シャッター通りの死にぞこない

著者 :
  • 双葉社
2.80
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本棚登録 : 172
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575237610

作品紹介・あらすじ

潰れかけたシャッター商店街に、元ヤミ金の男が流れついた。さびれた店と老人だらけのこの商店街はバンビロードというよりゾンビロードだ。究極の自己チュー男、影山清は住人の依頼で町おこしイベントをでっちあげるが、当然のように大失敗。昭和のアッパー系おやじアサカツの登場で、事態はカオスの頂点へ。著者、初の長篇小説。3ページに1回は腹筋が痛くなるハイテンションコメディ。

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすかった

  • 闇金の社長に殺されかけ、必死の思いで三千万と一緒に逃げ出した偽名、影山清。

    逃走した先のさびれた街、子鹿商店街は
    開発寸前をどうにか免れているがもはや時間の問題だった。

    影山は子鹿商店街でなくした三千万と引き換えに
    商店街を活性化することに翻弄する。

    ヤクザだったアサカツ。
    居候先のたわら食堂の賢吾。
    ニューかさごのマリアとサンディ。
    精肉店の双子。会長のネギ爺。
    開発に賛成派で裏で取引してきたタヌキと息子の淳平。

    神社の切り株に姿をあらわした狐の模様。
    アサカツによって賭博場と風俗街にされそうになる寸前。
    闇金社長に見つかってしまい、命の危機をむかえる影山。

    個性派ぞろいの落ちぶれた商店街での
    ドタバタ喜劇。

    とんだ茶番。悪くないよ~。
    商店街はとくに盛り上がったのかは微妙だけど
    映像化したら面白そう。

    下品な言い回しが癖になる悪ふざけの一冊。)^o^(

  • 地方の潰れかけのシャッター商店街に、元ヤミ金のヤバい金
    三千万と共に男が流れつく。このダメ男がこのダメな商店街の
    町起こしイベントに参加する事になるのだが、事態はより
    カオスでクッチャクチャな展開に流れ込む。
    商店街の行方は?ダメ男に救いはあるのか?という
    コメディ小説。

    やはりコメディというのは難しい。感動のツボや
    泣きのツボは意外と万人に共通するポイントが
    あるような気がしますが、笑いのツボとなると
    急に細部にバラけてくるような気がしますね。
    今作がどうかは置いておいて、ツボを外した
    (自分にハマらない)笑いを始終、読み聞き
    するのはなかなかに...苦行。
    そういう意味ではコメディ作品はやはり難しい。

    今作は自分的には結構、面白く、楽しく
    読めたし、このダメなアル中男が毎晩酒で
    潰れて見る、夢は...ちょっとした小咄で
    なかなか楽しい。欲を言えば、登場人物が
    ややステレオタイプなので、もっとメチャクチャで
    壊れた人達がいたら...とも思います。

  • 「あははぁー」って笑っちゃった偽の影山先生の思考回路…めっちゃ楽しい!

    私的にはラストで偽の影山先生は真衣と結ばれて 幸せになってほしかったな
    結ばれなくて残念すぎたから 星2つ!
    それで 2人してバンビーロードに残って 裕福ではないんだけど なんやかんや商店街のみんなと面白おかしく生きて 愛のある人生を味わってほしかったな
    まあ そうなったら不仲で別居中だったとはいえ 真衣の旦那さんがかわいそうだったかな

     作中に「ノミのサーカス」って出てきて ネットで調べたら実話でびっくりしちゃった
    その科学的な解説も納得!
    本っていろんなこと学べて面白いよね

     

  • 20210214読了
    #商店街

  • このところの世の中の空気感に
    色んな意味で息苦しさがあって
    重い内容のものは読みたくないと
    初めての作家さんの本ですが
    ドタバタ系かなと思って読みました

    初めての作家さんだし
    自分好みのドタバタとは
    少し違って入り込めなかった

    かなり終わりの辺りで
    いっぺんに回収していく感じ
    そこまでが長く感じました

    でも今の自分の気持ちが
    沈んでいるせいもあるので
    ちょうどよい加減だったのかな

  • 普通

  • ヤミ金で回収業務をしていた男。ヘマをして追われる立場に変わり、命からがら逃げ込んだのは見るからにしけた田舎町だ。
    早々に立ち去るつもりが居座らざるはめになり、町おこしアドバイザーに押し上げられてしまう。

    勢いがあって一気に読んでしまいたくなる、ハイテンションなドタバタ劇です。
    『腹筋が痛くなる』と帯にありましたが、ニヤリ程度でした。笑いのツボも人それぞれですね。

  • 初めて読む作家さんかと思ったら、「東京難民」を読んだことあったな。

    最後の参考文献にコメディーの本ばかり載っていたので、あ、これはやっぱりドタバタコメディーだったのねと思いました(笑)

    なんかバカバカしくてアサカツがまたいいキャラで楽しかったです。
    商店街ものっておもしろいの多いな。

  • 2016_11_07-0114

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著者プロフィール

福澤 徹三(ふくざわ・てつぞう):1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。

「2023年 『怪を訊く日々 怪談随筆集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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