- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575237467
感想・レビュー・書評
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読書完了日2012年02月01日。
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中編4編。この所ちょっと低迷してた感のあった著者ですけど、今作では恒川ワールド全開。何とも言えない、雰囲気のあるファンタージです。
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この世界観は好きです。
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大好きな恒川光太郎の7冊目の単行本。
収録されているのは、異神千夜/風天孔参り/森の神、夢に還る/金色の獣、彼方に向かう。
最初に収録されている「異神千夜」が一番いい。怪しくて、怖くて、きびきびしていて無駄がない。日本の古典文学で味わえるような生死無常の美意識がた~んと盛り込まれて。読み終わるとしみじみと「今の日本に生まれてよかった」。とホッとするのでした。
次作にも期待してます。 -
ややホラーめいた、幻想的な短編集。それぞれの短編は別々に読むことも出来るけれど、どこかしら繋がっている気がします。それらに描かれる「金色の獣」は妖怪なのでしょうか、それとも神なのでしょうか。
お気に入りは「森の神、夢に還る」。どこかしら穏やかな心地になれる一編でした。 -
圧倒的な存在感のある世界。
神様とか怪異とかがすんなりと生きているような気持ちにさせらる。
わたしは3つめのお話が好き。 -
その昔、彼らは選んだ。自由を。深山を。闇を。幽谷を-。稀代の作家が紡ぐ、古より潜む“在らざるもの”たちの物語。表題作を含む全4編を収録。
鼬に似た妖怪?が4篇中3篇に登場する点では薄く繋がった連作短編集。デビュー以来の暗い・冷たい雰囲気は健在で、今回は森が舞台となることが多く、より神秘的な感じが強まった。冒頭の話は元寇という史実が背景だが、従来の恒川作品(全て読んでいる)は時代が曖昧だったので、新境地なのかも。今後も「最小限の言葉で豊かな幻想的イメージを伝える」恒川ワールドに期待する。
(A) -
ダークであっても、最後に救いがあるのが好き。
一冊通して、実は話がつながっているという設定も好き。
が、今回のは、救いがあったのやら、ないのやら。
「森の神、夢に還る」が、一番、不思議感を味わえたように思う。 -
日本に渡来した金色の鼬:窮奇と、それに関わった人たちを描く連作として読んだ。憑依、操られる人々、かまいたち、風天孔。伝承からのファンタジックな世界が広がっていく。
ウィキペディアの鎌鼬の項なども読むとさらに面白い。