やがて、警官は微睡る

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 384
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575238075

作品紹介・あらすじ

横浜みなとみらいに新規オープンしたホテル、ハーヴェイ・インターナショナル横浜で立て篭もり事件が発生した。犯人は謎の多国籍グループ。20階のVIPフロアを急襲し、「取引」をしていた客たちにある要求を突きつける。周辺の携帯基地局も爆破され、異常な事件の連続に大混乱に陥る警察。非番でホテルに居合わせた警視庁蒲田署の刑事・武本は、新人ホテルマンの西島とともに館内を逃げ回りながらも、かつての上司で神奈川県警に所属する潮崎警視と連絡をとり、孤独な戦いを開始する-。

感想・レビュー・書評

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  • 待ちに待ったシリーズ3作目。
    長い、長すぎる…
    過去にどんな事件があったのか、忘れてしまって、辛うじて覚えてるのは、登場人物と潮崎が警察庁に入り直したことだけ。
    今回は武本がお見合いで訪れていたホテルで立てこもりが起こると言う内容。
    途中で若干神奈川県警の動きが含まれるものの、400ページもの間、延々とホテルジャックの模様が描かれる。
    まぁ、結果的にはうまくまとめてあるものの、ちょっと中だるみしてしまった。
    次作に期待。

  • 前2作とは、だいぶ趣を異にした第3作。
    しかし、前作以上に息を持つかせぬ展開に頁を次々に繰り出してしまう。
    現代社会の問題課題を、これでもかと詰め込んだ前2作に比べると、ホテル内での、犯人と武本との鬼気迫る攻防というストレートなストーリー。他のレビュー氏も書いているが、武本版ダイ・ハード?
    今回は、あまり活躍の場がなかった潮崎であるが、ユニークなキャラは相変わらず。刑事ものファンの彼の会話に、『越境捜査』や『犯人に告ぐ』の登場人物などの名前が、前作同様に出てくるのは、読者にとっては楽しい付録。(ちなみに、前2作では、合田刑事、新宿鮫、百舌、三毛猫ホームズ、らんぼう等々、錚々たるメンバーの名前)著者の遊び心?
    最後は、題名通りの終わり方!
    犯人はまんまと逃げおおせてしまい、次回作があるかも。期待して待っていよう。

  • 日明恩『やがて、警官は微睡る』。ホテルで起きた、凶悪立てこもり事件。
    偶然居合わせた警察官の武本独りで、何ができるのか。
    シリーズ第3弾。
    面白かった。
    はらはらする展開で、読む手が止まらない。
    潮崎警視の変人ぶりが、緊急事態ではさらに目立ち、おかしかった。
    エンターテイメント映画のよう。

  • 前作からあまりにも時間が経ってしまっていたが
    やはり好きで熱くなるシリーズだけに期待度は
    かなり高まっていた今作。
    今までの流れとは少し異なる作品で少々戸惑いも
    感じながら読み進める。

    無骨で口べたながら警察官としての矜持を持ち
    あくまでも警察官として生きる「武本」がホテルでの
    見合いを終えた直後にホテルでの大きな事件に遭遇し
    その事件の犯人の突拍子のなさ、残忍さ、そして
    計画の謎に一人で立ち向かう、まるでダイハード的な
    危機的環境化のアクションが続く。

    この武本の持つオーラと愚直なまでの人間性が
    周囲を巻き込んでいくスタイルは今作も健在で
    ホテルマンの「西島」が彼に感化されてグッと男らしく
    成長していく様は安易ながらも熱くなってしまいます。
    更にはかつての後輩でもあり上司であるキャリアの
    「潮崎」の登場によりこのシリーズの核の部分の
    面白さがジワジワと滲み出てくるのは流石。
    「武本」と正反対の性格ながら、やはり彼も警察官として
    生きる様は、キャラや立場は違えど、『踊る大走査線』に
    おける青島と室井の関係のアレ...ですね。

    またこの先の作品を読むまでに何年かかるのか
    分かりませんが...ずっと待ってますw。更に胸と
    涙腺を熱くする浪花節を炸裂させて欲しい...と願いながらw。

  • シリーズ第3弾。スリリングでエンタメにあふれた作品でとても面白くて一気読み。横浜のホテルで立てこもり事件が発生し、武本刑事が巻き込まれダイハードさながらの戦いが繰り広げられる。潮崎警視は神奈川県警にいて、新しい部下二人と絆ができてて良かった。

  • まんまダイハードって感じでしたけど、話の展開が早くて読みやすかったし、登場人物間の絡みが面白かったです。

  • 前作よりも後味はよかった。分厚い本だったけど、そのほとんどが1日のうちの数時間の出来事だったと気づいて驚いた。面白かった。

  • 開業して僅か一週間のホテルで絵画の売買交渉をしていたグループが襲われる。
    時系列として考えられるのは:
    - ホテルは開業のかなり前から予約を取っていた。
    - そこへ襲われたグループが絵画の取引をするため予約を入れた。
    - それを嗅ぎ付けたオープン屋などの、ホテルを襲ったグループを操っている老人が売買交渉をしていたグループを襲うよう計画を立てる。そしてオープン屋などをホテルの従業員として送り込む。
    - 小説中のニュアンス(他の従業員との信頼関係など)ではオープン屋は少なくとも2・3ヶ月はホテルで働いていたようだ。
    - 絵画の売買交渉の会場としての予約はそれよりも前、黒幕の老人が嗅ぎ付けるよりも前でなければならない。
    - いつホテルの予約をしたのか?開業の3・4ヶ月も前に予約を入れていたのか?オープン屋がどのような経緯でいつ雇用契約を結びいつから働き始めたのか?どうも時系列がうまく繋がらない。

    守るべきものは高々絵画だ。この時に回収できなくても他にもチャンスはあるだろうし、なぜこんなに何人も人を殺しこんな大事件を起こしてまで拘らなければならないのかきちんと説明されていない。
    売り手から直接買い取ることは出来ないのか?このような荒っぽいやり方で強奪した方が遥かに安上がりなのか?
    ホテルを襲う理由付けとして、無理やり考えたとしか思えない。絵画の所有者がナチと繋がりがあり購入希望者もユダヤ人の元所有者に敬意を払わないから、としてもやり過ぎも甚だしいとしか感じられない。

  • そして警官は~などのシリーズ。
    久しぶりに読む。

    設定は、個人的には「うーん・・・」だけど、
    読み応えはあり。

    警察側の登場人物は、
    お互い敬意を払っている人が多く、ま、いいか。

    最後はちゃんと微睡んだ。

  • シリーズものなんだけど。
    前2作、勿論読了したんだけど微塵も覚えてない。
    「面白かった!」ってことは覚えてるんだけども。

    で、今回も一気読み。どれくらい一気かというと、午前中に読み始めて夕方に読了。それくらい。

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