロ」なんて誰が思いつくだろう……恐ろしい女だよ……まほかるさんてば。

    いつものように淡々と話が進んでいき、真相――そして……というような構成。
    ミステリー好きさんには読めてしまうかもしれないけれど、私はあんまり驚愕して「どええええ」と叫んだ。だって、そんな馬鹿な……!

    色々言いたいことはあるのだが、ネタバレになってしまうので我慢。
    そんな馬鹿な! とか言ってる時点で軽くネタバレな気もするが。
    とにかく、この本は「ユリゴコロ」で全て持っていってると思うのであった。
    だって、「ユリゴコロ」って! それ何なんだよー!
    とてもとてもどストライクに好きな設定でした。



    なぜか近所の本屋は「まほかるさん押し」が激しくて、広範囲に平積みでこの『ユリゴコロ』が並べられていてちょっと笑ってしまった。
    まほかるさんが大好きなので、本当に嬉しい。
    が、本屋大賞が発表になったら数冊が置かれているばかりに……。
    頑張れ、流行に流されるな、うちの近所の本屋っ。(わがまま)

  • ミステリー好きにオススメということで購入したが、ミステリーではなかったかな。
    前半は、連続殺人犯の思考回路が暴露されてて、読み進めるのが憂鬱で怖かった。後半から違う方向に話が進み、衝撃や落胆もなく、すごく温かい気持ちで読み終えられた。沼田さんシリーズを読み漁ろうと思う。

  • 映画が上映されることを知り、興味があったので読んでみた。
    最初は、誰がこのノートの人なのか間違っていたが読み進むうちに更にわからなくなってきた。
    確かに怖い話しではあったが最後に思わず…
    映像がどのようになるのかは楽しみの一つです。

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著者プロフィール

沼田 まほかる(ぬまた まほかる)
1948年、大阪府生まれの小説家。女性。奈良県在住。読んだあとイヤな後味を残すミステリーの名手として、「イヤミスの女王」という称号で語られることもある。
寺の生まれで、大阪文学学校昼間部に学ぶ。結婚して主婦になり、母方祖父の跡継ぎを頼まれ夫がまず住職となるが、離婚を経て自身が僧侶になる。50代で初めて長編を書き、『九月が永遠に続けば』で第5回ホラーサスペンス大賞を受賞、56歳でデビュー。
2012年『ユリゴコロ』で第14回大藪春彦賞を受賞し、2012年本屋大賞にノミネート(6位)。それを機に書店での仕掛け販売を通じて文庫の既刊が売れ出し知名度を上げた。
代表作『ユリゴコロ』は2017年9月23日に吉高由里子主演で映画化。同年10月、『彼女がその名を知らない鳥たち』も蒼井優・阿部サダヲ主演で映画化された。他の代表作に、『九月が永遠に続けば』、『猫鳴り』、『アミダサマ』。

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