心に雹の降りしきる

著者 :
  • 双葉社
3.52
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本棚登録 : 194
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237382

作品紹介・あらすじ

7年前に行方不明になった少女の遺留品が発見され、県警捜査一課の都筑は捜査を再開。数日後、情報をもたらした探偵・梅崎が死体で発見され…。

感想・レビュー・書評

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  • 読了日2012/06
    ハードボイルド系の警察小説は、あまり好きじゃないけど
    これは、かなりおもしろかった!
    ラストはここに落ち着くのかと思ってるともうひと展開、っていうのが何度もあり、
    息つく暇がないってこういうことだな。
    とにかく、傑作。

  • 性格が破綻しきっていて、読んでいるこっちが
    つらくなるような主人公ですが
    どんどん物語に引き込まれます。

    終盤、「お願い助かって!!」と手に力が入ってしまう程
    集中していました。

    人はすぐには変われないけど、ささいなきっかけと
    ほんの少しの勇気で昨日とは違う明日を迎えられそうな・・
    そんな気持ちにさせてくれました。



  • 都筑は七年前の幼女失踪事件を追っていたが、情報を持つと思われる男が変死して・・・
    別件の絡ませ方とか、もうちょっとスッキリしててもいいかなぁ。
    都筑の悪ぶってるけれど、実は優しいキャラはリアルで共感できる。

  • 7年前に行方不明になった少女の遺留品が発見され、その情報をもたらした探偵の死体が発見された。アウトロー刑事が主人公のハードボイルドミステリ。少女の謎と人間関係の思惑など暴かれていく。少し登場人物が多かったけど苦にならずに読めた。面白かった。

  • まさかの展開がえぐい

  • 最高に面白かった。やさぐれた、でも腕は確かな刑事が主人公。謎解きの面白さ、細やかな心理描写、意外性のある展開。この本とよい時間を過ごすことができた。

  • 総括として私は面白かったです。
    各事象の点の増やし方と繋げ方がじんわりとしてて、読み始めから既に繋がっているのが見えるか、某PPAPのように荒業で繋がっていくか(時にはそれも面白い)のような作品を読むことが増えてきたので、丁寧に感じました。
    個人的に、一つのセリフが最後まで尾を引くのが良く感じました。
    ところで「心に雹が降りしきる」ではなく「心に雹の降りしきる」と、主格に古語でよく見る「の」を使っていることがずっと気になって、それもあって心の雹をよく感じました。

  • 一人の少女の失踪から、次々と派生していく事件。正直、4章まで読み進めるのに時間がかかりましたが、5 章からようやく読むスピードが上がった。 主人公の無茶さと、女性の描写に、冷めてしまう部分がありましたが、ラストはうまくまとまっていました。

  • 結構悲惨な話で救いが無いんだけども、希望が垣間見える終わり方に好感持った。主人公がクソ野郎なんだけどそこも味があってよかった。

  • 都筑は、最初酷い奴だったはずだが、この本の中で、心根からでは無くて、ただ不器用な、優しい辛さのある人だということが、沈んだものがゆっくり水面に浮上するように明らかになっていって、それにつれてページを繰る手が抑えられなくなっていった。

    ある未解決事件、殺人・失踪、汚職など、あらゆる事件が複合的に絡むが、陰惨な印象は少なく、どこか清廉な気配もする文章で、気が付けば引き込まれていた、という感じ。
    他の本も読んでみたいし、都筑のその後も気になる。
    読後感が穏やかな気持ちになる。

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著者プロフィール

1963年、横浜市出身。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。91年「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞。翌年『時よ夜の海に瞑れ』(祥伝社)で長篇デビュー。99年『幻の女』(角川書店)で第52回日本推理作家協会賞を受賞。主にハードボイルド、ミステリー、警察小説のジャンルで旺盛な執筆活動をおこない、その実力を高く評価される。

「2023年 『孤独なき地 K・S・P 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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